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現代に降臨す、七玉の魔王   作者: 白ノ爆撃
−第1章−「最初の魔法」
3/3

その1「翌朝」

 開いた目。いつも通りの景色…

「じゃあ無いぞッ!!」

 俺は開けた目の先にある青く小さなものを見た。

 彼の名前はマイア・クオアだ。マイア・クオアとは昨日出会ったのだ。よく知らない奴ではあるが、つまらない日常を塗り替えてくれる。

「ふむふむ…これが朝か。ワガハイ、初めてかもしれぬ。朝を見るのは」

奴が喋った。いやまて、朝を見るのが初めてだと、そう言ったのか。コイツは。

 だがそんなことはどうだっていい。今日からこんなことはたくさんあるだろうから。今までの常識なんて通用しないだろう。

「おはよう。マイア・クオアは寝てないのか?」

 俺が昨日の記憶を辿っても最後まで活動していたコイツと、今日起きたときに活動していたコイツを見て俺は思った。

「お目覚めか。そうだワガハイたち、魔族は基本寝ないのだ。」

「そんなことより、おい!人げ…魔王!

 貴様はこれからなんと呼べばいいのだ?」

なんだぁコイツ!?普通使い魔は魔王のことは「魔王様」と呼ぶべきだろうが! おっと、これ以上は考えない。昨日の反省を活かさねばな.

「俺の名前は龍牙だ。好きに呼べばいい。」

 そう答えた。

「そうか龍牙。ところで今日は何か予定があるか?」

 今日は日曜日である。部活にも所属してない俺は普段することがない。もちろん今日もだが

「特に無いな」

「そうか、なら、昼から出かけないか?これからワガハイは使い魔として働くので、この辺りの地理や、人間の暮らしなどを観察したい。」

 なるほどな…だがコイツと出かけて人目につかないだろうか?

「その点は大丈夫。その程度の魔法、ワガハイでなくても方法さえ分かれば、誰だってできるぞ」

 また心が読まれた…。そしてなんて言った!?誰でも使える魔法があるのか!?

「その魔法、俺に教えてくれッ!!」

 俺は頼んだ。

「いいだろう。龍牙よ!コレがワガハイから授ける最初の魔法だ…



と、言いたいが、まずは飯を食わせてくれ。」

 これから始まりそうな出来事に俺は胸を踊らせた。

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