表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/44

黒い霧の街

大変お待たせしました。m(__)m


「別に、どうもしないが、ブラケミストに招待させていただくだけだ」


その答えに、私は首をかしげた。


「はい?」

「ああ、すまない。 この言い方だとおかしいな。 別に、あなたが魔族であろうとなかろうと、ブラケミストに招待するのだがな」

「えっと、なんで?」

「グリモワールを完成させるのだろう? ならばブラケミストにも行かねばなるまい」


あ、そういえばそうだ。


「それに、ミサが魔族だというなら、ブラケミストでなにか分かるかもしれないぞ? 魔王になれる力を持っている理由も」


魔王の生まれ変わりだからです。 とは言えない。


「まあこれはいづれのお話だ。 今は目の前に迫っている大会に備えよう」


そう言ってナランはステージを出ていった。

出ていく直前、ナランは一言だけ。


「あと、大会では私たち勇者以外の者はいないし、勇者のみんなはあなたが魔族であることは知っている」


だから、本気で戦おう。


そう続けるナランは、少しだけ笑っていた。


それからしばらく呆気にとられて立ち尽くしていると、ドーラが声をかけてくる。


「ミサ? もう日が暮れてきました。 お城に戻りましょう?」

「え? あぁ、帰ろっか」


そっか、バレてたんだ。


やっと戻った意識で、私はそんなことを心のなかで呟き、城に帰ることにした。


城に戻り部屋のベッドに倒れる。

なんかとっても疲れた気がする。


「ミサー、いるか?」


ハイルビンの声が扉の外から聞こえてきた。


「いるよー」


ベッドから扉に声をかける。


「入るぞー」


そう言って扉が開いてハイルビンが入ってくる。


「どうしたの?」

「もうすぐ大会だろ? ちょっとしたネタを教えようと思って」

「あー、悪いけどそれ今度でもいい? いまちょっと疲れてて」

「そうか、ってなんだその髪? 真っ黒じゃねぇか」


一瞬ドキっとした。


「まあ、髪の色がなんだって話だよな。 すまねぇ今日はゆっくり休みねぇ。 おやすみ」

「……おやすみ」


そして私は眠りについた。


見知っているその空間に、もはやなにも言うことはせず、その空間にいる女性に声をかける。


「なんで私ここにいるの? マリア」

「お久しぶりです。 あなたがなにか勘違いをしているみたいなので、お教えしようと思いまして」

「勘違い?」

「そうです。 魔族であったあなたがなぜその力を隠すのか。 答えは魔王になれるからです。 ですがこれは以前のあなたのお話。 今は勇者であるあなたは、なぜ魔族の力を隠す必要があるのでしょうか?」

「それは、また殺されるかも知れないし……」

「もう一つ、お教えしましょう。 この世界では魔族なんて種族、おとぎ話程度にしか思ってませんよ。 ブラケミストという都市には魔族の血を引く人は確かにいますが、それでもその人たちは暮らせるんです」

「つまり……」

「隠す必要もないものを、わざわざ隠していたあなたに、私からの贈り物です。 もうお行きなさい」


そして気がつくと、部屋のベッドにいた。

マリアの贈り物はなんだったんだろう。


とにかく、私は私にできることをしよう。

そう思い、今日もステージに向かうのであった。

たまたま読んでくださった皆さん有難うございます。

前回から引き続き読んでくださってる皆様感謝を。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ