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ハーレムなんて絶対いやだ!

作者: きしと

アンチハーレムものです。ハーレム好きの方は注意してください。

 ゲームの世界で運命(イベント)とは絶対だ…その圧倒的な力が今、私に襲い掛かっている。


☆☆☆


 「まさかこんなことになるとは……」


 私は一人うなだれていた。今、私のいるここはちまたで話題となっているとあるギャルゲーの中、いやそれと似た異世界といったところか、だがここが異世界であろうがゲームの中であろうかそれは今関係ない。


  ――今、もっとも重要なのは私がこのゲームのヒロインの一人だということだ。



 時は少し前に遡る……


☆☆☆


 最近弟がゲームにはまっている。なんでも最近はやりのゲームらしい。主人公の少年が様々な出来事を通して最終的にハーレムを作ることを目的としたゲームだそうだ。私は正直どうかと思った。ハーレムだなんて汚らわしい。きちんと恋をするなら純愛であるべきだと思う。


 だからだろう、その日はなぜか弟にゲームについて話しかけてしまった。


 「またゲームやってるの? まったくハーレムだなんて不純だわ、そもそも相手の女の人はハーレムだということに納得しているのかしら? だとしたら信じられないわね」


 そういうと弟は苦笑いを浮かべながらも律儀に答えてくれた。


 「イイじゃん、ハーレムだって、男の夢だろう? まあ確かに女の人から見ればいやかもしれないが。これはゲームだし、なにもそこまで考えなくたっていいんじゃないか?」


 弟はそういうと再び画面に視線を戻してテキストを読んでいく。私はそんな弟に再び言葉を投げかけた。


 「ゲームでもいや、ゲームだからこそいやだわ。気に入った子をハーレムに加えるためだけにイベントを起こして好感度をためていくなんて、そんな作業が愛と言えるのかしら? 愛っていうのはもっと偶然で運命的なものだと思うの。それを狙い澄まして取りに行くなんて冒涜だと思うわ」


 「はは、ロマンチストだな姉貴は」


 弟はそういって笑うと、コントローラを置き、私の方に向き直った。


 「まあ、愛の形なんて人それぞれだとは思うけどな。ただ実際、俺もあのゲームのヒロインにされたらいやだな。ハーレム作る側ならまだしも、それに入れられるなんてぞっとする」


 「なんだ、やっぱりあんたもそう思ってるんじゃない。私もあのゲームのヒロインはやだな、もしなったとしたら全力で主人公から逃げるわ」


 「逃げるか、姉貴らしい。でも大変だろうな相手は何せ主人公なんだから」


 「大変だろうがなんだろうがやり遂げるの!というか私なら例え本当にゲームの中に入ったとしても逃げ切って見せるわ」


 「なんという気合論。無根拠な自信だな~」


 「む、じゃあ太一。あんたならしっかりとした根拠があって、逃げられるというの?」


 「うん、まあそりゃ~。色々方法はあるだろう。例えば……」



 そうして弟としばらく話をした後、私は買い物に出かけた。そこで私はトラックに轢かれてしまった……。



☆☆☆


 気づくと知らない場所にいた。目の前には立派な門が見える。私は混乱していた。


 「ここどこ?え、トラックは?」


 あたりを見回すと大勢の人々がいた、ピンクに青、赤など到底現実とは思えない髪の色をした人々がいる。


 日本じゃない?それにしてはどこかで見た覚えがある人や建物があるような……。


 そう思った直後、私はハッと気づいて目の前の立派な建物をみた。


 「リーベルク魔法学校……」


 思わずつぶやいてしまった言葉、目の前の建物は弟がプレイしてたあのギャルゲーの舞台となっている建物だった。


 ゲームの中? それとも似た異世界か、はたまた夢の中か、どういうことかわからないがどうやら私はとんでもない状況にいるらしい。

 ……まさか、私がヒロインになっても主人公から逃げられるとかいった直後にその世界に来ることになるんて……。


 うん? ヒロイン? 主人公から逃げる? ……ってもしかして!


 言い知れない不安に駆られ私は手元のポーチから、鏡になりそうなものを探す。勢いよく探したため、中のものが少し地面に落ちてしまったがそれを気にせず必死に鏡を探す。そして見つけた鏡で私自身をみた。


 「うわ、マジか~」


  そこにあった顔は見知った私自身の顔ではなくこのゲームのヒロインの一人の顔だった……。

 あまりの出来事に唖然としている私に後ろから、若い男の声で誰かが話かけてきた。


 「あの、これ」


 私が振り返るとそこには金色の髪と青い目をした青年が私の落としたポーチの中身を全て拾い、手に持ってこちらに渡そうとしていた。


 「あ、す、すみません」


 中身を散らばしながらも必死に鏡を探していた私の行動を外から見たらどう思うだろうということに気づいてしまい、顔を赤らめながらも中身を受け取り、ポーチの中に戻す。


 「いえ、なにかあったのかは知らないですけど、焦ってたみたいだし、困った時はお互い様だからね」


 青年はそういうと門に向ってあるいていった。


 「良い人だ…」


 そう呟きながら彼を視線で追っていると一人の男が目に入った。この世界では珍しい黒い髪、黒い目の人物。……そう間違いない。あの人物は、あのゲームの主人公遠山光。つまり私の敵だ。


 私はこれからの日々を思い思わずため息を吐いてしまうのであった。


☆☆☆


 「まさかこんなことになるとは……」


 私は再びそういいながら、下駄箱で靴を上履きに履き替えていた。

 魔法学校だというのに、細かいところが地味に現代日本風なのは、ちょっとどうなんだろうと思いつつも上履きを履き歩いていく。


 もっとも今注意しなくてはいけないのは、あいつが主人公で、私がヒロインだということね。

 ……あいつと接触をしてしまえば私をハーレムの一人に引きずりこまれてしまうかもしれない。

 そんなのありえない! 絶対ごめんだ! ……だけどそう簡単に逃げられるだろうか?

 接触をしなければ、いわゆるフラグ? 確か弟がいっていたハーレム入りをしてしまう条件を満たさないようにすることはできるかもしれない。

 だけど弟の言った「逃げるか、姉貴らしい。でも大変だろうな相手は何せ主人公なんだから」という言葉が気にかかる。


 そうこれは、異世界でも、ゲームでも、どちらにしても、あのゲームを元にした世界なのだ。言わば主人公とヒロインは結ばれるのが必然。

 もちろんゲーム中でも今の私がなっているキャラと主人公が結ばれないルートがあるとゲームをプレイしていた弟は饒舌に語っていたことがあったが。それはあくまでも主人公の選択によるもの、率直に言えば『あのキャラ気に食わないから捨る』とプレイヤーが考えた場合のみ起こるものだ。

 この世界の主人公である遠山が、私を求めれば逃げられないかもしれない。

 この世界は主人公にとって都合の良いように作られた世界なのだ。その世界でヒロインである私にどんな縛りがあるかわからない。

 主人公から自分の意思で逃げるということはその縛りと、いわばこの世界と戦う……ということと同義なことなのだ。


 考え事をしながら歩いていると、突然体が金縛りにあったように動かなくなった。


 な、なに!!

 

 混乱し動揺するものの、声も出すことができない、完全に他の何かの意思に体の自由を奪われた私は他の下駄箱の出口に歩き出していた。


 か、体が勝手に!!


 そしてちょうど出口に差し掛かったところで、横から飛び込んできた影に思いっきり押し倒された。

 

 「きゃっ」


 私はその影と絡み合うように倒され、その影…遠山は私の胸に顔を埋めていた。そう唐突な衝突によるラッキースケベ。イベントが発生していたのだ。


 何するのよ、こいつ! もともと遠山への好感度が最低な私は、あらゆる罵声を吐こうとするが声を出すことができない。それどころか自分の口は全く思ってもないことを口にし始める。


 「だ、大丈夫ですか?」


 その言葉により、遠山は自分の状況を思い出し、慌てて顔を上げ顔を赤くしすごい勢いで謝罪と言い訳を始める。


 「す、すみません。あのわざとじゃないんです。もう少しで授業の時間なので急いでて。ホントすいません!」


 必死で誤っているがそんなことで許す私ではない。


 こっちは胸を触られているのよ!そんなことで許せるか!土下座しなさいこのチャラ男!

 「いえ、お気になさらず。急いでいたのなら仕方ないですわ」


 第一あんたがここにいるのがおかしいわ! 私より前を歩いていたのにわざわざこのイベントを起こすために待っていたのでしょう! この発情期やろう。

 「これは、偶然起こってしまったこと。気に病む必要はありませんわ」


 「そんな、なんてお優しい人だ……。僕が悪いというのに。……もしよろしければお名前を教えてもらえませんか?」


誰がいうか、馬鹿野郎。というか台詞が完全にナンパ師なんだけど……。やっぱりはじめっから狙っているだろう!!

 「アリス、アリス・ハービィングですわ。アリスと呼んでください」


 「アリスさんですか…いいお名前ですね」


 そういって遠山はニコリと笑って見せる。その笑顔見たアリスは思わず顔を赤らめながら


 「あ、あなたの名前は」


  と聞いた。


 え~!!、なに顔を赤くしてるの!? なにニコポ(弟曰く笑顔を向けるだけで惚れる現象)してるのよ。気をしっかり持て私! 相手は胸を触った相手よ!!


 私の心の叫びもむなしく会話は続いていく。

 

 「遠山、遠山光です」


 「遠山様ですか、いいお名前ですね」


 そうアリスがいうと遠山は照れながら。


 「あ、ありがとうございます。…そろそろ時間なので失礼しますね」


 そういってこの場を後にした。


 アリスはその後ろ姿を見ながら


 「……遠山様……」


 といい、顔を赤くしながらその姿が見えなくなるまで見続けた。

 

……遠山様……っじゃねーなにやってんのよ。めー覚ましなさいよ!


 「アリスのバカヤロー」


 その言葉が廊下に響く、周りの生徒は不審な目で私を見ている。


 「あ、戻った」


 私がそれに気づきまわりを見渡すと、周りの目線が目に入り、恥ずかしくなった私は教室へと駆け込んだ。


☆☆☆


 私はホームルームと授業を、頬杖を突きながら聞き流し、状況を整理していた。


 さっきは柄にもなく取り乱して汚い言葉を吐いてしまった……。まあ、それはもう過ぎ去ったことだ。……うん、なかったことにしよう。それよりも現状を整理する方が先決だ。

 ……さっきの現象あの出来事からいって、弟が言っていたアリスとの初対面イベントだろう。弟が『胸触って惚れられるなんて、ムネポですか(笑)マジ受ける』っと酷評していたのを覚えている。

 ……うん、全くどう意見だ。ギャルゲーのヒロインの思考は理解できん。

 それはともかく、問題なのはイベントの間、私は全く体を動かすことができず、それでいて私ではないアリスが出てきて勝手にイベントを進行したことだ。


 弟曰く、イベントとは、主人公とヒロイン、また他の条件が、ある場所で集まった時に発生するもので、フラグを立てるために必要なものだという。

 ……つまりだ、これからもやつと同じ場所に留まってしまった場合、体のコントロールをアリスに奪われ勝手にイベントを進行されフラグを立てられてしまうということだ。

 フラグの選択権はやつに奪われている以上、同じ場所にいる=ゲームオーバー並みにリスクが高い。しかも完全にフラグを立て切りハーレムの一員となった場合。恋人モード(弟曰くハーレムメンバーとの恋人関係を楽しむモード、恋人であるため常時イベント扱い)とかいうシステムのおかげで私という存在は完全に肉体をアリスに取られ、好きでもない男とハーレムメンバーと一緒にあんなことやこんなことをされるという拷問のようなことを永遠に認識することになるかもしれない。

 ――体の自由は奪われても意識は奪われないのだ……。

 まあ、もともとはアリスの体だし、返してやれよとか、アリスの好きにさせてやれよとか、いう人もいるかもしれないが、今のこの体の主は私だし、イベント以外の時はアリスの精神は私の体の中に存在しない。そもそもアリスのためにもあんな男から逃げたほうが良い。イベントに支配された愛だなんて私は認められないし、認めさせたくはない。


 とにかくやつから逃げるためには同じ場所に留まってはいけないのだ。

 これだけなら対処はたやすい。なるべく行動を先読みして逃げたり、弟から聞かされて覚えている、イベントの場所に近づかないようにすればいい。

 思いたったら吉日、すぐさま昼休みからそう行動しよう。



☆☆☆


 今、私は屋上にいた。アリス第二イベント発生場所が、学校の廊下というなんとも曖昧な場所だということを知っていたためである。

 屋上にいれば発生することはない。かなりの時間、この屋上で時間をつぶしているのだった。


 「そろそろ戻るか~」


 私はそういって屋上を出て階段をおり、廊下へと続く扉を開けようとした。

 だが、なにやら声が聞こえてきたため開けるのを止め、耳を澄ませた。


 「…なん…ベント…アリ…いない」


 声が小さくて良く聞こえない。私はさらに耳を壁に押し当てた。


 「なんでイベントが発生しない? アリスはどこにいる? 確かゲームだと一階の廊下を歩いていたはずなのに……どこにもいないぞ? まあ、残りは屋上だけだからここで待っていれば間違えはないはずだ。これからも他の女の子のスケジュールが詰まっている。アリスの第二イベントはこの昼休みで発生させて行いとな。俺のハーレムへの夢が遠のいてしまう。せっかく転生したんだ、この利点を生かしてハーレムを作らなくてどうする」


 私は聞こえてきた内容に思わず絶句した。


 あいつ、やはりイベントのことを知っていた! あいつも転生者だ!


 それと同時に、自分の体を狙われていることからくる不気味に鳥肌が立ち、この可能な限り同じ場所にいないようにするという作戦の無謀さに、絶望した。


 あいつが、イベントを全て知っている可能性がある以上、この作戦は使えない……。必ずどこかで追いつかれたり帳尻を合わせられる。

 私は全てのイベントを知っているわけじゃないからこの方法じゃ逃げられない。


 この世界はただ主人公から離れていれば、逃げられるほど甘い世界ではなかった。どこまでも貪欲に主人公の利益だけを考えた世界の縛りは、私の想像を超えていた。

 だが、まだ絶望はしない。ひとまずはこの場は負けを認めて、イベントを発生させたのだった。


☆☆☆


 午後の授業中、私は項垂れていた。


 あの作戦は失敗した新しい作戦を考えないと……。


 だが、ある程度作戦を考えたところで、一人でイベントから逃げるのは難しい。いくら逃げても必ず最後には発生させられる可能性があるためだ。


 ん? 一人で?


 そこで私は身を勢いよく起こした。


 それだ! 一人でダメなら仲間を作ればいい。一人分なら上手く調整され逃げられない可能性が高いが、他のヒロインたちと協力してイベント発生を阻止すれば、この学院の卒業。つまり半年後までに全てのフラグを達成できず、ハーレムエンドではなくなる可能性が高い。


 私の顔は新たな可能性により、自然と頬が緩んでしまっていた。そこ教師に見られ指されてしまった。


 「お、アリスいきなり起きたかと思ったら嬉しそうだな。いい夢でも見たか? ならこの問題を解いてみろ」


 私は皆から注目され小さくなりながら


 「聞いてませんでした。わかりません」


 とつぶやいた。周りからの笑いが恥ずかしかった。



☆☆☆

 

 私は隣の3組に来ていた。ここにはあいつと同じクラス以外の、もう一人のヒロインがいるのだ。私は教室に入りその生徒を呼んだ。


 「レーン、レーン・ロックハートさんはいらっしゃいますか?」

 「私です」


 その言葉に一人の女性が手を挙げた。青い透き通った髪、大きな胸、母性を感じさせるような女性はヒロインキャラのひとり、レーン・ロックハートさんだ。


 それを見て、彼女に近づいていく、改めて近づくとすごい。男でもない私でも、魅了されて変な趣味に目覚めそうだ。これが現実となったヒロインの破壊力か。


 「なんですか?」


 レーンさんが質問を投げかけてくる。


 「あ、あの遠山光さんをしっていますか? 彼のことをどう思っています?」

 「え、光くんですか!? もちろん知ってます。どう思ってるかですか? えっと……その素敵な方ですよね」


あ、こりゃだめだ。


 私は素直にそう思った。あのダメ男を素敵といっている時点で協力を申し込んだところで『光くんの邪魔をするわけにはいきません』と言われるのがオチに決まっている。

 ……そもそも良く考えたらこの世界はあの男のためにある世界といってもいい。私が異端なのだ、他の人々から見たらあの男は素敵な人。つまり皆、常時アリス状態なのだ。まったくひどい洗脳だ。

 だが、これでは作戦は成功しない。協力者がいない状況ではこの作戦は何の意味もないのだ。私は再び悩んだ。


 前提条件として、この世界でもあの男を嫌っている人間を協力者にしなければいけない。

 ……そんな人がこの世界にいるのか? 頭をフル稼働させて考える。

 ダメだ出てこない。この世界では最終的に主人公のハッピーエンドとなる。つまりみんなあの男を好きになって終わる。嫌っている人間なんていない。


 ふと、私はここで発想を変えてみた。最終的にあの男に好意を持つ人間だとしても。今、あの男に敵意を持つ人間はいないか? そこである可能性に気付いた。


 ツンデレだ!!


 そう、ツンデレ。一部の人々には絶大な人気を誇り、男子で嫌いな人は少ないというあれだ。最初はツンツンしてるがのちにデレデレになるというところからきている。

 つまりこのツンツンを利用して協力関係を持ちかけ作成を成功させるのだ。今の彼女は彼を嫌っているはずなので、作戦に参加させることにも特に問題がないはずだ。


 このゲームでのツンデレキャラはただ一人。セリア・レッグス。

 レッグス公爵の一人娘で、代表的な貴族ツンデレだ。彼女はあの男と同じクラスだが会う価値はある。

 私はレーンさんとの話を終わらせ1組へと向かった。


☆☆☆


 私は1組の入り口から中を覗き込んだ。ここにはあの男がいるのだ。迂闊に読んで話していてはどんな厄介な目に合うかわからない。

 私がこっそりと中を覗き込むと、入口に近いところで、セリアとあの男、遠山が話していた。


 「セリア、今度の週末なんだけど、一緒に魔法店を見て回らないかい?」

 「え、わ、私と……ひ、一人で回ればいいんじゃないの?」

 「え、セリアは僕と一緒に回りたくないの?僕のこと嫌いなの?」

 「え、そ、そんなんじゃないわ、わ、わたしはあなたのことがす……」

 「え、なんだって聞こえないよ」

 「な、なんでもないわよ。いいわ。いってあげる」


 で、デレてる~!!

 

 どういうことだ? まだ初日だというのに、なんでもうデレに入っているんだ?

 

 私は混乱しながらセリアの机と思わしきものを見ると、その上に大量のプレゼントと思わしき荷物が置かれているのが見えた。


 プレゼント攻撃……あれか原因は。


 古来より恋愛要素のあるゲームでは、プレゼントによる好感度上げが可能となっていた。

 大体のゲームでは、一日の好感度上昇限界があるのだが、このゲームではそれがない。理由は全てのフラグが立った後の告白イベントで、一定以上の好感度がないと相手キャラに振られるためだ。この好感度はイベントだけでは目標値に足りないため他の方法で稼ぐ必要がある。また告白イベント前に無理矢理あげられるようにするために制限がないということになっていることを弟が言っていた。

 そのためにこのような、初日デレ攻撃のような芸当ができる。

 弟は「俺の友達とかにはさ、セリアがデレるまでメンドクサイからっていって、初日に残金ほとんど使い切って、プレゼント攻めで強制でデレさせるってやつが多くてさ、『ツンデレの癖にプレゼント攻撃で一日で落ちるとか、逆に軽い女(笑)』とか『送り物に弱いとか、どんな公爵令嬢だよ(笑)』とかいっててさ~俺正直そういうのどうかと思うんだよね。物で釣るっていうのは。だから地道に好感度挙げてるんだ~。でもセリアはツン状態だと発生するイベント少ないから、効率の面を考えるなら、プレゼント攻撃は理に適っているんだよな~」といっていたことを思い出した。


 ギリッ

 私は思わず歯を食い締めてしまった。


 軽い女? 送り物に弱い? 何言ってるのよ。あんたたちがそんなマネをするのがいけないでしょう。

 ……それなのにそれをあざ笑って。ここにいるあの転生者の遠山も同じ人間だ。効率をよく、ただハーレムを作りたいがために、本来あるべき過程をすべてを飛ばして無理矢理イベントを発生させようとしている。

 あの多くあるプレゼントも所詮これだけの好感度を上げるものだと、数値でしか把握してないのだろう。現に机には同じプレゼントが何個もあった。

 それが効率がいいから……。私はそんな愛のない行動に反吐が出る。やはり、あの男からは絶対に逃げなくてはいけない。


 ……だがこれで打てる手がなくなったのも真実だ。セリアがいなくなった以上、この世界に協力者はいない。この世界に新たに作られた意志あるモブならば協力してくれるかもしれないが、影響力はそこまで高くないだろう。

 しかし、私は諦めない。この世界が、腐ったあの男のための世界だというのなら抗い続けてやる。


☆☆☆


 ――それから二か月が立った。私は様々な手段を取った。


 あの男に嫌われるために数々の妨害や嫌がらせをしようとした。


 だが、相手に危害を加えるなどの好感度を大きく下げるような行為は縛りによって制限され実行できず。小さい嫌がらせは面食いで私のことをただの一キャラ。ハーレムの一人だとしか思っていないやつには効かなかった。特に何度か妨害した時のあの目は忘れられない。


 ……あの目はひどく濁った目だった。いや、逆に透き通った目でもあったかもしれない。嫌がらせをした私を気にしていない目。私をただのキャラ、いや私をただのモノとしか扱っていない目。ハーレムの一個として自分の欲望を叶えられれば、中身がなんであろうと関係ない。そういった腐りきった目をしていた。

 酷く貪欲に人をモノとして扱い、ひどく純粋にハーレムを求めるその目。私はその目に恐れおののいた。あんな化け物がいるのかと本気でそう思った。


 ……この二か月の間に私は憔悴しきっていた。

 いくら嫌がらせをしても、私をモノとして扱い、中身を見ようともしない、あいつには通用しない。そしていくら妨害しようとも、逃げようとも、やつの効率は私の上を行った。

 逃げられない不安。周りのヒロインが次々と取り込まれておかしくなってしまう様子。これほど事態があるのだろうか。本当にこの世界は私に酷くできている。もうあの弟に逃げられる豪語したことを土下座して謝ってもいいから、この世界から出してほしかった。……だが学校に来ないという選択肢も、自分も傷付けるという選択肢も使えない。

 ……ゲームではヒロインが最後まで存在するからだ。このままじりじりと終わりまで近づいていくのか。私は全く他人の、男の足音でも恐怖するようになっていた。

 やつが、遠山が来ているのでないか。また運命イベントが、逃れられない闇が近づいているのではないか? ゲームというものを元にした世界での運命イベントの絶対さを呪った。

 私もいくつかゲームが現実になった世界でイベントを上手く使って人々のためになるという物語を読んだことがある。

 だが、自分が適用される側になったらこれほど恐ろしいものはない。強制される。自分の意思を返さずに行われる出来事がこれほど恐ろしいとは思わなかった。


 憔悴するなか、それでも私は遠山に屈する気はなかった。

 例え、世界が私を異端と呼び、取り込もうとしても。

 例え、私が心折れても、決してやつだけには屈しない。

 その気持ちだけが、この二か月という長い時間のなかで、私を維持し続けてきた。


 重い足取りで校門へ向かっていると後ろから声を掛けられた。思わず私は悲鳴を上げてしまった。


 「ひぃっ」


 だが振り向いた先にいた青年。あの金髪に青い目をした、初日にあった青年がいた。


 「あ、ごめんごめん。いきなり声をかけて、でもちょっと気にかかったから、なんか暗いし、苦しそうだしなんかあったのかい? 見ず知らずの他人が聞くようなことじゃないかもしれないけど、でもそんな顔をした人をほっとけないからね。じーちゃんにも人のためになる生き方をしろ、その方が人生すがすがしく生きられるって言われているし」


 私はその言葉に涙が出そうになった。既に私の学年は遠山に制圧されてしまった。ヒロインたちもある程度攻略されていて、やつの影響化にある。クラスのモブ達も、主人公としての絶対者であるあの男を優先して、私の体調を気遣うものはいなかった。

 それにクラスではイベントも発生するため、もはやあの場所は苦痛でしかない。だからこんな言葉をかけてくれる彼の心の優しさがうれしかった。


 「あ、ありがとう…」


 私は堪え切れずに泣き出してしまった。


 「うえぇ、なんでありがとう? というかいきなり泣き出さないでよ!」


 彼はあわあわと慌てながら、ポケットからハンカチをだし、私に手渡す。


 私はそれを受け取って彼の目をしっかりと見ながら、もう一度いった。


 「ありがとう」


 彼は顔を赤くし頬を掻きながら


 「別にいいって、男として当然のことだよ。愚痴ならいくらでも聞いてあげるからさ」


 そう言った


☆☆☆

 

 放課後、うまく逃げだした私は彼との待ち合わせの場所に向かった。彼は律儀に先に座ってまっていた。


 「お、早かったね」


 「あ、待たせてしまいましたか?」


 「いんや、今来たところ」


 嘘だ。上の階から降りてくるときに彼がそこにいるのを確認していた。今来たというわけではないだろう。イベントのために効率良くスケジュールをこなし、人を待つときはイベントを発生させるため。前のイベントによっては平気で遅刻をするあの男とはえらい違いだ。


 「じゃあ、さっそくだけど話してくれるかい? 君が悩んでいることを」


 「はい、わかりました……実は……」


 そこからぽつぽつと、私は話し始めた。


☆☆☆


 「ふーむ。なるほど~」

 

 彼は話を聞き、内容をまとめるために思考を巡らしていた。


 もちろん彼には遠山のことや、転生のこと、ゲームのことや、運命イベントの縛りのことなどはそのまま話してはいない。まっとうに信じてもらえるかわからないということもあったが、何より遠山による被害を私に協力したことで負わせるのは嫌だった。

 彼はこの世界に来て初めて出来た味方なのだ。大事にしたい。もっとも内容をぼかしたとしても、意味のわからない話であり。彼が信じてくれるかはわからなかった。


 「逃げてもだめ。守ってもだめ。妨害も通用しない。だが、その何かからは逃れたいっか……」


 「あの、信じてくれるんですか?」


 私は思わず彼に聞いてしまった。そして後悔した。信じてないって言われたらどうしようかと。


 「え、もちろん。信じるよ。ていうか、それだけ憔悴してて何もありませんでした、っはないでしょ。わざわざこうやって機会を作ってもらって、信じてくれるのかわからないというのに、勇気を振り絞って僕に言ってくれたんだ。信じないわけがないじゃないか。じーちゃんも腐ってるかもしれないリンゴでも、大丈夫腐ってないと信じたら喰らえ、それで腹を痛めてもそれだけだ。リンゴ捨てればそれを作った人がくれた人が悲しむ、腐ってるか腐ってないかいちいち気にしていたら生きていけんとかいってたから」


 「え、えーと、それはどうなのかな? 腐ってるかもしれないなら食べないほうが良いと思うけど。意外と色々病気とか怖いし」


 「ははは、まあそうだよね。普通は食べない方がいいよね。てかマネしちゃだめだよ。じーちゃんは色々規格外の人だから」


 なんともすごい人だと私は思った。そして彼の言葉を待つ。


 「う~ん、守れないなら、守らなければいいんじゃないかな?」


 突然の発想に私は驚く


 「え、そ、そんなことをしたら私は……」


 私の目に絶望の色が宿った。それを見た彼が慌てて言葉を繋ぐ


 「いや、なにもあきらめろってことじゃないよ。やっても効かないなら別の方法を試してみようってことだよ」


 私はその言葉にハッとなった。あの時、弟は何て言っていただろうか。


 「む、じゃあ太一。あんたならしっかりとした根拠があって、逃げられるというの?」


 「うん、まあそりゃ~色々方法はあるだろう。例えば……」


 私はその続きを、今になって思い出した。


☆☆☆


 「つきあってください!!」


 私は校舎裏に遠山に呼び出され、言葉を投げかけられていた。最終イベント。告白イベントである。私はにっこりと笑顔を覗かせながら言い切った。


 「断ります」


 「えっ?」


 遠山は唖然とした表情で、止まっていた。


 私はその時、自分の勝利に酔いしれていた。


 「くそっ、なんでだ、なんでなんだ!! 俺のハーレムがあとちょっとで完成だったのに!!」


 事態に気付いた遠山は見っとも無く周りに喚き散らかす。私の目の前であってもだ。

 それもそうだろう。もはやハーレムに入らない存在など。彼にとって価値がないのだから。


 「ちっ、好感度が足りなかったのか。くそプレゼントが足りないばかりに。まあいい。一人減ったところでまだ数はある。もともとお前の嫌がらせには嫌気がさしていたんだ。俺のために用意されたキャラの癖して邪魔しやがって! 後で後悔してもしらないからな!!」


 彼は喚き散らしながら帰っていった。私もこれでやつと関わることはないだろう。あと3か月で卒業だし、最終イベントで振られたキャラは、再告白不可能と言う制約があるからだ。

 ここで運命イベントはようやく私の味方をした。あきらめずに戦い続けた私への褒美かもしれない。


 私は遠山が見えなくなったあと、走りだした。目的を果たすために、その途中私はこの間、この勝利を得ることができたときのことを思い出していた。


☆☆☆


 私は思い出していたあの時の弟の言葉を


 「む、じゃあ太一。あんたならしっかりとした根拠があって、逃げられるというの?」


 「うん、まあそりゃ~色々方法はあるだろう。例えば……」


 「逃げないとか」


 「え、逃げない? 何言ってるの? これは逃げる方法について話しているでしょ?」


 私は弟の言葉にわけがわからないと反応した。


 「逃げるために、逃げないんだよ。ほら攻撃は最大の防御っていうだろう? 守ったらどうせイベントで尻損なんだから、攻めなきゃ。守ったら負ける、攻めるんだってほらあれだよ」


 「いや、あれって言われてもわからないだけど」


 私は正直にいった。


 弟は苦笑しながら。


 「このゲーム。最終告白イベントが一回しか起きないんだよね。まあ、そのためにプレゼントの好感度上昇限界がないんだけど。それを利用するんだよ」


 「告白イベントを利用?」


 「そ、この告白イベント、好感度低いとヒロインに振られちゃんだよね。だからこその攻め。自分からイベントをバンバン起こして、早い段階で告白イベントを発生させるのよ。イベントだけの好感度じゃ失敗するようにできてるから、上手くいけばこれで振れる。それに一回振っちゃえばそれまでフラグ全部消えて、二度とイベントが発生しない上にそのキャラと関われなくなるから、確実に逃げられる」


 「なるほど。さっさと進めて主導権を自分が取ることで、相手のフラグ管理を壊して手を出せない状態にするのね」


 私の言葉に弟は感心したように


 「さっすが姉貴あったまいい~。まあ、ただこれには問題もあって、相手がプレゼント攻撃してきたらどうしようもないんだけどね」


☆☆☆


 「そうだよ、守ったら負けるなら攻めればいいんだ!!」


 突然、私が叫んだことに金髪に青い目を持つ彼はビックリしたようだった。


 「いきなり、どうしたんだい?」


 そんな彼に振り返った私は彼の手を取り言った。


 「ありがとう、あなたのおかげで希望を見つけられた。感謝してもしきれない」


 突然手を取られ、焦った彼だったが、何か憑き物が取れたような私の様子を見て


 「そうか、それはよかった。」


 ただ一言そういった。


 その、私のことを理解してくれたような一言がうれしくて。私は彼に言葉を投げかけたあと、晴れ晴れとした顔で自分がしなければならないことをなすために、走り出していた。


 「このお礼は、いつか必ず」


 そう言葉を投げかけられた彼は、軽く手を上に挙げ彼女を見送った。


☆☆☆


 そう攻めればいい。これまでは逃げ続けてきたが、それ以外の方法はとっていなかった。あの男の圧倒的なハーレムへの執念に、思わず逃げ腰になっていたのかもしれない。攻めるようになって気づいたことがいくつかあった。

 それは彼自身もまた、イベントに支配されていること。場所と人を選ぶことによって発生内容を指定していたようだが。私が横入りすることで別のイベントを発生させることは可能だった。

 そしてもう一つ、彼は最初のセリアへのプレゼント攻撃で有り金を全て失っており、回復した資金もセリアへと消費してほとんど残っていない状態だった。

 勝てる。そう確信した私は積極的に攻め、一か月で全てのイベントを終わらせたのだった。


☆☆☆


 私は走っていた目的を果たすために。


 ゲームは終わった。

 この歪な支配による洗脳が、まかり通る世界はついさっき、今日終わりを告げた。


 そして現実が始まる。

 解放された私を止めるものはない。何をしてもいい。私を止める運命イベントはもうなかった。


 向かう先に彼の姿を見つけ声をかけた。初めて見たときのようなきれいな金髪に透き通るような青い目、他人を気遣える優しい心を持ち、おじいさんから立派な意思を継ぐ彼の姿が。


 「あ、あの」


 彼は振り返り驚いた。


 「君はあの時の……いい顔しているね、何か用かい?」


 彼はいつもの彼らしくそういった。


 「あ、あのお名前うかがってなかったと。今になって気づいて」


 それを聞いた彼は軽く目を見開き、言った。


 「おっと、僕としたことが言ってなかったね。僕は桐生アレン、アレンって呼んでくれていいよ」


 彼の言葉を、名前をかみしめながら、私も名乗る。本当の名前を本当の自分を


 「アレン…いい名前ですね。私は松風楓といいます。楓と呼んでもらえるとうれしいです」


 「楓さん、君の名もいい名だよ」


 二人を祝福するように一つの風が過ぎ去った。

 ゲームが終わり、今、私の本当の恋の物語が始まる。

キャラ解説

 松風楓…純愛大好きっこ、不純な恋が大きっらい。良く恋愛小説をよんでいる。だがまあ、恋愛小説の方がドロドロしているとか純愛ものでもドロドロしてるかその辺は禁句になっている。恋に恋する乙女。アレンとは現在進行形で純愛中。


 松風太一…実はシスコン、ギャルゲーをプレイしているのも現実で姉を好きになるっていのは恥ずかしいし、してはいけないためギャルゲーでストレスを発散している。このゲームの中では登場しなかった遠山光の義理の姉がお気に入り。


 アリス・ハービィング…はじめは遠山に好意を抱いていたが楓と共に行動するうちに遠山の本性を理解し嫌いになった。だが彼女もイベント(運命)には逆らえなかった。楓が遠山から逃れほっとしている。イベントがなくなり、キャラ扱いされなくなったため彼女も自我を取り戻し、楓と融合する形で共存している。楓とアレンの関係を応援している。


 レーン・ロックハート…遠山の被害者その1、彼女は人良いお嬢様だったため、最後まで遠山の本性を見抜くことができなかった。だが、楓によるフラグ管理破壊のためギリギリハーレムから逃れ、今は一般人として過ごしている。


 セリア・レッグス…遠山の被害者その2、プレゼント攻撃によってメロメロにされていた。これは仕様のせいであって彼女自身がプレゼントに弱いわけではない。だ、だから勘違いしないでよね!

 結局彼女は捨てられることになる、遠山の目標はセリアイベントの先にある。セリアの妹、リリアを手中に収めることであり、そのために早期に好感度を上げたのだ、フラグがたまっていなかったため卒業まで告白イベントが起きなかった。結局セリアの方の特定イベントを満たせず、リリアが遠山の毒牙に掛かることはなかったもよう。


 遠山光…この話のラスボス、結構な屑人間。まあ、ある意味は純粋だった。ハーレムを求める人間はきっと周りからこう見えるだろうとイメージをして遠山は作られた。転生者であり、キャラをものイベントは自分の欲望を満たすための出来事と割り切り、転生者の知識を使い様々な方法を取る。それなりに頭が良く楓を追い詰めた。

 結局は楓の策略にはまり、アリスを取り逃がしたばかりか、フラグ管理を破壊され他の幾人かのハーレム候補を逃すことになった。だが何人かはちゃっかり手に入れてしまったらしい。

 なんてやつだ!!


 桐生アレン…ハーフの子、いい人。父方の日本人の親であるじーちゃんに徹底的に武道を叩き込まれ母方の方の親に騎士道を叩き込まれ、結果しっかりとした子供に育った。

 人を気遣え、人の本当の内面を見ることのできる数少ない人物。現在楓と純愛中

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― 新着の感想 ―
[良い点] とても面白かったです。策謀が良かったです
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