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第6話 ブルーシェイクの物語
そこは湖の綺麗な町。
かつて存在していた巫女と護衛が、旅を終える事ができず、志半ばで倒れた悲劇の町。
悲劇ばかりの旅で疲れ果てていた巫女と護衛は、湖のそばの小さな家で、平和な時を過ごしていた。
だが、巫女に旅を強制させる者達の手によって二人は引き離される。
巫女は、新しい護衛の下で旅を続ける事が決まったが、これを拒絶した。
「疲れ果てた」と笑った巫女は、剣を喉につきつけて、命を落とした。
それを知った護衛もまた、後に続くように命を絶った。
それが湖のそばだった。
その時まで青く綺麗だった湖は、その日から黒く淀むようになった。