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変化の始まり

 「2年生になってからどうなんだ?」

 俺の担当編集者の直之さんが聞いてきた。


 「今まで通りですかね」


 「お前まだ友達、できてないのか?」


 「べ、別に関係ないじゃないですか。友達なんかいたら俺生きていけませんよ」

 そう、俺は色々あって自分で稼いで生きていかなきゃいかなければいけないのだ。だから俺は今、生きるために作家をしている。もし友達なんかできたら、俺はこの業界でも現実世界でも生きていけなくなる。でも直之さんは「友達が出来ても今とそこまで変わらないような気がするような」とつぶやいていた。


 「それじゃ俺もう帰るんで」

 と言って立ち上がると直之さんが

 「もう夜遅いし、風呂入って、早く寝ろよ。お前明日も学校あるだろう」


 「あんたは俺のかっちゃんかよ」

 まずここまで帰るのが遅くなったのはあんたのせいなんだけどな。と脳内でつっこんでいると直之さんが


 「気をつけろよ」

 さっきまでとは少し違ったトーンで注意してきた。こういう時は真面目に答えたほうがいいのだろう。だが俺は


 「だからあんたはおれのかっちゃんかよ」

 とさっきと同じおふざけトーンでつっこんだ。なぜなら俺には「真面目」が似合わないからだ。そんなことを考えながら俺はその場を後にした。




 〜とある放課後〜

 「竹中、生徒会に入ってくれないか?」

 俺のクラスの担任である加藤先生が急にそんなことを言ってきた。 


 「どういうことですか...」

 俺はまだ先生の話についてけてない。てか、職員室に急に呼び出されて急にこんなこと言われたら誰でもついてけないだろ。


 「そのままの通りだ」


 「だから俺が知りたいのは理由なんですけど」


 「理由が知りたい?それもそうだな。急にこんなこと言われても意味わからんよな」

 と笑いながら俺の背中を叩いてきた。てか、この人自覚あったのかよ。なら最初から理由を言えよと脳内でつっこみを入れていると、そんなこと関係なしで先生が理由を話し始めた。この人ホントにマイペース過ぎなんだけど。


 「今まで生徒会の副会長をしてくれてた子が転校してしまってね。そのせいで今は副会長がいない状況なんだ。そのせいで他の生徒会の子も困っていてね」


 「はぁ...」


 「そんなの可哀想だろう。だからその子達を助けてやろうと思ってね」


 「俺で?」


 「そうだ」

 そう言って先生はうなずいた。俺はなんとなく理解することができた。だが一つ疑問が思い浮かんだ。(まぁー本当は指で数えられないぐらいあるんですけどね)


 「なんで俺なんですか?」


 「それは竹中がいつも暇そうだからだ」


 「え?」

 俺は先生の言ったことに単純に驚いていた。まぁ、そのせいでその後に先生が言ってたこと全然覚えてないけどね。そして一通りなにか言い終えたらしい先生が


 「で、生徒会には入ってくれるのかい?」

 と聞いてきた。その答えはもちろん...


「嫌です」

 笑顔でそう言って俺は職員室を出た。(なんか泣き声が聞こえたが、もちろん無視した)

 


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