隣のお家のお父さん(宮内誠)
お久しぶりです
ポイント、評価等ありがとうございました。
約1ヶ月以上経過してからの
投稿になります。
間が空いてしまい
大変申し訳ありません。
「署長、息子さんからお電話です
少しお急ぎの模様です」
と
受付から外線電話が転送されたのは
もう少しで業務終了となる夕方近くだった。
これまで
決して職場に連絡する事のなかった
息子から来た初めての電話だ。
『お父さん、今、話して良いですか?
少し、急いで知らせなければならない事があります』
その声色は、
少し焦った、何かに耐えている様な
戸惑いと不安が入り混じっている。
「青藍どうした? 奏君か?
救急車が必要か? 」
現在、隣人である星さん親子のうち
母親の和奏さんは仕事の都合で
昨日から二男の律君と一緒に出かけており
家には奏君一人しかいないはずだ。
和奏さんに何かあれば私に連絡が
来ることになっているから
奏君か青藍自身のことである確率が高い。
そして現在
奏君は風邪で体調を崩し
ここ何日か寝込んでいて
熱はそれほど高く無いと聞いていた。
一応、所轄の駐在所には連絡し
それとなく自宅周辺のパトロール回数を増やしており
今の所、異常は認められていない。
と、なれば奏君の体調が急変したのだろうか?
であれば救急車の手配が必要だ。
そこまで考え青藍に問いかける。
『あ、いえ、救急車は必要ありません
ですが、すぐに伝えておかなければならない事だと判断して……』
と、言い淀む。
父親の
職場に電話をしていると言う負い目があるのか
話し方もいつもの風ではなく
丁寧だ。
普段の様にもっと砕けた喋り方でもいいのに
お父さん
少し
悲しいぞ。
「どうした? 何が起きた? 」
『奏は無事です、ですがちょっと問題が起きました
あ、でも、問題なのは本人だけかも……』
「問題? 事故か? 事件か? 詐欺か? 空き巣か? 」
「いや、あの、その……」
年齢以上に冷静沈着が我が息子が
これほど説明に窮する事態はこれまで無かった。
よほどの事なのだろう。
だが、まずは状況の確認が必要だ。
「まあ、慌てるな
説明する前に深呼吸を十回するんだ」
受話器越しに息子がスーハーしている音が聞こえる。
よし
と気合いを入れる声がした。
『お父さん、驚かないで聞いてください
今からする話は本当です
それで、できればまだ他に話さないでください』
「ああ、わかった」
私もどんな話が来ても良い様に
少し気合を入れる。
『あの、その、か、奏が、お、お、女の子になった、ん、です』
「は? 」
『だから、熱を出して寝ていたはずの奏が
今日、女の子になっていたんだ』
「奏君が……女の子? 」
『お父さん、聞いている? 』
ちょっと待て
何を言っている?
奏君って性別、男性だったよな?
父親の透君も
息子ができたって喜んでいたよな?
「ああ、すまん
言っていることがよく理解できない、
深呼吸したら聞くから
すう、はあ……よし
もう一回言ってくれないか 」
『だから、奏が女の子になった』
「奏君は女性だったか?」
『いや、この間まで男子だったよ』
「一体何が起きたんだ? 」
『本人もパニックになっていたよ
よくわからないって。
今日、奏、生理が来て大変だったんだ』
「あ、ああ、大丈夫だったか?」
『もう大丈夫、千堂さん達に助けてもらって落ち着いたから
連絡したんだ』
「そうか、判った
奏君本人は恐らくそんな事態に陥って
とても不安になっていると思う、
本人が嫌がらなければそばにいてやるんだぞ」
『うん、そこは千堂さん達と上手くやるから
あと、和奏さん達にも連絡しておくから』
「了解した」
状況は判った。
判ったけれど
頭が理解するのは別であり
今、私の顔は多分、埴輪の様になっているだろう。
この場に部下が居なくて
本当に助かった。
奏君、
前々から女の子っぽいとは思っていたけれど……
女の子になった?
それを聞いたら和奏さんはどう思うんだ?
と、奏君によく似た女性の顔が
不安と一緒に思い浮かんだのだった。
リアルの仕事と
自分の病気等のため
執筆ができない状況が続いており
次の投稿にここまでかかってしまいました。
ゆっくりですが
先に進めていきたいと思いますので
お付き合いいただければ幸いです。
よろしくお願いします。




