表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/39

SIDE 奏 神社にて

少し時間が空いてしまいました。

本番三日前になり

担任のウッチーと同級生全員で

町でも一番大きな神社に来ている。


なんでかって言うと、

今度、謝恩会で歌う合唱の元となった伝承の、発祥の地がここであり、

謝恩会で演じるに当たり

神様へ報告のお参りと、厄除けのお払いを兼ねてと言うことらしい。



そのため

全員、謝恩会本番の衣装を着ている。


着ているのだが・・・・なんで僕だけ

神主さんから、直接白と赤の着物渡されたの?


・・ってどう見ても巫女服だよね?


しかも神主さんから直接だよ。


大事なとこだから二回言ったよ。



しかも

これ、なんか立派な紋が入っているけど



「本物なの?」

って聞いたら、「はい」って

爽やかな笑顔で返されたよ。


そのあと、お化粧・・・・って

・・・・・

うん、そうだった、

僕のパート、巫女さんの役だったよ

しかも、もう一方の主役だったよ。


歌のことだけ考えていて

どんな役をするのかは忘れていたんだ。

今更、嫌だって言えないよな〜


みんなしっかりそれぞれの衣装を着ているし

女子でも男役の子居るから

僕だけこの役は嫌だって今更言えない。



なんか、ウッチーとクラスのみんなに嵌められた気もするけど

仕方ないなあ。



任された役だししっかりやろう。

・・・・・・・

お参りと厄祓いが終わり帰ろうかと思ったら

卒業アルバム用ということで

神社の境内で撮影会が始まってしまった。

これについては

神社の偉い人の息子さんがウッチーの同級生で、

あらかじめ話がしてあったみたいだ。

ついでにクラスの皆も知っていた。


・・・・・僕、聞いていないよ?

って青藍に言ったら

「すまん、伝え忘れていた」って

もー、相変わらず天然だなあ。



青藍はもう一方の主役で

この神社の守り神ともなっている龍の化身の役で

鎧を着けた勇壮な青年の役だ。


神社のものと思われる紋が入った

かなり手の込んだ鎧と腰には太刀、手には大きな弓を持っている。


その弓、本物だよね?

もしかして太刀は・・・・神社所有の本物・・・って

なんて物持っているんだ?


僕は弓も太刀も壊すのが怖くて持てない。


ちなみに謝恩会の時は模造刀を使うとかなんとか

このへんはウッチーと同級生の方がノリノリで話を進めてしまったらしい。


クラスのみんなの撮影が終わったあと、

主役の青藍は別の

カメラマンの指示で、色々なポーズを取っている。


太刀はちょっと持たせてもらったけどかなり重かったのに

青藍は軽々振っていて、静止している時は全然ぶれない。


ちなみに弓を射るシーンでは、実際に矢を番えて的に当てていたけど・・・

一射目で真ん中に当てて、見ていた人全員が唖然としていた。

うん、相変わらず規格外だなあ。


青藍、凄い、凄いって見物していたら、

ウッチーと神主さんに、観光ポスター用に、

僕と青藍二人の入った写真を撮って使いたいって言ってきた。


無理にとは言わないということだけど・・・・どうしようって

クラスメイトと青藍を見たらなんかキラキラした目で見られた。


担任のウッチーは何か悪い笑顔で

「一生の中でもなかなか無い事だから、しっかりやれよ」

って言ってくる。



今更嫌だって言えないよな〜・・・・




・・・・

カメラマンの人に乗せられて

ノリノリでポーズ取らされて

沢山写真取られまくった。


・・・・・・・


乗せられた自分も悪いけど・・・・

今思い出しても・・・うわあ・・・どうしよう。


よく考えたら

青藍と二人っきりの写真って男の子二人だよ

恥ずかしくて死にそうだ。


早くご飯食べて寝て忘れよう。


よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ