能力の発現と暗躍
( ́・ω・ )そんなー
俺の能力、「コピー」
あの、神様(?)が言っていた能力の発動条件「受ける」
一番真っ先に思い当たるのが、相手の能力でダメージを受ける事で能力を複製するパターンだけど、ここに来るまで、まともに考察も検証もできていなかった。
頭に取得成功と浮かんで、もしやと思った。案の定、魔法を「コピー」し発動することができた。
だけど…なにこれ??知らないんだけど!!??
指先にろうそくの火が灯る程度の魔法のつもりだったんだけど!!
俺は今、夜空に向けて真っ赤な火炎を放っています。
「ちょ!ちょっと!!ジン!!なにしてるの!?熱い!!魔法止めて!!」
火柱の熱量にあてられクロエが後ずさる。発動しているジンはそれを感じていない様だった。
寝ていた面々も驚いて飛び起きジンに怒鳴りつける。
「ジン!なにやってるんだ!?」
「ジンさん!」
「やっべぇよ〜!これ暴走してねぇか〜」
ジンは歓喜した。
初めての魔法に、夢にまでみた異世界転移に、
皆の声はジンに届いていなかった。
周りの様子も目もくれず、自身の指先から放たれる真っ赤な炎に魅入られていた。
天高々と放たれる炎は風に舞う木の葉を燃やす。轟々と音をたて、驚いた動物たちが悲鳴を上げながら逃げ出す。
確かに、クロエと同じ魔法を唱えた。
だがしかし、結果は全く異なるものだった。
俺には力がある!チート級の力が!
この力があれば、転生モノの主人公のみたいに無双できる!
きっと強くなって、クロエのピンチを救ったり!恋に落ちたり!
はたまた、ハーレムモノの主人公みたいに…ぐへへ…
■■初級水魔法 ウォーターボール■■
バシャン!!
「あえ?……」
クロエとルネの放つ魔法が挟み込むようにジンの顔面に当たり、脳震盪を起こしたジンは気を失った。
「止まった…」
「ありがとう、クロエ、ルネ…」
「なんだったんだ〜…今の〜…」
クロエ、ジュール、ルネが安堵の声を漏らす。
「あら〜…流石、聖人様っていったところかしら…?」
「・・ゾエ、呑気…」
ゾエにドニがツッコミを入れている。
「ごめん!みんな…」
「いや、クロエの責任じゃない。俺もジンの魔力量を見誤っていた」
「唱えたのって〜生活魔法…だったよな〜?」
「・・規格外」
「あらあら…クロエちゃん髪の毛の先焦げちゃってるじゃない、大丈夫?火傷してない?」
「あたしは…大丈夫…だけど…」
全員の視線が気を失って倒れているジンに向く
「厄介な依頼になったな〜…」
ルネの言葉に皆が内心同意したのであった。
■
その一連の騒動の傍らにいながらも逃げ出さない梟が一羽、エペ・トラジェクトの面々を見つめていた。
梟は、魔法によって操られており、その視界を術者と共有していた。
術者は、その場から4km程離れた先、30名程の甲冑を身にまとった集団の中にいた。
「副長、先程の巨大な火柱の発生源が確認できました。」
「状況を聞かせろ」
副長と呼ばれた男は集団の中で、ただ一人兜を被っておらず手には身の丈より長いベク・ド・コルバンと呼ばれる、特徴的なつるはしの付いた槍を携えていた。
年齢は若く恐らくジン達と差程変わらないであろう。
「発生源に6名。その内の5名がA級冒険者パーティ、エペ・トラジェクトです。」
「剛剣のパーティか…というと火柱の術者は蒼炎の魔女か?」
「いえ、見かけない男が術者のようです。人相からは特定できません。視界が確保されたとき、蒼炎の魔女とメンバーの一人が術者を止める為に魔法を放っておりました。」
「そうか…彼の者達であれば急ぎ対処する必要はあるまい。第一分隊は休足を取れ!明朝、冒険者へ事情聴取のため接触する!索敵班は交代で監視を続行しろ」
「「「「は!」」」」
■
その頃、早馬で王都へ向かったギルド職員のポールはリーヨン街に到着した。
ポールは冒険者ギルド、リーヨン支部のギルド長に報告してから王都に向かうと話していたが、その足はギルドへは向いていなかった。
向かった先は教会、一切の迷いもなく歩みを進める。
教会に到着したポールは裏口へと周り、扉を叩く。
しばらくして、内側より女性の声が聞こえた。
「どちら様でしょうか?」
「夜分遅くに申し訳ございません。私、冒険者ギルド職員のポールと申します。火急の要でダミアン司教様にご報告がございまして参りました。お取次ぎをお願いいたします。」
「はい…承知いたしました。少々お待ちを」
女性は、ポールを怪しむ様子を見せながらも確認に向かった。
20分程して、扉が開かれ一人のシスターが立っていた。
「お待たせしました。奥で司教様がお待ちです。ご案内いたします。」
先程の声の女性であり、ポールを教会の奥へと案内する。
進んだ先、豪華な扉の前で止まりシスターが扉をノックし声をかけた。
「司教様、ポール様をお連れいたしました。」
「入れ」
ダミアン司教と呼ばれた男の声色は苛立ちが窺えるものだった。
「失礼いたします」
部屋に入ると、そこには聖職者とは思えない程に醜く肥え太った男が寝間着のローブを来たままソファーに腰を沈めていた。苛立ちを隠そうともせずに肘置きを指で叩いていた。
「司教様、夜分遅くに申し訳ございません。レ・アン=ヴィ大墳墓の件についてご報告申し上げます。」
ポールの発言に司教は表情を変えた。
「早く話したまえ」
ポールは恭しく頭を下げ、司教に謝罪と遺跡でジンが現れた旨を報告した。
司教は、報告を聞くにつれて醜い顔を破顔させていった。
「そうか…ついに私の代で聖人様は降臨なされたのか。グフフフ…報告、ご苦労であった」
「では、私は王都のコル・サクラム大聖堂へと向かいます」
「ポールよ、その必要はない」
司教の言葉に、ポールは訝しげが反応をする。
そして、司教は徐ろに右手をあげた。
ポールの背後に立つシスターの袖から数本の細いワイヤーの様な糸がが撓垂れる。
状況を察したポールの額には冷や汗が滴り落ちた。
「司教様、なんのおつもりでしょうか」
「いや、なに。これから司教の名において貴殿を神の身元へ導いてやろうと思ってな」
「…貴様、新教派に寝返ったか」
「元より旧教派であった覚えはないのだがな」
ポールは怒りに震え、司教を睨み歯を軋ませる。
司教は上げた右手をゆっくりおろすと、シスターは腕を振るい糸がポールの首に巻き付いた。
「ぐっ!?」
薄暗い部屋の中、目視では確認できないほどに細い糸は、天井の梁から伝い落ちており、絞め上げる糸は徐々にポールの体を持ち上げていく。
シスターの体躯は細く、とても成人男性であるポールを吊り上げられる程の力は持っているように思えない。
しかし、ポールは首を絞められ苦悶の声を漏らしながら天井へ吊り上げられていく。
■■初級火魔法 ファイヤーボール■■
ポールは糸から逃れるため手に火球を宿し、糸を焼き切る為、火傷を恐れることなく自らの喉元に魔法を押し当てる。
ちりちりと喉元の肉が焼けていくが全く糸が切れる様子がない。
ポールはシスターを睨みつける。
シスターは、ポールを見るわけでもなく、司祭を見るわけでもなく、真上を見つめていた。
「ぐっ…ぎぎ…女…きさぁま…魔糸の…マリア…異端、審問官が…な…ぜ…」
「ほう、彼女を知っているのですか…困りましたね…貴殿、旧教派の神官ですね」
司教は、一介のギルド職員では知り得るはずのない彼女の正体を看破したポールが神官であることを見抜く。
■■中級光魔法 ハイヒール■■
司教は、糸を切る為に自身を焼き続けるポールに回復魔法を施す。
焼け爛れた皮膚はたちまちに癒え、ポールが焼いた側から火傷を癒やしていく。
「ごっ…貴様…な…ぜ…」
「抵抗した後が残っては困るんですよ、わかるでしょう貴殿なら。旧教派として、我々に仇なして絞首刑になったとしないと都合が悪いんですよ」
徐々にポールの意識が朦朧としていき、やがて魔法を行使できなくなり首に押し当てていた腕がだらんと落ちる。
すると、天井近くまで吊り上げられていたポールは、急に吊られる力が弱まり床に向け落ちる。
地面寸前のところで再び糸は吊り上げられ衝撃に耐えられなかったポールの首の骨は痛ましい音共に折れ、ポールの命の灯火は消えていった。
周囲には肉の焦げた異臭と、筋肉の弛緩によって慣れ流しとなった亡骸の糞尿の匂いが立ち込めた。
「首の火傷はちゃんと癒えていますね。マリア、死体は先日囚えた旧教派市民と共に北区の外壁に吊るして見せしめにしておきなさい。」
「」
マリアと呼ばれたシスターはなにも答えない。
ポールの亡骸を大きな麻袋に詰めた後、担ぎ部屋を後にする。
「マリア」
司教はマリアを呼び止め、マリアは振り向かず司教の話を聞く
「処理が終わりましたら、ノルグーブル村へ向かいなさい。陰ながら「聖人様」の動向を伺いなさい」
言葉を聞き、マリアは再び歩みを進めるのであった。
その顔に満面の笑みを浮かべながら。
もっと、俺tueee書くつもりです。とりあえず、さきっぽだけww
主人公気を失いすぎじゃねwww
あんまり考えず赴くまま書いているのでご了承ください。
これから、主人公頑張ります
ご拝読ありがとうございます。
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引き続きよろしくお願いします。




