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繰り返す40分  作者: 上某 了
一章 終わりから始まりへ
12/15

十二話 答え合わせ2

「ちなみにその条件ってのはまぁ大体の今までの統計上によって予測されたことだけど」

「ええっと確かその中に神が助けたくなる心の持ち主があったかな神によってもそれは異なるんだけどね」

「他にも血筋とか状況とかあるんだけど」 

「君の場合はどれかわかるかい?」

「………状況ですかね。あの時、俺んっ""んっ""……僕が理想空間に籠る前の状況と言ったら未来がなくて絶望そして不安感、そんな暗闇だけがあったから神様が助けてくれたからとかですかね」

ぼそっ「……別に素の口調で喋ってくれてもいいのに」

聞かなかったことにした

「でもだからといって、そんなんだったらおかしいですよ。あんな状況、全人口70億人もいる世の中じゃよくある話の一つだと思いますし、まだ39人しか確認されてない中でその一人に僕が加わるなんておかしな話でしょ!」

「よくある話…いやだなそんな世の中、最悪だよ潤君。中学、高校と不登校になってその上予想上、小学4年生から今までずっとうつ病な人なんてそうそういないと思うよ私は、それに加え彼女いない歴=年齢(童貞)なんだから哀れすぎるよ草」

「最後のどう考えてもいらないだろ!」

「どうも考えなきゃいいのよ」

「そんな言葉遊びみたいな返ししないでください!」

はぁ、この人といるとなんか調子狂うなほんと

でも、あまり考えてこなかったけれどあれはよくある話には該当しないのか

「まぁ、あんなのは比べる機会なんてないもんだからね気づかないのも無理ないよ…それに君はなかなかいい性格してるからねそれもあって神に魅せられたのかもしれないね」

えへへへ

「チョロすぎるよ潤君、あっそうそう君あの理想空間で「虫」を見たって言ったよね」

「僕も実のところ一番不思議に思っているのがその虫なんですよね、実際ちゃんと観察もしたんですけどただの蚊でしたから」


「あぁその通りただの蚊、虫、害虫。虫が嫌いな潤君にとって虫がいるっていうのは理想空間にそぐわないように見える、そこで一旦君もうちょっと考えてみようか」

また俺に考えさせるのかこの人は実際全然見当もつかないから思考を俺に押し付けてるんじゃないのか?

「まぁまぁ、そんな訝しまずに助手になるんだからこれぐらいはわからなきゃお荷物になっちゃうぜ」

助手って探偵の腰巾着みたいなものじゃんそんな探偵と同じぐらいのことしないと思うけどな。

「はぁまあやってみますけど」

思考、、想像、、予想

こういうのはやっぱり最初から考えてみるのがいいかな。うーん7 : 00から40分までの繰り返しはそもそも俺が外に出て学校に遅刻しない時間ていうのはわかってる。、、、ん?そういえば俺って1ヶ月の間どうなってたんだ?いや正確には1ヶ月も経ってないんだっけか

「雪衣さん、俺ってあの理想空間にいる間どういうことになってたんですか?」

「うん?いってなかったか、行方不明になってたよ。()()()()()によると朝になったらまるで神隠しのようにいなくなってたってさ」

()()()()()か今どうしてるのかな、心配してたりしてんのかな。


突然のホームシック。もう後悔したって仕方がない、こっちの道を選んじまったんだから

きっともう逃げられない


あぁ、たのしいなあの時に比べたら随分とたのしい。

後悔なんてしない俺はきっともう逃げない





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