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愛山雄町の酔いどれ酒エッセイ  作者: 愛山 雄町


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第5話「ひやおろしと秋刀魚」(2014年9月15日投稿)

 今日も出勤で執筆時間が取れないとぼやきながらも、昨日飲んだお酒についてのお話を。



 今回は日本酒のお話です。


 夏の終わったこの時期、私の楽しみの一つに“ひやおろし”を飲むというものがあります。

 ひやおろしは冬に醸造した日本酒を一夏越させて熟成し、秋口に出荷するお酒です。新酒のようなフレッシュさとは異なり、まろやかな口当たりと旨みが特徴で、我が家の初秋の風物詩です(笑)。


 合わせる食材はやはり秋の味覚。

 脂の乗った秋刀魚の塩焼きに良く冷やした“ひやおろし”をくいっと。秋刀魚のワタの独特の苦みとまろやかなひやおろしが実によく合う。


 今回は大河ドラマで盛り上がる姫路のお酒、「雪彦山せっぴこさん」の山田錦のひやおろしと三重県は桑名の「はやて」の“神の穂――三重県の酒米――”のひやおろし。

 どちらもあまりメジャーではないですが、どちらも真面目に作っているため、とてもおいしいお酒です。


 雪彦山のひやおろしは今年初めて飲みました。

 いつも飲む雪彦山は切れのあるしぼりたての生原酒で、これは刺身によく合う感じですが、ひやおろしの方はどっしりとした力強さがあり、焼き魚には抜群に合います。特に良く焼けて揚がったようにカリカリになった頭と、腹身の脂とワタが混じり合った部分を食べた後にくいっと飲むと、仄かに香るスダチと相まって、残り香が実にいい。もちろん、身の部分もおいしいですよ(笑)。


 颯のひやおろしはここ数年の定番。

 同じ颯の神の穂でも、ひやおろしでない生原酒は少し酸を感じる爽やかなお酒ですが、ひやおろしはその酸の角が取れ、もの凄くまろやかに仕上がっています。そして、これには赤身の秋の味覚、戻りガツオの刺身。タタキにしてもいいのですが、脂の乗った戻りガツオの出始めはいつも刺身で食べることにしています。

 酸味のある赤身に、ワサビではなく辛子を載せて頂きます。マグロでもそうなのですが、ワサビより辛子の方が少し重た目の日本酒には合う気がします。



 ひやおろしに秋の味覚。

 夏が終わったと実感できるひとときでした。

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