勇者になって5日目 ドーラに命が宿りました
あれ?思ったほどのチート生活じゃない?
え?あ、チート生活はもうちょとさきなの?
目が覚めると、昨日の疲れが嘘のように消えていた。
そのかわり。
「ぐぅ~」
と、お腹がなった。
宿をでて、最初のほうにあった屋台にいってみることにした。
広場を抜けて、8つある道の1つを進んでいく。
だんだんといいにおいが漂ってくる。
「じゅるり」
思わずよだれがでてくる。
まず目に入ったのは焼きモロコシの看板。
モロコシは、一般的な野菜で甘味が強いのが特徴である。だから、オヤツなんかに最適だ!
「1つくださーい!」
「まいど!って、勇者様じゃないか!」
知られてる?
「なんで知ってるの?」
「なんでもなにも、俺はあんときギルドにいたからな。あんたがヒュースをこてんぱんにしてたの見てたんだよ」
へぇー。
「そーいうわけで、こいつのお代はいらねぇよ」
そういって男は焼きモロコシを渡してくる。
「俺の名前はヴェン。これからもきてくれよ?勇者様」
ヴェンは、私に向けてウインクさてきた。ウエッ。
「いただきまーす」
正直、焼きモロコシだけではお腹は膨れないのだが、この際いいでしょう。
私はギルドに向かった。
「あ、勇者様。来てくれたのですね」
「クエスト受けてみようと思ってさ。どんなのがあるかな?」
そう言って私は掲示板を見る。
Eクラスクエスト
依頼 スライム討伐者求む 報酬10G
緊急依頼 畑のもぐら退治 報酬5G
定期依頼 ステージの魔物退治 報酬倒した魔物の強さによる
依頼 子供のおもりをお願いします 報酬15G
うーん。
ぱっとするクエストがない。
次にDクラスのクエストを見る。
Dクラスクエスト
依頼 スライムの生け捕り 報酬20G
依頼 ゴブリン討伐者求む 報酬18G
緊急依頼 商人の護衛 ゴサン山麓の町まで 報酬200G
定期依頼 ステージの魔物退治 報酬倒した魔物の強さによる
「いかがします?」
私がボードとにらめっこしていると、メイーナさんが話しかけてきた。
「うーん。どれもいまいちそう」
「Eクラスなら、スライム討伐がおすすめですよ。Dクラスなら護衛はやったほうがいいですね」
「とりあえず、スライム討伐で」
「かしこまりました。では、水晶に魔力を流してください」
私は水晶に手をかざし、魔力を流す。
「クエストの受注完了しました。それでは、いってらっしゃい!」
町の外には大きな畑があり、たくさんの作物が育てられていた。
だが、その作物の隙間をぬうように動くゲルが、農作業をしている人を襲っているそうだ。
よーし!この勇者様が助けてあげよう!
と、いうことで、今は畑にきていた。
「結構いるなぁ」
ざっと二十匹くらいかな?
面倒くさいな。よし、一気にやろう!
「ドーラ!おいでぇ!」
そう呼ぶと、ドーラはすぐさま飛んできた。
「ドーラ!このゲルを焼き払え!」
「ガァァァァァア!」
ドーラは口から炎を吐いた…、わけではなく私が炎の魔法でドーラの口から出ているように見せていた。
「あぁ…、わしらの畑が…」
ひとしきり燃やしてしまった。
まあ、治せるからいっか。
私は畑を治すイメージをする。
魔力を流すと、土と植物がみるみるうちに元に戻っていく。
そこで気づいた。
私、対価無しに命が作れた。
「ドーラ!おいで!」
「グガ?」
ドーラに魔力を流す。
すると、土だったドラゴンはみるみるうちに色を帯び、真っ赤なドラゴンへと姿を変えた。
「ガァァァァァア!!?」
「やったー!」
これがチートの能力!
すると、真っ赤なドラゴンが予想以上に縮んでいく。
「あれ?」
なんか、人の形になっていく。
「!?」
「ふぁぁぁあ!ミサ様!私やりましたよ!やっと喋れました!」
そこには、ドラゴンの姿はなく、かわりにいるのは美少女だけだった。
「ミサ様!私、あなたに感謝してもしきれません!本当にありがとうございます!」
「あー、うん。てゆーか」
「はい?」
「誰!?」
「え!?私ですよ!ドーラですよ!あなたが先ほど命を宿してくれたドラゴンのドーラで!す!よ!!」
え?嘘やろ?なんでこんなにかわいくなってるん?
あーもう!うち頭いたくなってきた!
「えへへ!やっと腕組もできました!」
くっ!かわいい!だが、まだ状況を掴めないでいた私だった。
一旦落ち着く。
「ドーラは、なんで人の姿をしているの?」
「さあ?なんででしょう。きっと、ミサ様とお話ができるようにでしょうね!」
うーん!かわいい!
こうして私に、魔物の召喚獣ができました。
たまたま読んでいただいたのであれば有難うございます。
今度から更新ペース落ちますm(__)m




