表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自称?探偵と助手見習いの事件録  作者: じゃこ
202号室
13/32

9

薄樹さんが去った後気合いを入れ直し、トントンとしていた付近を拡大し読む。



木裏通りにて親子行方不明



と、小さな見出して書かれていた。

読み進めていくと、木裏通りのアパートに住む親子が行方不明になったと書いてある。

アパートは昨日の事件のアパートだ。そして、親子が住んでいたのは202号室。ひとり親で母と娘が行方不明。現在も捜索中。



「偶然…ではなさそう。」



記事を書き写し、新聞を綺麗にして司書さんに返却する。



図書館での調べ物を終えて、時計を見ると3刻半を少し過ぎていた。

夕飯は買って帰ろう。作るには帰りが遅くなるし、材料も買い出しに行きたかったからついでに。



「何食べようかなぁ?暑いし…家でやりたくない天ぷらにしようかな♪」



コハルは天ぷらが好物で特に芋と南瓜を必ず買う。売り切れる前に買わなきゃ。と、足早に商店街へと向かった。



商店街へ着くと、いつもの様に夕飯時の買い物客で溢れていた。

多種多様な種族が買い物をしている風景もコハルは好きだ。

最初は、馴染めなくて嫌いだったが。



「あら。コハルちゃんいらっしゃい。今日は芋と南瓜と何がいいかい?」



早速天ぷら屋さんに来た。

まだ、芋と南瓜は残っていた。揚げたての!

キラキラと目を輝かせて何かないか選ぶ。



「じゃあ、竹輪!二本!」



はいよ。と、おばちゃんは取り分け紙の袋に入れて渡してくれた。

お代を支払い、次は八百屋へ材料の買い出しだ。

何だかんだしていたら、かなり時刻が経っていた。



帰宅したのは5刻半過ぎくらい。

夏だからまだ日は傾いてないけど、遅くなってしまった。



野菜などを保存庫に入れ、買ってきた天ぷらと塩むすびを机に並べる。

少ししなってしまった天ぷらも好きなので、問題ない。



「あ。お茶淹れよう。」



ヤカンに水を入れ沸騰させる。

沸騰するまでの間にも、天ぷらと塩むすびを口に運ぶ。



「うーん!おいしーい!」



お気に入りの天ぷら屋さんの天ぷらを頬にパンパンに詰め込む。幸せ…。今日の疲れが一気に吹き飛ぶ。



ぴーーー!



と、ヤカンがけたたましく鳴る。お茶を淹れ、ゆっくりとまた頬張る。食べ終わったら、依頼書を調べなきゃね。と、思いながら幸せを噛み締めていた。





天ぷら美味しいよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ