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自称?探偵と助手見習いの事件録  作者: じゃこ
202号室
24/32

20

大きな門の前まで行き、呼び鈴を鳴らす。

表札には守郷(モリサト)と書かれていた。

門の前で待っていると、横の小さな扉が開いた。

出てきたのは、かなり昔からここに居るのであろうお手伝いさんだった。



「はい。どちら様でしょう?」



「わたくし、こうゆう者です。」



鈴さんが名刺を取り出し手渡す。お手伝いさんはふむふむと見てから、主人から聞いております。と屋敷内に通してくれた。

お屋敷の中も豪華な造りで、外観と違わず感嘆の声が漏れる。

こんな豪華なお屋敷に入った事が無かったので、オロオロしてしまう。

鈴さんの少し後ろを歩き客間まで進む。



「こちらでお待ちください。主人をお呼びして参ります。」



客間は屋敷の雰囲気とは少し違い洋風になっており、雑誌とかで見た海外のお洒落な部屋を思い出しキョロキョロと見回していた。

全部高そうな家具…壊さないようにしないと…

そんな事を考えていると、扉が開き品のある初老の女性が入ってきて対面に座る。



「ごめんなさいね。遅くなりました。守郷織乃(モリサトオリノ)と申します。えっと、桜山さんでしたっけ?昔のことを聞きたいと。」



「桜山探偵事務所からきました。桜山です。それとこちらは助手のコハルです。昔の…刈郷さんの事をお伺いに参りました。」



鈴さんはさらりと自己紹介をする。桜山ではないが、今はそう言った方がすんなり進むだろう。

助手として紹介され少し緊張する。



「…刈郷の事ですか。」



織乃さんは暗い表情をし俯く。話すのを躊躇っているようだ。

少しの間があり話し出す。



「お願いがあります。絶対に誰にも話さないと。他言無用として頂く事と。」



「はい。絶対に誰にもお話ししません。もし、必要でしたら誓約書も書かせて頂きます。」



と、鈴さんが返答すると織乃さんはそこまでは大丈夫。と、手で制した。



「わかりました。お話ししましょう。刈郷はわたしの母の旧姓にあたります。刈郷には余り良い思い出が無く、母は家族を大層嫌っておりました。妹さん…叔母を除いては。」



織乃は母が刈郷…家族を嫌っていた事。年の離れた妹だけは家族から守りたかったと後悔していたと。

刈郷一家は表向きは良い家族であったが、母の母。祖母に酷い扱いをしていて、叔母を産んで直ぐに自害したと…




次からは過去の話です。

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