勇者になって4日目Part2
町に入ると、辺りはここまでの4日間の活気を一気にまとめたように賑わっていた。
「すごい。たくさん人いる」
まっすぐに歩いていく。
右左には美味しそうな出店が並んでいて、そこを更にまっすぐ抜けると、広場に出た。
広場には噴水があって、それを中心に円を描きながら広場になっていた。
そして等間隔に道が8本あり、私が今通ってきた道の真正面にはお城が見えた。
「ふぇー。おっきいお城で」
そこで、なつかしいメンツを見つけた。
「ミサじゃないか!久しぶりだな!」
話しかけてきたのは、私にこてんぱんにされたアルフだった。
「今頃ついたのか?早くギルドにいくといい!」
「あーうん。でも、ギルドの場所がわからなくて」
「なんだ!それならあっちにあるぞ!案内してやる。な、いいだろ?」
そう言って、アルフはグリムに問う。
「ああ、構わん。ミサ、こっちだ」
「あ、ありがと」
そうして、男二人に連れられて、ギルドに到着したのであった。
ギルドの中に入ると、中は男たちの話し声とお酒の匂いで溢れかえっていた。
鼻を摘まみながら受け付けに向かう。
「あの、すみません」
「はい。初めまして。今日はどういったご用件でしょうか?」
「あぁ、えと…」
そこで私は、校長先生から貰っていた手紙を差し出す。
「ギルドに着いたら渡すように言われて」
「確認しますね」
そう言って受付嬢は、奥の部屋へと姿を消す。
しばらくすると、カチコチになりながら受付嬢が戻ってくる。
「シツレイシマシタ。ユウシャサマダッタノデスネ。コノタビハナガタビオツカレサマデス」
「?あの、普通に話してください。そっちの方が話しやすいし」
「ソ!そうですか?すみません。それにしても、勇者だったんですね。驚きました」
「いやぁ」
くじで当てちゃったもんでとはいえない。
「勇者として登録しますので、こちらの水晶に魔力を流してもらえますか?」
「その水晶は?」
「これは流された魔力を記憶し、同じ水晶へ伝えることができるんですよ。つまり、ここで魔力を流し、その魔力に勇者としての情報を登録すると、何千万キロ離れようと同じ水晶があれば、それに魔力を流すことで勇者として登録した情報がでてきます。ちなみにこの水晶はギルドに必ずあるので、ここ以外のギルドでも大丈夫です」
半分なにを言っているかわからなかった。
「クエストを受けるときは、この水晶で登録してある冒険者か確認する必要があるので、怪しいものではないですよ」
へぇー、そうなんだ。
「つまり、今登録したらあとはどこのギルドでもクエストを受けれるってこと?」
「そういうことです」
便利な魔法もあるもんだ。
「では、登録いたします。手をかざしてください」
言われた通りにする。
「有難うございます。登録完了しました。本日より、正式にあなたは勇者になりました」
「勇者だぁ?そんなガキがか?はっ!この国ももう終わりだな!」
と、後ろから声が聞こえてきた。
「おいそこのガキ!冒険者ってのはあまくねぇんだぞ?」
「それが?」
「な、それが?だと?上等だおら!上下関係ってもんを教えてやろあじゃねぇか!」
「いいぞー!やれやれヒュース!」
この男はヒュースと言うらしい。
上下関係を教える?
いいね、私がどれだけ強いか、教えなくちゃね。
「ヒュースだっけ?相手してあげる」
「はっ!めっためたにしてやる!ついてこい!」
そう言ってヒュースはギルドを出ていく。
ついていくと、訓練場のステージに似た場所にたどり着く。
「ここで勝負だ。くそがき」
「じゃ、始めよっか」
数分後、そこには膝を折り息を荒くするヒュースと、それを見ている私がいた。
「はぁ…はぁ…。くそ!こんなくそがきに!!」
「まだやるの?それなら付き合うけど」
「う、うるせー!」
と、そこへハイルビンがやってきた。
「ヒュース、そのへんにしとけ。その子は俺でも勝てない」
「ビン!あんたでもなのか!?」
「ああ。だから、もうやめとけ」
「けっ!あんたに言われちゃしょうがねぇ」
ヒュースらステージを出ていく。
「すまないな。気性が荒いんだが、腕はたつ冒険者なんだ」
「ハイルは、どうしてここに?」
「メイーナに頼まれてな」
「メイーナ?」
「ミサの受付を担当した女性の名前だよ。それより、まだ説明の途中だったろ?連れ戻すように言われてるんだ」
ハイルに言われて、私もステージをでる。
「あ、帰ってきた!おかえりなさい!」
「うーん、ただいま?」
「それでは、説明の続きをしますね。まず、クエストの受け方ですが、あちらに『掲示板』があるので、そこに依頼が貼ってあります。そしてその依頼には番号がふってあるので、クラスと番号をこちらで申し付けください」
「クラスって?」
「そうですね、レベルはご存じですか?」
「まあ、それくらいは」
教科書に載ってたし。
「レベルで受けれるクエストが変わってきます。一番下のクラスはEで一番上がSになります。レベルで言えば1レベルから10レベルまではEで、11レベルから50レベルまではd、51から70までがC、そこから100までがb。Aになるには、最低でも魔王を倒すか、4つ以上のギルドの公認が必要になります。さらにSになるには、他国の勇者より秀でることができ、ここ以外の国王に認めてやるよ。もらうことが必要となります」
む、むずかしい。
「えっと、私は何レベルなの?」
「失礼します」
そう言うと受付嬢もといメイーナさんが、かけていた眼鏡を外す。
すると、メイーナさんの目が赤くなる。
魔眼かな。
「ただいま勇者様のレベルは25レベルになります。E、dクラスの依頼を受けることができます。さっそくクエストを受注しますか?」
そう言うとメイーナさんは、指で掲示板を指さす。
「うーん。また明日にするよ」
「そうですか。それでは、これは国王からの贈り物です。本当に、勇者になれておめでとうございます」
メイーナさんは袋を渡してくる。
中には金貨がたんまりと入っていた。
「!?」
「やっぱりお金でしたか。あ、国王はこの町のお城に住んでいらっしゃるので、挨拶にいかれても良いと思いますよ」
「今度いくよ」
そうして、私の町での1日目が終った。
宿はハイルが教えてくれたところにした。
今日は本当にいろいろあって少し疲れた。
お休みなさい。
やっと町に入れましたね!
実をいうと、お金はどうしようかと悩んだのですが、勇者になったときの祝い金的な感じにしました。むりやりですねー
たまたま読んでいただいたのであれば有難うございます。




