黒の系譜02-36-5『決着:ゴブリン?????』
戦いはまだ終わっていないのである!
吾輩は、すっかり形勢逆転されてしまった戦場で重い腰を上げた。
「ドウヤラ、全員倒サレテシマッタゴブデアル」
やれやれ、よもや吾輩が出る事になろうとは。
だが奴らはしょせん四天王止まりのゴブリン。
ゴブリンキング様に比べれば、赤子も同然である。
「ダガ、ソノ程度デ粋ガルゴブナデアル、小娘ドモ!」
そう、真打の登場である。
「吾輩ハゴブリンジェネ――」
「にゃ、にゃにするのよルーミア!?」
「ん、確認」
「ひゃわっ!? くす、くすぐったいってば//////」
「驚愕、至福のさわりごこち……! エミのくせに、生意気」
「アタシのくせにってな……にゃわー///////」
ほほぅ? 吾輩を無視するとはなかなか度胸のある小娘たちではないか。
「オィ、聞クデアル! 吾輩コソハゴブリンジェ――」
「え、エミリーちゃん。私も触ってみていいでしょうか?」
「ダメよ!」
「わ、わぁ……ふかふかですわぁ♪」
「ダメって言ったわよね!? 何でしっぽをもふもふしてるのよミラ! 離しなさいよ!」
「い、イヤです! こんなふかふか……二度と離しません!」
「意味わかんないわよ!?」
「ぶわはははは! 似合ってるワ、おじゃり! 絵、絵を残しときましょう! はいチーズ!」
「リーフィも残すな! のぉーこぉーすすーなぁーーーーー!」
ダメである。コイツ等まったく聞いていないのである。
「オイ! 聞クノデアル! 我輩ハ……」
「うっさい黙れ!」
BACCOOON! と、赤毛の人狼娘の強烈な攻撃が我輩の意識を狩りとりに来たのである。
……危ないのである。
まさかこの将軍たる我輩が、子狼ごときの拳で倒れるわけにはいかないのである。
「マダマ……ダ?」
「あんた、〝無粋〟って意味わかる? わかんないカシラ? ゴブリンだものね? 黙って寝ときなさい」
起きあがろうとした吾輩の身体は、蔦に絡めとられ動けないのである。
「―-〝切り裂け〟。邪魔――[ウィンド・カッター]」
「えぇ、邪魔ですわ……[紫雷矢]!」
さらに眼前に迫る風の刃に腕を切られ、するどい光の矢に胴を穿たれたのである。
なんであるか、この娘たちの異常な強さは!?
「ワ、ワガハ…………」
「ぬぁ!? からだだだがうごかなななななななななな……」
「……愕然、エミ、普通になった!」
「み、耳と尻尾が無くなっています!? ど、どうしてですかエミリーちゃん、私はまだお耳は触っていないのに!?」
「あれね。きっとかかってた魔術が切れたのね」
吾輩の事など、まるでその辺の石ころでも見るかのように見る娘たち。
恐ろしいのである。
四天王は、こんな連中と戦っていたであるか。
「で、そいつはどうするのカシラ?」
「でででででででで……」
「ん、ほっとく」
「はい! あのような雑魚より今はエミリーちゃんです!」
「おじょう、あんた時々強烈な毒吐くワネ?」
「はい?」
「……なんでもないワ」
「がががががが……」
「エミ、がんばる!」
「そうですわ! せめて一瞬だけでもお耳を……!」
……吾輩はゴブリンジェネラル。
制圧群を指揮する……予定だった最強のゴブリン(候補)にして、ゴブリンキングに一番近い、ともっぱら噂(自称)のゴブリ…………・・・・・・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・
終わったのである。
……はい。今回更新予告はここにて、次回更新は金曜日です。
よよよよていは、みみみみていなんだな。
次回こそはゴブリンキングの登場です。




