必殺技開発中!part1
ステージにいると、やけに街が騒がしくなっていることに気付く。
「みんななにしてるのかな?」
私は一緒にステージにいた勇者、ピーカスに問いかける。
「あぁ、きっと避難してるんだよ」
「避難?」
「そう。 明日行われる大会ではこの国がステージになるからね。 巻き込まれないように皆逃げてるのさ」
そういえばハイルビンも似たようなことを言ってたような。
「そういえば、結局ミサは僕と戦ってはくれなかったけど、今戦ってみるかい?」
「いや、別にいいよ」
「そう言わずに」
「でも……」
「ほら、みんなやってるし! 大丈夫だよー」
なんか、ダメな誘いを受けてるみたい。
「まあ、ちょっとだけなら」
「そうこなくちゃ」
マリアの贈り物がなんだったのかはわからない。
それでも、マリアの言葉には考えさせられる。
最初私は魔族の力も勇者の力も使えていた。
それが強すぎるから魔族の力は没収。
魔溶刀のスキルで魔族の力が使えるようになった。
私がそれを隠す必要性が、確かにない。
それでも、やはり怖い。
人に嫌われるのが、一人になるのが、殺されることが。
たまらなく、怖いのだ。
なんて考えていると、ピーカスの魔法が飛んでくる。
「僕の『光の矢』からは逃げられないよ」
私は右、左と大きく後ろに下がりながら魔溶刀で矢を切っていく。
「やっぱり、それは魔法を斬るんだね。 彼女の鞭を斬ったところで不思議に思っていたんだ」
本当は斬ってるんじゃなくて、溶かしてるんだけどね。
「こっちからもいくよ!」
私は右足で地面を踏み込み、いっきにピーカスに駆け寄っていく。
「この剣は魔法を弾く剣なんだ。 魔法を斬る剣と弾く剣、どっちが強いかな」
ピーカスは細い剣を片手にもち、もう片方の手を腰に当てた。
私は体を反らせながら魔溶刀をおもいっきりピーカスにぶつける。
瞬間、両の剣が激しくぶつかりあい、その衝撃で地面が割れていく。
「今回はこのくらいにしておこうか」
結果から言うと、私が衝撃に巻き込まれてステージの二階まで飛ばされ、ピーカスの勝ちで終わった。
「そうだね」
「ちなみに、ナランから聞いてると思うけど、大会では本気で戦ってくれるかい?」
やっぱり勇者の人たちは知ってるみたい。
「明日は本気だすよ」
たまたま読んでくださったかたありがとうございます(〃・д・) -д-))ペコリン




