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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

怖がり小説家は平穏な日常を夢見る

作者: あるふぁべっと☆かんぱにぃ

現実っぽい世界で、ミステリーでも恋愛でもない、アクションするには弱っちい、異能力者のお話。

暇つぶしになれば幸いです。


小説家の性別をはっきりさせていないのは仕様です。

読んだあなたがどっちか決めても決めなくてもよいと思う。

 深い冷たい水の中。速い流れに翻弄されて上も下もわからない。

 自分一人だ。


 寒い。


 苦しい。


 怖い。


 ここから出たい。


 息を止めて、天にあるはずの太陽を求めて必死に見回す。

 しかし、周囲は薄暗く茫洋ぼうようとして、どこにも希望は見えない。

 ただ、流れの中を行き交う小さな輝きが、様々な色で、ちかり、ちかりと瞬くのみだ。

 光ったと思ったら消える、水の中の流れ星。

 その輝きの一つが、体に当たる。

 衝撃は大きく、重く、一瞬で、恐ろしいものを送り込んでくる。


 誰かが死ぬ瞬間。


 むせかえるような血の臭いにたまらず悲鳴を上げる。

 口を大きく開いてしまえば、体内にも冷たい水が入り込んでくる。自分の何もかもが流れに飲み込まれそうになる。


 嫌だ。


 嫌だ。


 嫌だ。


 嫌だ。まだ死にたくない!


 息を吐いて、吐いて、吐ききってもまだ吐いて、喉が痙攣したように、ひゅっと音を立てる。ひきつった腹筋が空気を求めて震える。

 悪夢の名残を吐き出すように()き込んで、目覚めた。

 

 夢を見たのだ。


 眠ってみる夢とは違う、真昼間に、起きている時に突然見る夢。

 いつも死の夢だ。

 目覚めたばかりの体はまだふるえている。

 見てしまった血まみれの光景が、恐怖感となってこびりついている。

 寒い。

 まだ、あの流れの中にいるかのようだ。

 たまらなく心細い。

 こんな夢を見るのはこれが初めてではないのだ。きっとまた見てしまうだろう。

 誰がこの恐ろしさをわかってくれるだろうか。

 この夢の本当に恐ろしいところは、見た死の光景が現実に起きることなのだ。

 どうして、も、なぜ、もない。

 夢を見ている自分自身、理由など何一つわからない。

 そう定められていると、理解するしかない。

 「死を見たお前はどうするのだ」と、誰かが問いかけてくることもなく。

 ただ、見てしまうのだ。

 バイト中にレジ打ちをしている一瞬、大学の講義中にノートをとっている一瞬、満員電車の中、自分の部屋の中、いつでも、どこででも、ほんの一瞬の間に夢見て目覚める。

 幼いころから今日までずっと。

 毎日ではないが、年に数回は、前触れなく見る刹那の死。

 自分が生まれながらにおかしいのだと、開き直ることも。

 こんなことは、もう慣れてしまったと、強がることも。


 何も、できない。


 家族にも友人にも、狂気か虚言を疑われて以来、話すのを止めた。

 自分以外を巻き込まないでおくべきなのだ、という諦観は怒りよりも寂しさが先に来た。

 誰だって、死に近づくのは嫌なのだ。

 自分も他人ごとならそう思うだろう。


 夢は一人で見るものだから、自分一人で耐えればよいのだ。

 毎日毎日、いつ見るのかわからない、死の夢であっても。ただの、夢ではないか……。


**********************************************************************************


 フェニックス出版社に務める霧立昇きりたちのぼるは、入社2年目、ライトノベル系WEB雑誌の「異世界渡り鳥」の編集者だ。

 今日は入稿日ではないため、余裕のあるうちに次回のイベント企画を練ろうと考えていた。

 外はさわやかな秋晴れ。こんな日は外で仕事したくなるなあ、などとのんきなことを考えていると、突然電話が鳴り出した。

 担当の新人作家、秋野夕あきのゆうからだと気づいて、霧立は不思議に思う。

 口下手な秋野は、いつもコミュニケーションアプリの交流文字旗リーントークを使ったやりとりがほとんどで、音声通話などしてこないのだ。

 何かあったのだろうか。

 霧立が心配しながら電話に出ると、秋野は同じフェニックス出版社の漫画作家、ツララ涼司が新刊発売の記念で開くサイン会に参加できないか、と尋ねてきた。

 急病や事故の連絡ではないことにホッとしつつも、霧立はますます疑問がわいてきた。

 まだ大学生だが、生真面目でしっかりしている秋野が、コネのおねだりをしてくるなど思いもよらなかったのだ。

「さすがに当日の招待券のご用意は難しいですよ」

「どうしても参加したいんですが、何とかなりませんか?」

「どなたかに頼まれたんですか? サインがほしいんでしたら、後からお願いしてみましょうか?」

 悪い友人に付き合わされているのでは、と思い、霧立が尋ねると、

「サインがほしい人に頼まれてるわけじゃないんです。無理言ってごめんなさい霧立さん」

 謝罪で通話が切れると、霧立はますます疑問がわいてきた。

(サイン会には行きたいが、サインがほしいわけじゃない。人見知りで引っ込み思案の秋野先生が、どうしても直接作者に会いたいってことか?! ツララ先生の漫画は秋野先生の好みだろうけど、今までそんな熱烈なファンだと言っていたこともないんだがな)

 霧立はますます不安になり、秋野に電話をかけ直してみたが、秋野は電源を切ったか、電波の届かない所にいるようだ。

 サイン会場は会社から近い。霧立は会場に向かってみることにした。


**********************************************************************************


 霧立は会場近くのコンビニで秋野を見つけた。

 長いストレートの黒髪に、夏以外は着っぱなしの、秋野のトレードマークのような黒いロングコート。黒ずくめの格好に、真っ青なリュックサックが目を引く。

 大きめのコンビニ袋をガサガサいわせながら店から出てきたところに、霧立がいるのに気づいて、秋野はびっくりした顔になる。表情の変化に乏しい秋野にしては珍しい。

「霧立さん」

「秋野先生…どうして同じ少年ステップを2冊も買ってるんですか?」

 何故そんなにサイン会に行きたいのか問いつめようとしていたのに、つい気になって聞く霧立。

「なるべく安全に行きたいんですよ」

 秋野は答えになっていないようなことを言って、週刊漫画雑誌の1冊をリュックに入れ、もう1冊はお腹に抱えた。

 何か満足がいかなかったのか、首を軽く振ると、コートのボタンを外して、セーターの上に雑誌を抱え直す。

 秋野はコンビニ袋からガムテープを取り出すと、雑誌を自分の体に固定しようと四苦八苦しだした。

「…霧立さん、この少年ステップ、私のお腹にぐるっとくくりつけてもらえませんか?」

「秋野先生、ハードボイルド探偵の真似ですか?」

 霧立が呆れたように言うと、秋野は引きつった笑顔で言った。

「どうもハードボイルドにならないとダメみたいで」

 怖いけど。小さな声で付け加える。

 そしてこわばった笑顔を作ると、霧立に懇願した。

「霧立さんもツララ先生の漫画の続き、読みたいですよね? 手伝ってもらえませんか?」



**********************************************************************************


 霧立は秋野に気圧(けお)されて、止めることもできずに、共にサイン会場へ向かう。

「秋野先生、物騒なことへの準備していますけど、何か耳に入ったんですか?」

「そういうわけじゃないんですけど」

 けど、なんですか。奇妙な返答に霧立が突っ込んでも、秋野は「急ぎましょう」と言ったきり黙って走り出した。


 会場入口で、霧立が出版社の社員証を出し、手伝いに来たふりをして入り込む。

 ここまで来たら最後まで見届けよう。秋野は誰かを傷つけようとしているわけではない、逆だ。

 霧立はそう信じて秋野の後に続く。

 会場内は既に大勢のファンがいて、新刊を抱えて楽しそうにマンガの話をしながらサイン待ちの列に並んでいる。列は蛇行しながらゆっくりと会場内を流れている。

 霧立は周りの様子を伺うが、どこにも変わった様子はない。


「やっぱりさ、『氷竜でも熱く恋したい』が一押しだって」

「あたしはニト様押しなんで『オレのスマホに神が降臨』かなー」

「ニト様好きなら、『氷恋』のスピンオフの『氷嵐の紋章』いいと思うよ。騎士団長のイエムス様が渋過ぎてハゲる」

「マジで?! チェック漏れてた?! ちょ、今日買って帰るわ」


 ファンが楽し気に会話しているところを突っ切って秋野は進む。強張った形相で前だけを見つめている。

 強引な行動に、非難の声が上がるのを、追いかけていた霧立が仕方なく謝って足を止める。

 秋野は周りに一切構わずツララが座るテーブルに一直線に進む。

 さすがに見かねた警備員が制止しようとするが、秋野は足を止めずにすり抜けた。

 ツララからサイン本を手渡され、嬉しそうに受け取って大事にバッグにしまった女の子が、ものすごい勢いで近づく秋野を見て眉を顰ひそめる。

 ツララはちょうど女の子の陰で秋野が見えないようだ。次に並んでいた男ににこやかに声をかけた。

 男が鞄から、ナイフを取り出した。

「…え?」

 何が起きているか理解できずに、ツララが男の顔を見上げる。男がナイフを振りかぶって、振り下ろそうとしたところへ、

氷嵐弾ストーム・バレット!!!」

 秋野が漫画の必殺技名を叫びながら、背中からリュックを振り下ろすと、勢いよく男にぶち当てた。

「邪魔すんなああああ!」

 男は一瞬体勢を崩したが、ナイフを持ち直し、叫びながら体ごと秋野に突っ込んだ。小柄な秋野は吹っ飛ばされて床に崩れる。男が秋野の上に馬乗りになってナイフを何度も振り下ろす。

 悲鳴、怒号、サイン会場はたちまちパニックに陥った。

「秋野先生!」

 遅れて駆けつけた霧立が必死に男の腕を押さえようとする。慌てて会場の警備員やフェニックス出版の社員も男を取り押さえにむかう。

 多勢に無勢で男が秋野から引きはがされてねじ伏せられた。

 引きつった顔のツララも彼の担当編集者に保護されて、離れた場所に座らせられている。

 霧立はとんでもない事態になっていることに驚愕しながらも、ぐったりと横たわったままの秋野に必死で声をかけた。

「秋野先生!」

 ぼんやりと秋野が目を開き、霧立の顔を見ると、ツララが無事かと問う。

「ツララ先生はお怪我ありませんよ」

 霧立の答えを聞いた秋野は眼を閉じて、小さく、満足そうにつぶやいた。

「今回は間に合った…」


**********************************************************************************

 翌日、病室のベッドの上でスマホをいじっている秋野に、霧立は何度目かのため息をついて、繰り返した。

「秋野先生…次は事件が起きる前に詳しい話をしていただけませんか?」

 秋野は無言のままだ。霧立はため息をついて話題を変えた。

「先生、さっきからスマホで何をご覧になっているんですか?」

匿名掲示板やるおいた話鼠群チュイッター。ここに犯行予告とかあればいいんですが、見当たらなくて」

「…最近だとアプリの写真兎ピョンスタが流行ってますよ。僕がそっちを探します」

 霧立もスマホを取り出して検索を始める。しばし、病室は沈黙が支配した。

「…ごめんなさい」

 ぼそり、と秋野が呟く。霧立にじっと見つめられて、秋野はスマホ画面から目を離さずにやや早口で続けた。

「霧立さんまで危ない目に合わせてごめんなさい。もう次は巻き込みませんから」

 霧立はぐいっと顔を近づけると秋野のスマホの上に、ばしっと手を置いた。

 そして秋野の驚き顔を至近距離から睨んで言った。

「僕が話をしてほしいのは巻き込まれないようにするためじゃありません。秋野先生が危ない目に合わないようにしたいから知りたいんです! せめて一人で突撃する前に、何をするつもりか教えてください。今回だって、重傷にならなかっただけで、刺されたんですよ」

「一応死なないように急所は少年ステップで守ったし…厚手のセーターも着てたから大丈夫だと思ってたんだけど」

「喧嘩に少年ステップ万能説は都市伝説ですよ! 無謀すぎます!」

 霧立は懸命に心配を訴えた。

 霧立から見ると、秋野はどこか投げやりで他人と距離をとり、自分すら大切ではないように見える。

 だから、秋野に少しでも届くように、言葉をかける。

「秋野先生、一人でやろうとしないで、もう少し僕を頼ってください。せめて一緒に良い方法を考えるくらいは協力させてくださいよ」

 ぱちくりと瞬きをする秋野。

「こんなことに付き合うの、嫌じゃないですか?」

「嫌じゃないです。秋野先生に何かあったら、ファンも、担当編集である僕も悲しいですから、付き合わせてください」

「霧立さん、変わってる」

 秋野はふいっと横を向いて視線を逸らす。ちょっと耳が赤い。

「秋野先生に言われたくないです」

 苦笑交じりに呟くと、霧立はそっと秋野の手を取った。小さな、冷たい手にぬくもりを添えるように、両手で包み込む。

 あなたを心配している人はいると、少しは秋野に伝わっただろうか。


「私、たまに怖い夢を見るんですよ」

 ぽつん、と秋野が呟いた。

 霧立は黙って秋野の手を握り、続きを促す。

「誰かが自殺したり殺されたりする夢で、すごいリアルなんですよ。まるで自分が死んでいくみたいに見るんです。怖いでしょ?」

 軽い口調で秋野は言うが、霧立が握っている手は冷たく強張っている。

「それは怖いでしょう」

 霧立は優しい声のまま続けて言った。

「昨日のことも夢で見たんですね?」

 びくり、と秋野は震えて、霧立の顔をおずおずと見る。

「…気持ち悪い、とか、おかしい、とか言わないんですか?」

「言いませんよ」

 本音を言えば、霧立もおかしな話だとは思っている。だが自分より年下の子が、怯えた顔をしているときに突き放すようなことは言えなかった。

 秋野は霧立の手をちょっと握り返して、ほんの少し笑った。


 落ち着いたところで、この後、すぐあるであろう警察の事情聴取に向けた言い訳を考えることにする。

「ツララ先生のストーカーだから、というと人聞きが悪いからさすがに…占いで知ったとか言っても怪しいだけだし…」

「素直に夢見が悪かったと言ってみます?」

「納得できる話しないと、嘘ついてるって怒られるし…」

 前にも警察の事情聴取受けたことあるのか。霧立は気になったが、突っ込んでいる場合じゃなさそうだ、と黙ってネットを探し続ける。

「よさそうなのないですね…仕方ないから、知り合いに頼みます。霧立さん、すみませんが、私のコートのポケットに、もう一台スマホが入っているんで、とってもらっていいですか?」

 霧立はコートからスマホを取り出して渡しながら尋ねる。

「知り合いに頼むって…何を?」

「言い訳の偽造を」

 秋野が電話をかけると、スピーカーにしていないのに、ガンガン響く粘着質な声が答えた。

「未だに音声通話してくるのはゆーちゃんくらいだよぉ。僕のリーントークのブロック、解除してほしいなあ」

 秋野はいつもの淡々とした声で要件だけを言う。

「昨日の漫画家ツララ涼司サイン会襲撃」

「あー、やっぱり。さすがだねぇ、ゆーちゃん、ネットに結構写真上がってたし『氷嵐の戦士降臨【マジで】作者を暴漢から救う!』でスレ立てしたら入れ食い状態! アフィカス大満足」

「14時半までの間に、言い訳があったことにしてほしい。私のストーカーが『お前の気を引いた作家が殺されるらしいじゃないか』とか、伝聞拾った感じに」

「おーけー。じゃ、いつものブログに載っけとくわー」

「頼む。報酬の希望は?」

「今回は母乳プレイが良いなあ」

「善処する」


 電話を切った秋野に霧立は詰め寄る。

「秋野先生…まさかとは思いますが、その」

「ばれたら偽証罪か私文書偽造か威力業務妨害かなんかの犯罪なのはわかっていますが、傷害事件の共犯で疑われるよりは」

「そちらじゃなくて…報酬ってその」

 ああ、と秋野はスマホをちょっといじると霧立に見せる。

「好みに合わせたエロ小説書いてあげるのが報酬なんです。前のスナッフフィルム篇や女子校篇に比べれば方向性はっきりしてるし書きやすい方です」

「あ、小説、ですか」

 普段の秋野の作風とは異なるが、こういう路線もかけるのか、と霧立は原稿を読む目線で見る。

「…秋野先生、うちでもこの方向性で新しい話書いてみませんか?」

「『魔大陸』と同時並行して新シリーズ書くのは容量的に無理です」

「気が向いたらでいいですから。その時は初めにうちに話を下さい」


 ぶぶぶぶ、と秋野のスマホが震えた。

「さすが早いなあ」

 はい、と秋野は霧立に画面を見せる。

 小説ファンブログの掲示板に、秋野の関心を引いた漫画家に不幸が訪れる、というような粘着ストーカー的な書き込みが入っている。時間も秋野が指定した通りだ。

「これ見て不安になって会場に押し掛けたということにしますので、よろしくお願いいたします」

「これ…どうやってるんですか?」

「もともとこのブログ自体が、さっきの電話のカナモリが運営してるサーバに入ってるので、管理者権限使って投稿時間いじったりしてるらしいです」

「ばれないものですか?」

「前は大丈夫でした」

「カナモリさんって何者なんですか?」

「同じ中学の子で、今はネット関連のフリーターやってるらしいです」

「すごいですね」

「うん、すごいんですよ。変態ですが」

 くす、と秋野が笑う。一緒に霧立も笑った。


 その後の警察の事情聴取では、ケガをした被害者というせいか、会場にいた理由は聞かれず、犯人を知っているかどうかという質問と、怪しい人を無理に止めようとしないようにという注意で終わった。


「今回は平和に終わって、とっても良かったです」

「いや、秋野先生、刺されたんですから、平和に終わってませんよ」

「誰も死ななかったし、警察に疑われなかったし、ケガさえ治れば元通りですから」

 日常に戻れるんだから、平和ですよ。

 秋野が微笑むので霧立はそれ以上の突っ込みを差し控えた。秋野の言う通り、いつもの暮らしに戻れるというのは良いことだ。

「それでは秋野先生、次の異世界渡鳥の締め切りなんですが」

「ええ?! もう、仕事の話ですか?」

「日常に戻るんですから、仕事しましょうよ」

 もう少し戻らなくてもよかったかも、とぶつぶつ言いつつも、秋野はいそいそとスケジュールアプリを開いた。

 秋野はこの平穏な日常が続くことを夢見ている。


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