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低殺傷火器(ローリーサルウェポン) 46

「何するのよ!痛いじゃないの!」


「そりゃそうだ。痛くしてるんだからな」 


 いつもの要とアイシャの小競り合いに苦笑いを浮かべながら誠は仕方なく反対側のドアから外へ出た。夜だというのに警察署の明かりはかなり煌煌と夜の空を照らしていた。


「それじゃあ行きましょう」 


 着物の袖を気にしながら助手席から降りた茜の案内で誠達は署の建物に向かう。


「婆さんがひっくり返って軽い怪我をしただけでこの始末か?」 


「法術の仕組みがまだよく分からないんだ。警戒するのにはこれでも不十分かも知れないぞ」 


 カウラの言葉を聞き流すように要は一人入り口で立ち止まった。


「アタシはタバコを吸っているから先行ってろよ」 


「仕方ないですわね」 


 いつものことなので慣れているというように茜はそのまま入り口の戸を押して署に入る。


「法術特捜の方ですか?」 


 茜の紺色の落ち着いた風情の和服。それなりに有名らしくすぐに警部の階級章をつけた初老の捜査官が声をかけてきた。要以外は全員が170センチ以上の長身の集団である。しかも島田が免許取り消しになった時などに顔を出していたのでそれなりに知名度はあった。


「この様子はちょっと意外ですわね」 


「ようやく東都警察も法術に関するノウハウを得たのですからこれからは反転攻勢に転じますよ」 


 明らかにこちらを舐めているような態度にカウラが頬を膨らませる。


「どうせ特殊法術部隊の受け売りじゃないの。当てにしていいのかしらねえ」 


 小声でアイシャが陰口をつぶやくのも誠が見ても当然の話だった。




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