母2
お久しぶりです
いろいろあって
1ヶ月も経過してしまいました。
続きです
短め。
「ふう」
通話が終わった後
思わずため息をついたら
クイっと裾を引っ張られた。
その先には
不安そうに揺れる律の目。
「奏兄ちゃん、女の子になったの? 」
慌ててしゃがんで
視線を合わせてから頭を撫でる。
青藍君と話していた内容から
状況を理解したらしい。
「そうみたいね、でも心配しないで
青藍君と千堂さんがついていてくれるって」
「くまにいちゃんとあおいおねえちゃんならあんしんだね」
「ねえ、奏が律君のお姉さんになるのってどう思う? 」
「うーん……わかんない、
あ、でも、うれしいかな? 」
「うれしいの? 」
「おにいちゃんとおねえちゃんができる」
「そのお兄ちゃんって……青藍君? 」
「うん、いままで、ぼくのおにいちゃんはくまにいちゃんと
かなでにいちゃんのふたりだったけど
これからはくまにいちゃんと
かなでねえちゃんになる」
「律君は、青藍君好き? 」
「くまにいちゃんつよくて
やさしくて、かっこいいよ
ぼく、あんなふうになりたい」
「そう、奏お兄ちゃんは?」
「んーとね、おりょうりうまくて
おせんたくとかできて……おか……おねえちゃん?」
お母さんと言いかけて
言い直した律を見て心の奥が少し痛む。
そういえば
夫が亡くなってから
仕事が忙しく奏に家事を任せっきりで
母親らしいことをあまり出来ていなかったと思う。
……
奏に会いたい
とても
とても
会いたい。
「そう……
ねえ、律君は
奏お兄ちゃ……お姉ちゃんに会いたい? 」
そう問いかけると
律は
え?
という感じで目を見開いてから
花が咲いた様な表情を浮かべた後
しょんぼりとしながら
俯いてしまう。
「でも、おかあさん、おしごと……」
「家族の非常事態にお仕事なんかしていられないでしょ?
お母さんに任せて」
そう
奏は
病気でも
怪我もしていないけれど
大変なことになっているのだから。
母親として
すぐ駆けつけるのは当然の事。
仕事の事は
後で考えれば良い。
今は
1秒でも早く
帰らなければ。
私は
どうすれば
一番早く家に着く事ができるか
考えながら
帰り支度を始めた。
なろうに投稿し始めて
そろそろ
一年になります。
当初
自分の中にある
物語の備忘録的な感覚で
投稿を始めたため
ブックマークや評価が
いただけるとは
思ってもいませんでした。
とてもとても
感謝しております。
最近、体調があまり良く無いのと
忙しいため
これからも
なかなか投稿のペースが
上がらないと思いますが
よろしくお願いします。




