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入部の話(side 奏君)

新年とっくに

あけましておめでとうございます。

今年も宜しくお願いします。


お久しぶりです。

昨年12月に

物語後半まで出来ていたもう一本のお話とともに

データを全ロスしてしまいました。


その後、ショックで全くやる気をなくしていました。


やっとショックから立ち直り

復活して書き直しをしている所です。

ぼちぼち投稿いたしますので

気長にお待ちいただければと

思います。


宜しくお願いします。


入学式も無事に終わり

教室で諸々の説明があって

その日はすぐ下校。


次の週から

普通に登校して授業を受けることになる。


同級生の多くは

小学校からの繰り上がりの

ほとんど知っている面子なので

入学式も初授業の日も、

あまり緊張しなくて済んだけど

町外からの入学組はそうはいかないみたいで

そのグループだけ

教室の端の方で固まって話をしていた。


その集団の中に

入学式で鼻血を出していた

三浦って人がいたので

声をかけたら嬉しそうにしていた。


鼻血の方も大丈夫そうなので安心した

だけど青藍の様子がおかしい。


あんまり睨むなよ〜

人見知りにも程があるぞ


よし良い事を思いついた。


「青藍あぶな〜い!」

って青藍の後ろに廻って背中から抱きついて

変顔にしてやったら

教室が

一瞬、静かになったけど

そのあと大爆笑が起きたので

緊張は解けたかな?


青藍も苦笑いって感じだけど

満更でもない感じだ。


三浦君は

「僕にもやって!!」って

言っていたけれど

流石に二回目じゃ笑いは取れないよ。


まあ、

でも、

なんにしても

これから三年間一緒、

仲間になるのだから

仲良くしようよ。


長かった授業が終わり

一年生は各々部活見学に散って行く。


僕は

片親で母子家庭、さらにまだ弟が小さく

家事を手伝わなければならない事情から

部活動は強制されていなくて

できる範囲での参加が許されている。


とはいうものの

やっぱり部活動は楽しみだったので

音楽部に入ることにしている。


この学校の音楽部は

部員ができる楽器を使って演奏したり

楽器が苦手な子は歌ったりと

生徒の自主的な活動が出来ることが

魅力になっている。


部室に行って

先生に家庭の事情であまり

出席できる回数は少ないけれど

入部させて欲しいって言ったら

顧問の先生も

先輩方も

物凄く喜んでオーケーして

くれたので嬉しい。


三年間頑張ろう。


その後、僕に

付いて来てくれた

青藍に付き合って

剣道と柔道の練習をしている

『武道館』と呼ばれている

建物に行く。


青藍も入部の申し込みに行くのだそうだ。


校舎から少し離れた所に

その建物はあって

なぜだかわからないけれど

一階の床が2メートルほどの高さにある

いわゆる高床式の不思議構造をしている。


だから出入口も高くて

いちいち階段を上ってから出入りしなければならない。

「ねえ、なんでこんな構造なの?」

つい、青藍に聞いてしまう。

「ん〜、わからん。騒音対策?階段で足腰鍛えるため?」

うーん、青藍もよくわからないらしい。


内部は道場ということで

土足禁止なので靴を脱いてから中へ

道場へは入り口で「失礼します」と言い

おじぎをして入った。


中に入ると

い草の香りと運動部特有の汗の匂いが少しした。

中では数人の男女が柔道の受身の練習をしたり

竹刀を持って剣道の素振りをやっている。


そこへ

青藍並みの大きさの熊、

もとい、少し日に焼けた柔道着の先輩らしき人物が

白い歯を光らせながら近づいてきた。

「やー、はっはっはっはっは〜、青藍君、ようこそ柔道部へ、歓迎するよ」

と、言って右手で握手を求めてくる。

「ども、山下先輩、お久しぶりです」

歯だけ見ると爽やかなテニス部主将っぽいけど

体格はやっぱりがっちり、むっちりで、青藍と同じ様に熊を連想する。

青藍は肌があまり焼けていなくて少し色白だからシロクマかな?

この二人が戦ったら

グリズリーとシロクマの

野獣対決だなあと、失礼なことを考えていると

その後ろから

「ちょっとまった〜!!」

と声がかかる。


おお、現実でもあるんだ。『ちょっと待ったコール』

確かお父さんが持っていた秘蔵のビデオ集に

こういう番組が入っていたっけ。


感動していると

色白で背の高い、長髪の、凛とした雰囲気を持つ

剣道着の、美人の女性が近づいてきた。


この人、僕の頭の中に妖刀〇〇ってイメージが浮かんできた。


熊先輩はそっぽを向き背中を丸めて

『やべ』って顔をしている。

その仕草は某黄色い熊にも似ていてコミカルだ。

そんな先輩に容赦なく、妖刀さんは

「青藍くんは剣道部に入部って、あらかじめ勝負で決めたでしょ、何をしているの?」

「いや、あの、えーっとですね」


妖刀さんに

一刀両断されて熊先輩の挙動がおかしなことになっている。


それに構わず妖刀の第二刃攻撃が。


「もちろん、本人の希望は尊重するけれど、入部勧誘の優先権は剣道部って決めたはずだよね」

「はい」


熊先輩は二撃でほぼ瀕死状態になった。

プルプルしている熊先輩を放置したまま

妖刀さんは青藍に相対して

「お久しぶり、青藍君。剣道部主将の四条雅です。

剣道部への入部も含め、宜しくおねがいします。」

と、綺麗なお辞儀をした。


「あ、ど、ども。ご無沙汰しておりました、あの節はお世話になりました、四条先輩。」

少し緊張した面持で青藍も頭を下げている。

どうやら知り合いだったみたいだ。


「青藍君、うちの道場に通っていたのに、途中からもっと強くなるって、

警察関係者の道場行っちゃうんだもん。寂しかったんだよ〜」

と、急に口調が変わり、赤くなった頬を膨らませて拗ねる妖刀さん。


うわあ、美人に何かが追加され、もの凄い美人な妖刀さんになっている。

さぞ切れ味もすごいんだろうなと、どうでもいい事を

考えたりする。


青藍と四条さんが二人で昔話をした後、

熊先輩も加わり、剣道も柔道もどっちも鍛えたいと青藍が言ったため

三人が顧問の先生と相談する流れになり

職員室へ行ってしまった。


青藍は「長くなるかも、暗くなる前に帰ってもいいぞ」

と言ってくれたけれど

部活の様子も気になったので

そのまま待ちながら、部活をぼうっと見ていたら

「ね、君、神社のポスターの子だよね?入部希望?」

と声を掛けられた。


ポイント評価等々

誠にありがとうございます。


今後とも

宜しくお願いします。

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