5/19
バス停
十二月になっても雪は降ってこない。
しとしとと冷たい雨が僕の体温を奪う。深々と降る春雨と違って冬の雨はひどく重かった。
後ろには屋根付きのバス停があって中に彼女がいた。
こないね。
もうすぐだよ。
短いやり取りだが僕らはお互いの気持ちを確認し、理解できた。
バスがやってきた。僕の背中に触れる暖かく心地よい掌。
ありがとね。
どういたしまして。
ゆっくりと扉を開けた。
またね。
彼女は小さく呟く。もう二度と会えないのに。
十二月になっても雪は降ってこない。
しとしとと冷たい雨が僕の体温を奪う。深々と降る春雨と違って冬の雨はひどく重かった。
後ろには屋根付きのバス停があって中に彼女がいた。
こないね。
もうすぐだよ。
短いやり取りだが僕らはお互いの気持ちを確認し、理解できた。
バスがやってきた。僕の背中に触れる暖かく心地よい掌。
ありがとね。
どういたしまして。
ゆっくりと扉を開けた。
またね。
彼女は小さく呟く。もう二度と会えないのに。
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。