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流星

 あ、と君は声を漏らした。

「流れ星!」

 今更上を向いても遅かった。あるのは街灯の光と小さな光と飛行機の光だけだ。

「よくみえたね」

「私目がいいもん」

 テンションが高い彼女。僕はそんな彼女を見てくすくすと笑った。

「僕は流れ星が見えなくてもいいなあ。願いなんて叶わないし」

「現実主義だね」

「まあ現実主義だよ」

 だけどねと僕は言葉を繋げた。

「願わなくても欲しいものは手に入ったから」

 とたんに君は顔を赤くし僕を蹴った。

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