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クレイジーレズと呼ばれた少女、自分が戦闘あり乙女ゲーの大ボス悪役令嬢だと気付いたので開き直って今世で推しのサブキャラメイドを愛でる  作者: エスツー
第一章 覚醒編

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第27話 可哀想は抜け……うるせーですわ!

 今回いつもの百合乱暴(控えめな表現)とは真逆?の描写がありますので苦手な方はご注意ください。

 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――




「レイちゃんが!?ねぇ、アルちゃん!それは本当なの!?」


「母さん、落ちついて」


 『レイライト』という人物名を聞いた途端、血相を変えてアクアルお姉様に詰め寄るマリアお母様。

 グレンお兄様は『レイライトが……』と呆然としながら呟いてるし、グラントお父様はいつも無愛想で無表情なのに今は眉が吊り上がって殺気が漏れ出てるしで、お茶の間が凄まじい事になってますの。


 話についていけてないのはポカンと可愛らしい口を開けたロゼとわたくしだけ。



 ……レイライトってあの【()()レイライト】の事ですわよね。


 原作ゲームである『ふぉーちゅん⭐︎みらくるっ!』。

 そのラスボスの。



 聖王レイライト。

 彼女は『ふぉーみら』において大ボス悪役令嬢である魔王リリアーゼ・バレスチカを倒した後に出てくる、いわゆるラスボスに当たるキャラですわ。


 レイライトについてはゲーム中で多少の情報を得る事はできますけれど、分かっているのは彼女の容姿が真っ白な髪に血のような赤い瞳、ホワイトロリータのドレスに白タイツ、白のブーツと、まるでリリアーゼを反転させたかのような超絶美少女である事。

 あとは歴代最高の聖女とうたわれた実力者で、ゲーム開始前には既に失踪しているという事ぐらい。


 作品の主人公であり聖女候補でもあるシャルロットはある意味、レイライトの後釜とも言えますわね。


 レイライトの登場機会はラスボスとして出てくる1回だけですけれど、その際に発せられるセリフから彼女がリリアーゼとシャルロットに対し、並々ならぬ憎しみを抱いてる事が伺えますの。


 ちなみに彼女が登場する流れについては、主人公パーティがリリアーゼ戦で勝利した場合は現れたレイライトが満身創痍のリリアーゼにトドメを刺してそのままラスボス戦、敗北した場合は既に消耗しているリリアーゼを舐めプして甚振ろうとするものの、慢心を突かれて返り討ちにされ、そのままバッドエンド(クレイジーレズ)ルートに入る運びとなっていますわ。


 以上の説明から察する事はできると思いますけれど、レイライトはその優れたビジュアル自体は評価されているものの、出番が少なすぎた事とリリアーゼのインパクトが強すぎた事もあってか、ユーザーからは『リリアーゼがラスボスの方が良かっただろ』と言われてしまいがちな割と不遇よりなキャラでもありますの。


 あとは……『聖王』という呼び名についてですけれど、これはレイライトが勝手に自称してるだけで実際にはそんな称号はありませんわ。

 どう考えても魔王リリアーゼ・バレスチカと聖女シャルロット・アンサムに対抗意識を燃やしてるだけですわよね?



 とりあえずわたくしの持ってる原作知識はこんなとこですわ。

 今は現実で情報収集する時ですの。



「レイライトって失踪していた聖女の事ですわよね?彼女とバレスチカ家に何か関係でもあるんですの?」


 正直彼女の容姿と原作情報から限りなく正解に近い推測をする事は容易ですけれど、一応訊いておくのですわ。


「レイライトは貴様と一緒に産まれてきた双子の片割れだ」


 答えたのはお父様でしたわ。

 まぁ、そうですわよね。


 聖女としてレイライトが活動していた際はバレスチカの姓を名乗ってはいなかったものの、彼女とわたくしは顔の作りがほぼ同じですもの。


 お兄様とお姉様がレイライトの事を知ってるのになんでわたくしは知らないのか疑問に思うかもしれませんけれど、いくらバレスチカ家の神童を自称しているわたくしとて流石に赤子の頃の記憶などございませんわ。


「アレは我らのようにバレスチカ家特有の黒髪黒目ではなく、また闇の魔力の代わりに光の魔力を有する異質な存在だった。それに当時王都の神殿の方からレイライトを聖女として迎え入れたいという話もあった」


 なるほど。

 それが歴代最高の聖女と呼ばれたレイライトの始まりですのね。


「マリアとも話し合い、アレの才をバレスチカ家に置いて腐らせるよりは、とその要請に応えたのだが……結果はこのザマだ。レイライトは神殿上層部の人間達に害され、報復として彼女は枢機卿を殺害して姿を眩ませた」


 お父様からは殺気が漏れまくっててわたくしの瑞々しい肌がピリピリしてきやがりますし、お母様は涙ぐんでカタカタと震えているしで、地雷原でタップダンスしてるような気分になってきましたわ。


「害された、ってレイライトは何をされたんですの?」


 お父様はわたくしの問いに答える前に家令のスバセにお母様を部屋まで送るよう命令を下しましたわ。

 ……なんか急に聞いた事を後悔する気がしてきましたの。



「当時の枢機卿は70代、とはいえ男だ。そしてレイライトはリリアーゼ、貴様と同じく優れた容姿をしていた」


「は?」



 ––––それって。



「……そういう事だ」



 生まれた時から神殿という世間とは隔絶された環境で育てられ、歴代最高の聖女として精力的に人々を救済してきた純真無垢で信仰深いレイライト。


 そんな彼女が70代の老いぼれに言葉巧みに騙され、その身を複数の屑男共に◯されてきた?



「うっ……ぷ!」


「アーゼちゃん!?」


 あやうく吐きそうになったわたくしをロゼが後ろから抱き支えてくれましたわ。

 わたくしの明晰な頭脳が導き出された答え、そのあまりの悍ましさに身体が震えてきやがりましたの。


 周りを見渡すとお姉様も真っ青なお顔になってお兄様に支えられていましたわ。



 いやほんと、ふざけんじゃねぇですわよ!



 確かにレイライトの境遇は同情に値する物ですわ。

 ですけれど、本質的な問題はそこじゃねーんですのよ。



 これもし光属性の魔力を持って生まれたのがレイライトではなくわたくしだったら、わたくしが屑男共にぶち◯されてたっつう事じゃねぇですの!

 つまりレイライトが◯されたってのは、それはもう半分わたくしがぶち◯されたも同然なのですわ!


 可哀想は◯ける?

 うるせーですわ!



 ……。

 いやほんと、ふざけんじゃねぇですわよ!(2回目)





―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 リリアーゼ的に男×女はオカズの対象外(女体のみ視界に入れてギリ)です。


 ここまで読んで頂きありがとうございました。

 もし宜しければブックマーク、評価、レビュー、ご感想、リアクション等をして頂けると作者のやる気が爆上がりしますので、少しでも面白い、続きが読みたいと思った方は宜しくお願い致します。

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