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うつろい。

作者: caem


 汗ばんでいた横顔は 夕焼けにも負けてやいない


 初夏からようやく 晩秋へと訪れようとしていた


 キミのニキビは素敵だった たらこ唇も素敵だった


 うまく言うなら 夕焼けが似合うキミ 肩に止まる赤トンボ


 ぼろぼろになる桟橋で佇む姿がどうしようもなく綺麗だから


 夕日が沈むまではずっと 目蓋に焼き付けていたかったんだ


 ヒグラシがやがて交代しようとしている クツワムシを見た


 (ツガイ)になった赤トンボがいたから そりゃあ舌打ちもする


 屈託のない笑顔に

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