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低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 93

「自首マニアじゃねえのか?下らねえ!」


「いえ、ちゃんと法術適正が出ていますし・・・」 


 杉田の言葉に要はいらだったように足踏みをする。その高圧的な態度に白髪の混じった頭を掻く杉田。


「法術適正でもその能力の方向性はかなり違うはずですよ。検査されたんですか?」 


 そんなラーナの言葉にぽかんとする杉田。


「でも法術適正がありますから・・・」 


「その当たりを深く判断できる専門家の意見は?」 


 カウラの言葉にまた杉田はぽかんとする。


「でも・・・法術・・・」 


「杉田さん・・・出て行っていただけます?」 


 珍しい殺気がこもったアイシャの言葉。それを聞いて杉田はしかたがないというように部屋を出て行った。


「馬鹿かアイツは」 


「西園寺大尉、馬鹿は無いですよ。まあ地方の警察官僚からしたらあの程度で済んでるだけましでしょ?」 


 そう言うとラーナはそのまま自分の机の端末に飛びつく。だがすぐに呆然と天井を見詰めて黙りこんだ。


「止められたか、メインコンピュータとの接続が」 


 カウラの言葉で先ほどの杉田の言いたいことが誠にもようやく理解できた。


 東都警察の制服を貸与されて勤務している誠達も所詮は同盟司法局という外様の組織の人間である。メインコンピュータのデータとの接続と言う特権はできるだけ与えたくない。今、とりあえず容疑者が自首してきたということで捜査をすべて東都警察が行なうことになれば外様の誠達に情報を流す必要もなくなると初日に顔を見せた喰えない署長が判断したのだろう。


「でも・・・本庁の連中が動けばその自首した人間が犯人かどうかすぐに分かるわけね」 


 アイシャの言葉に頷くラーナ。そしてなぜかその言葉を聞いてカウラが端末に飛びつき捜査を始めた。


「どうする気だ?」 


「なあに、人脈を使うだけだ。隊長の真似というところかな」 


 エメラルドグリーンのポニーテールを何度か撫でながらカウラは本庁の機動隊への通信の為の準備を始めていた。



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