SIDE 奏4
間が空きました
ありがとうございます。
「お兄ちゃん、ただいまっ!!」
と言いながら弟の律が駆け込んできて
僕に抱きつく。
後ろでは母さんと、なぜか青藍とその父親である誠さんも
一緒でニコニコしながら立っている。
いつもより皆の早い帰りに
「うん?なんで一緒?」
疑問に思い思わずつぶやくと、青藍が
「うちの父さんが、和奏さんと律君をお迎えに行った」
と教えてくれた。
「いつもすみません」
と誠さんに頭を下げると
「いやー、偶然・・・・たまたまね」と言っているが
ほぼ毎回、偶然は無いから、わざわざ迎えに行っているのは知っているし
ほぼ定時でないとこの時間に帰ってくることは出来ないので
いろいろ部下に押し付けて帰って来たのは見え見えだが
この際、その点はあえて見なかったことにしよう。
「ご飯はできているよ、ちょっと早めだけど皆すぐ食べる?」
と聞くと
「喜んで!!」
と律以外の三人の声がハモった。
青藍まで・・・・おまえなあ
どこの居酒屋だよ〜
居酒屋三人組は放置して
「んじゃ、律、ちゃんと手洗おうな、その後は座ってて、すぐ準備するから」
と、連れていくと
「おーい」と情けない声が聞こえる。
「大人と大きい子は自分で」と少し呆れつつ返したら
三人揃って「はあ〜奏が意地悪する・・・・」って文句を言う。
仲良すぎだよキミ達
「はいはい、皆さま、いらしゃいませ〜、中へどうぞ、ちゃんと手は洗ってください、
その後はテーブルについておとなしくお待ちください」(棒)
とぞんざいに言ったけど
皆、やれやれって感じでおとなしく入ってきたので良しとしよう。
前にふざけて接客みたいなのやったら
皆、僕がそれをやるまで家に入らないのだ。
こっちは忙しいっての〜。
律はちゃんと一人で手を洗った後、
言われていないのに自分で全員分の小鉢を出したりお手伝いをしている。
あまりにも可愛いので
「律君えらいね〜」と頭をナデナデしてしまった。
嫌がるかな〜と思ったけど、天使のような笑顔でニコニコしている。
うん、僕の弟可愛い。
一通りハグハグしてからご飯の準備。
約三名がうらやましそうにしているけど
無視、無視。
本日は海鮮づくし鍋、一応、タコのレモン風サラダを付けた。
ご飯は青藍と誠さんがたくさん食べるから
ご飯7合とか炊いたけど足りるかな?
家族の食事風景です。
律くん
小学校に入るか入らないかくらいの
年齢です。