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01-01 魂の選別場

 題名:奈落世界の錬金術師(仮)




 1-1:魂の選別場


 皆様は カードゲームというものを御存じでしょうか。


 ハイソサエティ・クラスの方々であれば、カードといえば所謂トランプを連想するかもしれません。


 ポーカー、バカラ、ブラックジャック。


 7並べや大富豪なども、庶民的で人気があるルールですよね。わたしもセブンブリッジは大好きです。


 しかし、ここでいうカードというのは、魔物や魔法使い等ののイラストが描いてあって、その下に説明文が載っていたりする、バトルゲーム用の紙のカードの事です。


 互いに「デュエル!」とか言い合って、手札を出し合ったりするあれです。正式な名称は良く知りませんが、デュエルカード、とでもいうのでしょうか。


 私個人は、そういったもの(「デュエルカード」?)で遊んだ経験はないのですが、そのような遊戯があること自体、知識として知っています。

 最近は投資や資産形成の話でも、そういったカードが度々話題になったりもしますしね。レアなカードなどは、時にとんでもない値が付いたりするそうです。


 投資に回せるほどの資産なんて、全然持っていないのですけども。


 なぜ突然にそのような質問をしたかといいますと、そういったものを連想させる不思議な現象が、今現在、私の周りをとりまいているからなのです。


 といっても、わたしがカードゲームの遊戯会場にいるとか、販売店の中で遊戯カードを品定めしている最中だとか、そういうわけではありません。




「ゴブリンの軽戦士」

 小さな体躯で敵を狩る、優れた小鬼の戦士。敏捷性に優れ、軽量武器全般の扱いに長ける。




「大火球の魔術」

 火球を創造し、目標へと打ち出す魔術。火球は着弾または任意のタイミングで爆裂し、周囲に衝撃と高熱を与える。延焼効果あり。




 わたしの周囲には、そういったメッセージを表示する数々の謎の光の球が取り巻いており、その数はざっと見た限りでも数千はありそうです。


 そもそもの話、今の私はまともな姿をしておらず、自分の姿なので完全な把握は難しいのですが、どうやらわたしも周囲の光の球と同様に、似たような光の姿をしているようでした。


 なんとなくですが、この状況には、察するものがあります。


 勘のいい皆さまであれば、もうお察しの事かと思います。


 あ、こいつ死んだな、と。


 なにかスキルをもらって、どっかの異世界に転生するんだろうな、と。


 わたしもそう思います。


 わたし自身、死んだ記憶もないのですが、かといって記憶が朧げだったりするわけでもないので、おそらく自覚する間もなく死んだのでしょう。


 死んだと決まったわけでもないのですけども。ある意味、幸せな死に方だったのではと思います。


 記憶が操作されている、という可能性もありますが、まあ、それは考えてもせん無き事です。


 昨今の異世界転生状況からして、ここらで神様とか世界の管理者とか、そういった存在からのアナウンスなどがあったりするのがテンプレかな……。


 そのようなメタいことを思いながら、わたしはこの不思議空間でしばらく待っていたのですが、待てど暮らせど、状況に変化が起こる様子が一向に見られません。


 幸い、行動が規制されているということはなく、わたしは周囲の光の球の中を、ふわふわと自由に移動することができました。




「投擲技能」

 ものを目標へ投げる行為への能力補正



「ゴブリンの上級魔術師」

 難度の高い魔術を操る、小鬼の魔術師。原初の汚泥に関する干渉力がやや高い。




「知性化」

 記憶容量が増え、思考範囲とパターンが増える。論理言語が扱えるようになる。




 いくつもある光の球を覗き込んでは、次々と別のものを見ていきます。


 触るのはやめておきました。


 ちょっと怖かったのと、取り返しがつかなくなったら嫌だな、と思ったので。




「ゴブリンの建築技術士」

 建築に関する技術に長けた、優れた小鬼の技術者。その分野の知識、技術を感覚的に備える。




「ゴブリンの斥候」

 小鬼の魔法斥候職。音に関する魔術を幾つか習得しているが、魔術的な才能には乏しい。




「追加腕」

 種族性質として備える腕に加え、追加の腕が肉体に備わる。遺伝するが、遺伝の度に劣性化する。





 こうしてみていると、ゴブリン関係の多さが目を引きます。


 確認した光の球の内、種族に関するものが3割ぐらいあるのですが、その半分ぐらいが「ゴブリンの何々」といった、ゴブリンの職種に関する内容でした。


 その他「トールマン」「オーク」「エルフ」「ハーフリンク」等の、ファンタジー世界における有名な種族名のいくつかが散見され、それぞれの種族数には若干の差こそみられましたが、どれもゴブリンの数には到底及びません。


 それら全てを足しても、ゴブリンの総数にはちょっと届いていない感じです。


 残りの光の球は、魔術とか、何かの技能とか、あとは知識や才能、身体能力を得るような内容のものが雑多に並んでいました。


 配置からして、分類はされていないようです。


 不便だと思います。


 これでは目的のものを探すのに支障が出るのではないでしょうか。


 しかし、自身の日常を顧みるに、わたしは近年マイPCにおけるデータの分類など、とんと行わなくなりました。


 近年は精々、おおざっぱなジャンルごとにフォルダを作って放り込むだけで、後はPC内の検索エンジンで事済ませてしまいます。


 昔はよく、ファイル名の頭に数字で番号振ったりなんてしてたのですけどね。今でも打つのは日付ぐらいでしょうか。


 便利な世の中になったものです。


 ふと、わたしは気になったので「検索エンジン召喚!」と唱えて(発声が確認できませんでしたが、少なくとも心の中では叫んで)みたのですが、どこかでアレクサ的なものが反応してくれることもなく、周囲の様子にも何ら変わるところはありません。


 類似のワードも思いつく限り試してみましたが、同様に変化はありませんでした。


 まあ、今のわたしはどう見たって管理者側ではないでしょうから、もし検索・ソート機能があったとしても、使える資格などないのでしょう。




 そうこうしていると、わたしの視界に、今までとは違う動きをする光が入り込んできました。


 その光は、ただその場に佇む他の光の球とは違い、ゆっくりとではありますが、上から下へ、落ちるように移動していきます。


 落ちる光は他の光球と違い、わたしが注目しても、何のメッセージも映しません。


 光の落ちる先には何もなく、ただその方向には、薄ぼんやりとした灰色の光がどんどん濃く(暗く?)なっていて、それはまるで深い海溝を覗き込んだように、底の見えない深みが、くろぐろと存在しているように見えました。


 そんな底の深みへと、光の球はゆっくりと落ちて行ったのですが、ある時点までいくと光の球は拡散するように砕けて、それらの破片はそのまま、周囲の灰色に吸収されるように消えてゆきました。


 落ちる光がある、と思って見てみると、今までは気づきませんでしたが、周囲に数ある光の球の内、わずかに移動している物がいくつか散見されました。


 そのどれもが、先の球同様、ゆっくりと下へと落ちています。


 見れば、はるか上方から、こちらの光の群集団へ、今まさに落ちてきている光もありました。


 それら落ちる光の多くは、漂う光の球の間をぬって落ちてゆき、底の深みへ消えていきます。


 ただ、その中で一つ、落ちる途中で、漂う光へ直撃するのでは、と思われるコースを取るものがありました。


 案の定、その光は漂う光の球へと直撃しました。


 すると、それらはふよふよと融合するように形を変え、二つの光は、一つの柔らかくも強力な光へと姿を変えました。


 わたしの目には、新たにメッセージが飛び込んできます。




「ゴブリンの勇者」

 優れた身体能力を持つ、小鬼の勇者。自我を失った異界の魂を内包しており、「奈落世界」において強い存在力を持つ。あらゆる行動の意思決定にとても強い補正がかかる。




 まさかの異界の魂内包表記です。


 元々、その光球が勇者表記だったのは確認していましたが、融合した後は詳細説明が変わり、魂記述の他に意思決定補正まで、いろいろと説明が追加されています。


 しかもよく見ると、メッセージの他に見て取れるビジュアル(?)まですごい。


 わたしの(存在するかどうか不明の)目に映るゴブリンの勇者の姿イメージは、「小鬼」という表記を詐欺に感じる程度に立派な骨格をしておられました。


 納得のとてつよ表記です。


 そんなとてつよ勇者様の光は、融合の後、他の落下光と同様に落ちていきはしたのですが、ある程度まで落ちても他の光のように途中で砕け散るようなことはなく、最後には溶けるようにあたりに広がり、周囲の光に同化して一体化を果たしていました。




 まあ、これで大体の事が理解できたように思えます。


 つまりここは、いわゆる仏教でいうところの輪廻転生の場で、何らかの形で死んだ者が、次の生を授かるための通過地点であるのでしょう。


 途中で拡散したものは、魂が無くなってしまったのか、それとも砕けたものがより下位の世界に移るのか、または破片の一つ一つが、それぞれ虫にでも生まれ変わるのでしょうか。


 不明です。


 それにしては、自由に動けるわたしはちょっとおかしな話なのかもしれませんが。


 特別な存在、なのでしょうか。


 増長は禁物ですが、そのような考えも頭によぎります。


 特別かどうかはともかく、せっかく動けるのですから、もっといろいろ試してみましょう。


 この光の群れを抜けて、ひたすら横にいくのは何も目標がないので迷ってしまいそうですが、上方向へと昇って行けば、元の世界で復活とかできてしまう可能性を感じます。


 上の方には、何やら巨大な光の渦が見える事ですし、とりあえずはそこを目標にしてみましょう。


 と思って少し上昇移動してみたものの、水平方向には何ら不自由を感じなかった移動が、上方向だと次第に重く、浮力を得られなくなる感じで、ある高度まで行くと、それ以上の浮上がかなわなくなりました。


 ちょっと下がってから勢いをつけて昇っても、すこしは上に行けますが、すぐに慣性を失って下がり、大体おなじ位置に落ち着きます。


 まあ、仏教的にとらえるならば、この上昇できる限界点あたりが、所謂わたしの「徳」になるのでしょう。


 上の世界から弾き落とされたのかな、などと考えると、少し悲しくなります。


 私自身、悪人の自覚は無いのですが、悪人の自覚がない人こそが悪人なのだと言われれば、そうなのかもしれません。


 残念です。




 結局、わたしが行ける方向は、最終的には落下方向しかないようです。


 上の世界にいられる程の徳が無くなって、後は下に落ちるだけ、という解釈が、正しいのかどうか。


 まあ、当たらずとも遠からず、なのではないでしょうか。


 そう考えると、空から舞い降りる=地獄行きになる魂は、こうして眺めている限り、結構あるみたいなのは何というか、色々と思うことがあります。


 しかしながら、この先に絶望が待つ、と考えるのは早計かもしれません。


 住めば都、という言葉もあります。




 魂は巡るもの。




 人生は楽しむもの。




 そこが地獄だろうが畜生道だろうが、楽しめば極楽。




 たとえどんな環境であろうとも、精いっぱい生きる事には変わりありません。


 鬼に会っては鬼を切り、仏に会っては仏をも切る、です。


 それに、先の説明欄によるならば、この下の世界は「奈落世界」という名称らしいです。


「地獄」とも、「煉獄」とも書いてありません。


 どんな世界なのでしょう。


 それがどのような世界、どんな生であれ、わたしが行うべきことは、一生懸命生きるということ。


 勿論、それは楽して面白おかしく生きてもいい。


 苦しみ、憎しみと恨みに塗れる生き方も、またいい。


 でもまあ、自ら望んで苦しみたいとは思えないので、色々と考えて生まれることにしましょう。


 あたりには、色々と光の球ーースキルがありますが、選ぶべきはまず種族です


 その理由としては、技能的なものを優先的に選択して、種族を未確定のままで生まれるのは危険だと思うからです。


 わたしの偏見かもしれませんが、例えば、強力な火属性を持ったカブトムシに転生したとして、その人(虫?)生で豊かな一生を送れるとは、あまり思えません。


 それに、おそらくわたしは自我を持ったまま生まれることになりそうな予感がします。


 であれば、現代文明に毒されたわたしがまず行うべきは、比較的、文化的生活を送ることが可能そうな種族を選ぶことです。


 どのような種族を選ぶのが正解なのでしょう。


 どうもこの先の下世界……「奈落世界」には、色々推測するに、小鬼が跋扈していそうな感じが確率的に高そうです。


 そのような世界では、小鬼として生きるという選択は、かなりのアドバンテージを持つかもしれません。


 が、それでも他の種族がいるあたり、1強という感じでもないのでしょう。


 というか、絵で見る感じ、小鬼というのは他種族に比べて体躯が小さく、骨格も貧弱っぽいです。


 差別的発言かもしれませんが、知性もあまり感じられない見た目をしています。


 普通に考えて、多産多死系の生存戦略を採用してそうな感じです。


 他に選択可能性を持った状態で、あえてゴブリンライフを選ぶのは避けた方が無難かと思われます。


 色々考えましたが、ざっと確認できた種族の中から選ぶのは、「トールマン」がいいでしょう。


 この空間を隅から隅まで探しまわれば、わたしのシティヒューマン的な意識が許容する種族であり、なおかつ「トールマン」よりレアでグレードの高い種族も、あるかもしれません。


 ですが、この場での確認数が少ないレア種族の場合、奈落世界での個体数も少ないだろうことが予想され、社会形成が不安な上、職業選択性も低くなってしまうと思われます。


 こうしてみる限り「オーク」系の種族には生産性の職がほとんど見られませんし、「エルフ」系には交易系の職がほとんどありません。


 僅かにいた「ミノタウロス」や「ハーフジャイアント」などは、物理戦闘職しかいませんでした。


 そういった種族は、おそらくは略奪文化や閉鎖生活など、かなり偏った社会文化を形成していると思われ、この場にある職が全てとは思いませんが、それでも差別とか偏見とかがすごそうです。


 有利と思って選んだものが、その種族では被差別職だった、とかはつらいです。


 やはり多様性というのは大事だと、わたしは思うのです。


 ある程度の選択性を確保するためにも、ある程度の数が確認される、「トールマン」種族が好ましい、とします。


 ちなみに「ノーム」、「ヴァンパイア」は少数見つかり、「ドワーフ」は全く見つかりませんでした。


 ファンタジー世界における定番種族の「ドワーフ」ですが、そんな定番種族が存在しないのはちょっと疑問に思います。


 本当にただいないだけの可能性もありますが、わたしの転生可能な種族ではないのか、もしくは既に絶滅してしまっているのかもしれません。


 職業は……くいっぱぐれの無い職業がいいですね。


 どんな社会でも、常に必要とされるであろう職というのは、さほど変わらないはずです。


 医者に薬剤師、葬儀屋、軍事関係者、農家や料理人、散髪屋、会計士……交易や経済関係は、文明程度が不明であれば、ちょっと怪しいかもしれません。


 奈落世界は原始文化ではなさそうですが、産業革命期に到達しているのかな、いないのか……あくまで推測ですが、そんな感じがします。


 ファンタジー系の多種族社会といっても、シャドウランというより、D&D、T&T世界が近いでしょう。


 それに「奈落世界」には魔法が存在するみたいです。


 であれば魔法に関する才能があると楽しいかもしれませんね。


 社会と共存するも、社会に頼らずに生きるも、どちらの選択もとれる可能性の広さが欲しいですね。


 最悪、転職を考えるならば、あまり特化しすぎないことも大事です。


 仙人とか魔女とかなんて、社会的にそれなりの地位を確保しつつも、街でも荒野でも生活できそうで、なおかつかっこいい感じがします。


 美魔女とかも、昨今はやりですしね。


 中二病? いいじゃないですか。


 人の趣味はそれぞれなんです。


 そう思いながら、ふよふよと巡回閲覧して見つけた結果、「ヒューマンの魔女」、および「トールマンの錬金術師」というものを見つけました。


 これらは当たりかもしれません。


 光の密度も、結構いい感じに詰まっている気がします。


 ヴィジュアル的に、どちらも少し社会不適合な感じがしないでもないですが、まあ大丈夫でしょう。


 ただ、魔女は「ヒューマン」表記が少し謎です。種族範囲が広いのでしょうか。それとも、混血か何かなのかもしれません。


 また、魔女の見た目(光球イメージ)はわたしの想像とはちょっと違って、美魔女って感じではありませんでした。


 昔の絵本に出てくるみたいに、ぼろの三角帽子にローブを纏った、少々……いえ、かなり不潔そうな見た目をしていましたので、見た瞬間に、私の中での評価値が急激に下落してしまいました。


 比較的清潔そうな「錬金術師」に、わたしは生まれることにします。


 わたしは「トールマンの錬金術師」を表示する光の球に触れると、そのまま融合を果たしました。


 するとわたしは急に重くなって、徐々に下へと落ちていきます。


 ああ、このまま下まで落ちていくのかな、と覚悟を決めながら落ちていたら、落下が途中で止まってしまいました。


 この感じ、もっとスキルを持っていけ、という感じです。


 正直、あまり才能が多すぎても、または突出しすぎても幸せになれる気がしないのですが、それでもあえて持つとすれば、汎用的に役立つもの、または欠点を埋めるようなものがいいでしょう。


 わたしは近くの光から、適当に「体力回復」、および「体術」を拾い取って、身のウェイトにしました。


 これでヨガでもしながら健康な生活が送れるといいな、と願いながら、わたしは沈んでいきます。


 身が重くなった今はもう、自由に動き回ることも出来ません。


 そのうち感覚もぼんやりとしはじめて、そのままわたしは大きな下の光に、没入していきました。


 遠くからではわからなかったのですが、大きな光はゆったりと渦を巻いて流れているようで、わたしはそんな流れの中の一部となって、内部に取り込まれていきました。


 そうして、わたしは「奈落世界」へと生れ落ちることになったのでした。






【リザルト】


 アーキタイプ054「トールマンの錬金術師」を選択

 ヒューマンと他種族の支配地域境界線上、その近隣地点に出現


 ※優先!

 受け入れ可能な肉体の内、上位存在に対応可能なものが現時点で存在しないため、スキルセットを基に再構築


 ※エラー!

 転生先に干渉術式あり。正規出力ならず(レベル大幅ダウン!)



 レベル3魔術師(初級錬金術師)

  + 錬金特性、魔術一般への適正、保有魔力の純化

  - 身体能力の低下、元素魔術の非適正(魔力の物質化に非適正)、精神の純化サイコパス、俗世間からの乖離傾向(孤独を好む)


 保有スキル

  体力回復(小)

  体術


 あなたは出所不明の魔術師です(職業:魔術師)

 あなたの魂は上位世界の出身であり、その知識を持っています(科学知識:大学相当、知性++)

 あなたは自我を封印されています(魂の封印)。

 あなたの意思は、かつて奈落世界に存在した錬金術師の記憶に上書きされています(記憶の継承のみ:不完全な転生)。

 あなたは遺伝的に調整されており、とても優れています。健康的な肉体は、全ての行動に良い結果をもたらすでしょう(種族:デミ・ハイヒューマン 筋力+、感覚+、器用+、頑強+、知性+、素早さ+、魅了+)。

 あなたの身体的特徴は、トールマン種の平均的な成人年齢に相当しています(年齢:15歳)。

 あなたの肉体は成長期を終えています(身長体重3サイズ TOP SECRET!)。

 あなたは魔術にそこそこ習熟しています(魔術技能:初級)。

 あなたは生まれつき、魔術の根本的な部分を理解しています。特に物質に関する魔術的概念を、とても深く理解しています(魔術への素養+++、錬金術への素養+++)。

 あなたは魔術への素養が影響し、骨格や筋繊維にやや偏向性があります。肉体的な強度がやや低下しています(筋力-、頑強-、魅了-)。

 あなたは錬金術への素養が影響し、あなたの肉体は魔術的な触媒としての適性を持っています(触媒・生贄適正+++、高度な魔術知識を持つものに対する魅力---)。

 あなたは錬金術への素養が影響し、中性的な肉体特徴を持っています(中性的な肉体:筋力-、頑強-、魅力+)。

 あなたは錬金術への素養が影響し、肉体の色素が薄めです(白化現象:乳色の髪、薄茶色の瞳、その他全体的に乳白色:魅力+)。

 あなたは体系化された魔術系統を学ぶ場合、系統の魔導書またはそれに相当する資料さえあれば、指導者不在でも学習可能です。(将来ある天然術士:記憶・資料を基に魔術を独自学習可能)。

 あなたは魔術師のローブ(※生成時確定ボーナス!)を羽織り、しかし杖を持っていない様子は、周囲から、師の元を逃げ出した魔術の脱落者であると見なされがちです(魅了--)。

 あなたは運動全般が得意です(スキル「体術」:器用+)。

 あなたは体力がやや早く回復します(スキル「体力回復(小)」:頑強+)。

 あなたは人間社会における関係性をまったくもっていません(異邦人:社会的信用なし)。

 あたなは犯罪歴がありません(賞罰:なし)。

 あなたは身に纏うもの以外、財産を持っていません(資産なし)。

 あなたはこの地域の言語に不自由です(地域言語:古代英語 どうにか意思疎通が可能 魅了--)。

 あなたはこの地域の文化・風習を知りません(地域文化:知識なし)。

 あなたは信仰する神はいません(信仰による加護:なし)←一重線による訂正

  →修正:あなたは古代の神『魔女皇』を信仰しています(信仰による加護:魔女術+、薬品製造+)



 ステイタス補正値 総計

  筋力+-- 筋力-1

  感覚+  感覚+1

  器用++ 器用+2

  頑強++-- 頑強0

  知性+++ 知性+3

  素早さ+ 素早さ+1

  魅了+++-----(---) 魅了-2または-5



 メモ

 社会的に孤立した、遺伝子異常(色素)の、いろいろと痛いコミュ症の異人。

 元となった魔術師(錬金術師)は、技術不足&転生先の肉体素養を調整しすぎた為、転生に失敗。

 上位存在を捕獲することで再構成に成功するも、両者共に意識の浸食が見られる。

 存在としては異世界からの転生者だが、実質的に転生に成功しているのは錬金術師側(魂への寄生)。

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