表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代に降臨す、七玉の魔王   作者: 白ノ爆撃
−序章−「すべての始まり」
2/3

その2「はじめの出会い」

 その玉には不思議な力があるのではないか。そう感じたのは玉に触れたときである。全身にエネルギーのような、パワーのような何かが駆け巡った。すると突然、

「パンパカパーン、あなたは魔王になりました!」

高いような、低いような、そんな声が部屋に響いた。

「ワガハイは、使い魔だ。お前の名前はなんだ?」

自分の肩を見ると、青いサラサラの髪に短い角、そして微笑むような顔をした何かが乗っていた。まるでRPGのキャラクターのようじゃあないか!毎日が退屈だったからか、この非日常には心満たされる気がする。だが、自分は名乗らないのに相手の名前を聞くことには、少しムカっとした。

「俺の名前は黒天龍牙だ!よくわからねぇが、よろしくな!

 俺は名前答えたぜ。お前の名前は何だよ」

名前を訪ねてみた。こいつの正体はよくわからない。が、人では無いようだ。とりあえず話に乗ってみようと思う。

「ワガハイの名前か?そんなもの❝無い❞ね」

そう答えた。ほぅ、名前が無いのか。ゲームとかでよくあるパターンだな。

「我々使い魔は魔王様に名前をつけられるのだ。お前は玉に選ばれた魔王だ。不本意ではあるがさっさと名前つけやがれ」

なんとこいつ、俺を魔王と言いながらかこんな口聞きやがった。だが、まぁいい。俺は寛大な魔王様だぜ。

「ほほぅ、名前ねぇ…青い悪魔…あおいあくま、簡単ではあるが、配置を入れ替えて『マイア・クオア』なんてどうだい?」

適当につけてやった。

「そうか…ワガハイはマイア・クオアか…適当だか、我慢してやる」

本当に何様だコイツ、と思ったが。俺は天下の魔王様だ。許してやる。

「おい!聞こえたぞ!何が天下の魔王様だ?」

心の中で言っていたつもりが、声に出ていたらしい。

「魔王の躾は使い魔の役目!❝落雷、弱❞」

ゴロゴロと言う音が部屋に響いた瞬間、体中を電気が走った。どうやら反省せねばならぬらしい。調子に乗っていたが、魔王といえど成り立てで、力などまだ無い様である。が、同時にコイツの話は全て信じられる、信じなければならないということがわかった。何せ実際に雷を落とされているからだ。

 楽しみだ。今までの退屈な日々が終わる気がした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ