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自称?探偵と助手見習いの事件録  作者: じゃこ
202号室
27/32

23

織乃さんの屋敷を後にする。

かなり情報が貰えた。

が、鈴さんは難しい顔をして唸っている。



「うーん。何か物語くさいのよね。演劇みたいな。」



確かに…織乃さんの話はどこか浮世離れし過ぎている。

というか、少しおかしい気もする。

頭が爆発しそうなくらいの情報量で、まだこんがらがっている。

事務所に帰ったら、纏めてみよう。



「葉さんは、大丈夫でしょうか。」



鈴さんは、葉なら大丈夫でしょ。何せ監視も兼ねて等活くんと流くんも一緒だもの。と、笑って見せた。


事務所に着くと既に葉さんたちが帰って来ていた。



「コハルちゃんおかえり。」



「ただいま戻りました!」



流さんが先に声をかけてくれた。が、鈴さんの名前は呼ばない。

相変わらず仲が悪い…



「ねえ流、わたしには無いの?」



「は?」



また、始まるいつものやつ。

八地さんが流さんをまぁまぁと言いながら鈴さんとの距離を離していく。

そんな横をすり抜けて、葉さんに聞いた話の報告をする。

手帳に話を書き込んでいたから、大体はわかる。


要点を纏めて話していると、葉さんがやっぱり。と頷いた。



「おう。俺ら明日早いから先帰るわ。ほら、流行くぞ。」



八地さんがブンブンと手を振り、流さんを引きずって出ていく。

その光景に少し笑ってしまう。

何だか漫才みたい。と、考えていると、鈴さんがむきー!と怒りながら椅子に座る。



「葉!ご飯!甘いもの!お風呂!」



葉さんに当たり散らしているが、気にする様子はない。



「ご飯と甘いものは台所。お風呂は右。」



鈴さんは葉さんを凄い睨んで台所へずんずんと進んで行った。

台所で何やら叫んでいるが、行かない方が良さそう。



「鈴さん、流さんの事嫌いなんでしょうか?」



つい葉さんに聞いてしまった。



「さぁ。でも、嫌いではないと思うよ。鈴は嫌いな人にはあんな態度はしない。」



へぇ…。

葉さんは鈴さんの事やっぱり良く知ってるなぁ。

そういえば、葉さんと鈴さんてどうやって知り合ったんだろう?

今度聞いてみよ。

…鈴さん、めちゃくちゃ叫んでるし、これは止めにいった方がいいかな。



「わたしも台所でご飯食べてきます。」



「今日行った所のお土産も机にあるから。食べて。」



お土産にワクワクしながら台所へ向かう。

まず、鈴さんを止めなきゃね。

そして、一日の疲れも早めに取りたいし!

台所へ入った時、鈴さんがお酒を開けラッパ飲みをしているのが見えた。けど…見て見ぬふりをして先にお風呂に入ることにした。

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