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SIDE 青藍2

少し間が空きました。

続きです。

本日は午前授業、

内容はほとんど

ホームルームと謝恩会、卒業式の事で終わった。


帰り道、いつものように二人で帰る。

俺は奏に、音楽の顧問から呼び出された訳を聞いてみることにする。


「なあ、武田先生の話は何だったんだ?」

「あー、謝恩会と中学のクラブ活動の事だよ」

言いにくそうだな。


クラブ活動は何となく予想がつく。

武田先生の大学の同期が、この春、俺たちが入学する学校の

合唱部の顧問をしている。


おそらく奏を合唱部にでも引き込もうとしているのだろう。


謝恩会は・・・・なんだろう?

「で、なんて?」と、探りを入れてみる。

「あー、中学校のクラブ活動は断った。あと、謝恩会はソロで歌ってくれないかって」

そうか、音楽部の顧問も考えることは同じか。

「やるのか?」

「うーん・・・嫌だったんだけどなあ、声変わりするって言ったら、

その前に思い出として残してもいいんじゃないかって言われて・・・・保留してきた」


奏、迷っているな、なら

「俺も残して欲しいと思う、もったいないだろ

お前の母さんも聞きたいと思うぞ?」


俺も武田先生に一票だ。

「そーかー?・・・そうだなあ、青藍が言うんだったら・・・一曲くらいなら良いかな」

「ああ、それがいいよ」


責任感が強い奏の事だから、

引き受けたらきっちりやってくれるんだろう

嬉しさがこみ上げてくるが気がつかれないようにしなければ。


「そういえばさ、僕がいない間に謝恩会の話が進んでいたけど、何を決めたんだ」

う、それは言えない・・・・全力でごまかさなければ


「ウッチー(内田先生)は、うちのクラスは合唱で実績を残してきたから、

卒業記念にそれを皆で歌うみたいだよ、詳細は後で説明するって」


差し障りのない部分だけ言う。


「そうか〜、その時、僕にソロパートで唱えって事かな」


そのとおりだ。

そのとき取っておきの仕掛けもあるがそれは内緒だ。

「まー・・・・・良いか、最後だし」

よし!!やった!!

奏の歌、小学校生活最後の晴れ舞台で聞けるぞ


「んだよ、なにニヤニヤしているんだ?」

顔が緩んでいたみたいだ。


何とか誤魔化さないと・・・・

「いや、久しぶりに奏の歌声が聞けるから、嬉しくて」

「むー・・・そんなのしょっちゅう聴いてるじゃん」

「謝恩会は特別だろ」

「そんなものかな」

そんな話をしているうちに自宅に到着。


「お昼も何か作るから良かったら食べに来いよ」

奏からの嬉しい誘いがある。

迷わず「行く」と大きな声で即答してしまうと

彼は少しびっくりした後、やれやれといった感じで微笑んでいた。


よろしくお願いします。

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