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御館様、もしかして困っちゃてませんか?  作者: さわさわ
始まり
2/9

はじまりのおっさん

その日の天気予報は、朝から小雨。

仕事へ行く前、朝の散歩は、この1年の間にルーティンとなるまでなっていた。


アラフィフすら通り越して、年金受給すら目前になってきた初老に差し掛かるおっさん、佐脇義弘は、メタボ体型、足腰の衰え。定期健康診断やチェックアウトにより医師から運動を進められていた。

一念発起したおっさん。いつもの3日坊主とはならず、まる1年と奇跡のような継続。努力はみのりやや体重も順調に減りはじめた頃のことであった。



「あっ、降ってきそう・・・」



見上げれば真っ暗な雲がどんどん近づいて来る。

そんな空をみれば、当然足の回転速度は上がっていっても可笑しくはなかった。



「仕事へ行く前にずぶ濡れは勘弁だよなぁ。あっ。」



誰に聞かせるでもない一人言を呟いたその時、突然に衰えた足腰の限界がやってきた。1年も続いたルーティン。少しは自信があった事が災いとなる。

回転速度の限界か、衰えた足腰が原因か、右足と左足は、持ち主の意に反し重なりもつれる。


もっと若ければ・・もっと運動を真剣に取り組んでいれば・・後悔は後からしても意味はなかった。


散歩コースのこの堤防の高さはそれなりである。

勢いよく転がり落ちる初老のおっさんが無事であろう筈はない。

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