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クレイジーレズと呼ばれた少女、自分が戦闘あり乙女ゲーの大ボス悪役令嬢だと気付いたので開き直って今世で推しのサブキャラメイドを愛でる  作者: エスツー
第二章 学園編

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第51話 勝てばいいんですよ勝てば!

「あー、それは却下だなー。これ承諾したらお前ら二人とも退学になっちまうし、俺もクビが飛ぶからなー。公共良俗に配慮した要求で頼むわー」


 リリ様の提案はノッキン先生にあっさりと拒否されました。


 ……良かった。

 負ける気はないけど流石に貞操がかかってると、私も緊張で色々とミスして『もしや』があるかもしれないですしね。


「ふむ、先生がそう仰るなら仕方ありませんわね。ではこうしましょう。わたくしが勝った場合、シャロ様にはこの場で跪いて私の足を舐めて頂きますわ」


「うっ……!」


 太腿奴隷とかいうのよりは全然マシだけど、自分から自信満々に勝負を仕掛けた上で負けて、その上クラスメイト達の前でそんな事をさせられたら……私は社会的にほぼ立ち直れなくなってしまうでしょう。

 悪役令嬢のリリ様は本気で、主人公である私を完膚なきまでに叩き潰すつもりなんだ……。


 戦々恐々としてリリ様の顔を見ると、彼女は頬を赤らめて恍惚とした笑みを浮かべていました。


 あ、違う。

 これ私を再起不能にしたいとかそういうのじゃなくて、単なるリリ様の趣味だ。


「んー、さっきよりはマシだけどやっぱダメだなー。というかリリアーゼは論外としてシャルロットの方の要求も結構グレーゾーンだしなー。その気になれば恋人であるという事を盾に無茶な要求をする事だって考えられるしなー」


 あの、先生?

 恋人である事を盾に無茶な要求をしてきそうなのはどう考えても私じゃなくてリリ様の方なんですがそれは。


「つー訳でこのデュエルは一旦お流れに––––」

「そのデュエル、僕が立会人を引き受けよう!!!」


 正直やる前から既にデュエルを挑んだ事を後悔し始めてきた私ですが、都合よくお流れになりそうになったところで、新たな追い討ちが入りました。


 それは先程まで私の味方をしてくれていた人物。

 そう、アレイスター殿下です。


 殿下は呼ばれてもいないのに意気揚々と前に出てくると、くるりと華麗に身体を回転させて、よく響く声で宣言しました。


「シャルロット嬢とリリアーゼ嬢の想いを賭けたこの尊い一戦、ここで終わらせる訳にはいかない!あらゆる責任は王太子である僕が全て持つ!!諸君らも見たいだろう!?Sランク冒険者二人の至高の戦いを!!!」


「「「「おおおおおぉっ!!!」」」」


 一部(ロゼさんやクラスト様)を除き、湧き上がる令息令嬢達。

 そしてこっそり私達から離れて我関せずなポーズを取り始めたノッキン先生。


 あぁ、そうですよね!

 こんな楽しそうな娯楽、お暇な貴族の方々にとって見逃す訳にいきませんもんね!


 私も当事者じゃなければ興味深く見てたでしょうし!


「うふふ、殿下も偶には役に立ちますのね」


 あー、リリ様が誓約書にサインしちゃいましたよ!

 もうドタキャンできる雰囲気じゃないやつですこれ。


 仕方なく私も誓約書にサインします。

 すると、白い魔力のオーラが私とリリ様を包み込みました。


「それでは二人とも!後悔のないようしっかり準備したまえ!」



「うぅ……勝てばいいんですよ勝てば!」


 収納鞄から最強武器である『聖杖ミストルティン』を取り出して両手で持って構えます。

 一見地味なこの木製の杖、実は『聖樹ユグドラシル』の枝を使って創られた、決して壊れる事のない強度に加えて使用する魔法の威力を増加させるトンデモ武器なのです!


「あらあら、勇ましいこと」


 一方リリ様が装備したのは原作で使っていたミスリル製のナックルダスターではなく、3本の鋭い巨大な爪を取り付けた手甲鉤のような物でした。


「な……なんですか!その武器は!?」


 どうしよう。

 私の知らない武器を使ってる……。


「【幻竜王シャーク・ドレイク】のドロップ品、『幻竜王の爪』を使って創らせた『竜爪』ですわ。これといった効果はありませんけれど、威力はミスリル製の武器とは比較にならなくってよ?」


 リリ様の言う『幻竜王の爪』は原作だとディラン様の最強武器の素材として使われていた物でした。

 まさか、ここにきてオリジナルの武器を開発してるなんて!


 猛烈に嫌な予感がしてきました。

 心臓がバクバクしています。


 そういえばさっき試合をしたロゼさんは原作より明らかに強かったですし、アクアル先輩も原作ではAランク冒険者だったのに、今では私と同じSランク冒険者。

 その上リリ様は私と同じ転生前の記憶持ち。


 ここはゲームじゃなくて現実だから原作と色々違う事もあるんだろうと軽く考えてましたが、リリ様も二人と同じように原作より強くなっていたら?


 もしそうだった場合、『レベルがカンストしてるから勝てる』という私の予測が何の意味も持たなくなってしまうのです!



「わ、私はレイライト先輩より強いんです!私が負ける筈がない!!」


 自分で自分を鼓舞するように宣言しました。

 こういう時は気持ちで負けちゃダメだ!


 ここで負けたら私はもう(社会的に)終わりなんです!


「レイライトより強い。つまり歴代最高の聖女である彼女に対抗してシャロ様は歴代最強の聖女を名乗ると。面白いですわね」


 舌を出してペロリとご自身の唇を舐めるリリ様。

 その笑みは獲物を見定めた狡猾な蛇のようでした。


「ならばわたくしは500年前の先代魔王バルバトスの跡を継ぐ者としてこう名乗りましょう。––––わたくしこそが歴代最強の魔王ですわ!」


 ああああぁ!

 私が余計な事を言ったせいでリリ様が『魔王リリアーゼ』を名乗っちゃいましたよ!


 このままじゃ下手したらキングダム王国は魔王に聖女が打ち倒された国、みたいな扱いになっちゃう!



「さて、二人とも準備は万全のようだね。それではこの後世に伝えられていくであろう尊い一戦を始めるとしようか。––––試合開始!!!」


「【白羽(シロハネ)】!」「【黒羽(クロハネ)】」


 殿下が開始の合図をしたと同時に私とリリ様は呪文を唱えます。


 私の背中からは2対の純白の翼、リリ様の背中からは漆黒の翼が現れて––––



 私達の身体は宙へと舞い上がりました。





―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 リリアーゼと戦うという行為があまりにもハイリスクノーリターンすぎる……!

 ここまで読んで頂きありがとうございました。

 もし宜しければブックマーク、評価、レビュー、ご感想、リアクション等をして頂けると作者のやる気が爆上がりしますので、少しでも面白い、続きが読みたいと思った方は宜しくお願い致します。

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