SIDE 奏2 お昼ご飯
二人でお昼ご飯です。
さて、お昼ご飯は何を作ろうか?
弟は夕方、母が幼稚園に迎えに行くのでまだ帰って来ない。
二人分で足りる。
青藍はあまり好き嫌いが無い様に見えて
うちの弟と同じで
実は苦い野菜がダメで
だからそういうところを工夫して
苦手なものを上手く食べてもらえると
楽しかったりする。
うーん・・・・
青藍のオヤジさんから今回貰ったお土産は
海鮮セットだった。
夜はガッツリ鍋だから昼はパスタ系がいいかな?
と、思いつけばあとは早くて
イカスミのパスタと
海鮮サラダ、ホタテスープの海セットに決定。
サラダの下ごしらえと一緒にスープを作り、
食べる直前で温めるまでで一旦終了。
ヤリイカを炒めパスタソースを作りながら
パスタを茹でる。
イカもホタテも火を通しすぎると固くなるので要注意だ。
予熱で火が通る絶妙のタイミングを残して
スープもソースも作業終了・・・・っと、玄関のインターホンが鳴る。
「来たぞー」
と青藍の声が聞こえたから
「手が離せないから鍵開けて入ってきてくれ〜」
と声を掛ける。
青藍が入ってきた所でパスタが茹であがる。
なかなか絶妙のタイミングで入ってくるなあ・・・・
「今出来上がるから、座って待ってて」
「もう出来たの?」
「うん、ヤリイカのイカスミパスタと海鮮サラダとスープだよ」
「・・・早いな」
パスタをお湯から上げて・・・・・っと
青藍が何だか不満そうだ。
スープを温めつつパスタをソースに絡めながら
「うん、どした?」
と聞くと
「いや・・・・」
と残念そうだ。
「イカスミ嫌いだったか?」
「好きだ」
そうか、良くわからないが嫌いじゃないなら・・・・
「おまちどうさん、青藍のは大盛りな」
と言って少し大げさに
僕の三倍はあろうかという量が盛られた皿を彼の前に置いた。
ちょっと驚いたみたいだったが
さっきまでの不満そうな表情は無くなり笑顔が見えたので一安心。
そうして、二人で向かい合って
お昼ご飯を食べた。
今回のイカスミパスタもサラダもスープも上手く作れたと思う。
青藍は苦手な野菜サラダも追加で食べていたし
パスタはお替わりをしていた。
口の周りを真っ黒にしていたのが
ちょっと可笑しくて笑いをこらえるのが大変だった。
とりあえず口の周り拭こうな?
パスタ
簡単で美味しいですよね。