第21話 オッドアイ
「ほら、行きなさいカスミ」
朝7時朝練をしている生徒しかいない学校で教室の中にただ2人がいた。
双子は黒板に魔法陣を書いていた。
強力な魔法を唱える場合は相当な手練れじゃない限り魔法陣を書いて強力な魔法を発動させる。
この世界の魔法のルールだ。
「...ブロバレス」
カスミは黒板に手をつき魔法を唱えた。
その魔法を唱え、この教室以外の学校は全て崩壊した。
他の教室などが潰れ、机などが散乱していた。
学校はグラウンドと同じ位置になるくらいに潰れていた。
「リミットオールヒール...」
どこからか魔法が来た
その魔法で急に崩壊した学校が一瞬にして元に戻った。
「だ、だれ!」
「あなたたち...よくも学校を滅ぼそうとしたわね。相当の報いが必要みたいね」
「あなたは...たしかシュリさんですね。あの有名な...ふふっ」
カスミが1人笑っていた。
カズサは知らないがシュリはこの学校では嫌われている。それはシュリ自身も知っていた。でも、学校を壊そうとしたこの2人は許せない。
「ダブルファ...」
シュリが魔法を唱えようとした時、学校は消えた。
「え、シュリあなたの魔法?」
「シュリさん...一体あなたは」
「いや、私じゃない...やっぱり来たのね」
3人の目線の先には鎖で動けないカズサと死神アスタロトとユイナが立っていた
「死神...アスタロト!」
サヤカが反応した。
そして、警戒態勢に入った
「あなたたちの目的は...学校を消してどうしたいの!」
シュリは全員に言った。
「もちろん、『あれ』目当てに決まってるよー」
「もちろん、『あれ』!」
それぞれのグループからアスタロト、サヤカが答えた。
「私はそれを守る賢者...いや、今は門番みたいなものね。誰一人として渡したりしないわ」
「『あれ』って...なんだよ!俺も話に入れろよ!」
カズサ1人だけ存在を知らない秘密な存在。
それは簡単には教えられないとシュリは思ったが...
「それはねー、この学校の地下にはねー、7つの竜の血が保管されているの」
「7つの竜の血って...?」
「カズサ先輩はテレビを見ていないのですね」
カスミは俺を馬鹿にしてきた。
うるさい...この世界のテレビはつまらないんだよと心の中で反論した。
「カズサ...アイリ王女の側近は占いで出てくるの。それで、その人物は7匹の竜の血を持つ者って出たの」
シュリが少し丁寧に説明してくれた
「そして、なんで今それを狙っているんだ?」
「だって...王女の側近になると、国以外の欲しいものは多分簡単に手に入るわ。お金も地位も...」
「じゃあ、お前らはそれを狙って!」
なんて卑怯な奴らだ...
「私はねー、それだけじゃないのー王女を殺すって役目があるの」
アスタロトが少し真剣な眼差しで言ってきた。
何か...あったのだろう
「じゃあ、シュリはそれを止めるために戦っているのか?」
「私は違う...この学園は私の先祖が作ったもの。だから、それを簡単に壊させるわけにはいかないの!だから、この学校を守ってみせるわ!」
シュリがあんなに真剣になっているのは初めて見た。
少しかっこよかった。守るべき者のために戦う...俺はシュリの味方になりたい。
でも、俺は今動けない...何か出来ることはないのか...
「お喋りはここまでにしましょう。それで、アスタロト様は学校をどこに転移させました?」
「‘無の部屋’...アスタロト様能力の1つ。それは物を移動させるの。それを使ってとりあえず消したわ」
ユイナが丁寧に説明した。
ユイナは...アスタロトに操られているのか?
でも、ユイナは自分の意思で動いているように見える。俺には...わからない
「じゃあ、アスタロトを殺せば学校は戻るってわけね」
シュリが喧嘩腰でアスタロトに言った
「やれるものならねー、さあ、そろそろ戦おうかー」
アスタロトは手に持つ鎌をそれに構え、その鎌に向かって電撃が落ちてきた。
俺はそれを見て驚くことしかできなかった。
雲もないのに...どこから雷が⁉︎いや、その前に...シュリが押されていることに
「は、早い...!」
シュリは急な電撃に驚いているうちに、鎌が自分の肩に刺さり、ダメージが大きかった。
「カスミ、この人らはほっといて先に地下にいこっか」
「無駄よ、私を殺さない限り地下の扉は開かないわ」
お母さん...私たちのの家族の能力...自分を守る能力が多いけど、たった1つだけ他を守ることができる能力がある。
「‘他者への希望の盾’...」
シュリのこの能力は自分が死なない限り消えない能力で、何者の攻撃を食らわないようにする。
ただし、その守っているものが動いたら消える。
ということで、人にはあまり効果がないが、何か物を守る場合には効く能力だ。
「じゃあ、カスミさっさと倒そうか!」
双子の攻撃がさらにシュリを襲う...
俺は...何も出来ないのか。
『私と、付き合ってください』
またお前か...お前は死んでも俺を呪うんだな。
カズサの頭にはここ最近数ヶ月呪いにかけられたように頭に誰かが問いかけるように告白をしてくる。
お前は...いい加減成仏しろよ
そう考え出た時、カズサは自分の体から予想以上に力が溢れてきたのがわかった。
「‘解き放された力’...」
そうカズサは言った瞬間カズサの体は光り、左の目が赤に、右の目が青のオッドアイに変わった。
「これはあの時の...」
サヤカが俺を見て恐れた。
「でも、目はこんなのじゃなかったはずです。なら...さらに力が戻ってきているの?」
カスミは俺を驚いてみていた。
誰かのために戦う...これが俺のこの世界での生き方だ。
信用出来るかなんかは後で決める。
裏切られたからでも遅くない!だから...お前には少し感謝しているよ。
俺が死んだら...1回くらいは会ってやるからな
「さあ...俺もそろそろ混ぜてくれよ」
カズサは新しい生き方の第一歩を踏んだ
カズサの反撃が始まる...




