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ユヴェールブラッティ  作者: 月島旭
第二章 新学期の初めて
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いきなり相棒

「はぁ、眠いし授業めんどくさいし嫌だなぁ〜」

俺は疲れのあまりつぶやいてしまっていた。

「ほら!元気出していお!」

「えぇ〜」

そう言えば左斜め前の席のやつが学校にずっときていない。

叶に聞いたがまだ学校に来ていないらしい。

-ガラガラガラ-

「すいませ〜ん!二週間位遅れました〜!」

そうして入ってきた男子は白い髪に少し金髪が入っておりもう春だと言うのに黄色いマフラーを巻いていた。

「お、俺の席あそこかなぁ〜!」

そういいその男子は俺の左斜め前の席へと座った。

「これからよろしくね〜!俺、獅子王凪(ししおうなぎさ)!」

凪は周りの席の奴ら一人一人に挨拶をしていた。

すると俺の番が来た。

「俺、獅子王凪!これからよろしくね!」

「あ、うん…俺は白尾伊織。よろしく」

俺がおじおじしながら挨拶をすると凪はにっこり笑った。

「ねぇ、伊織!いきなりだけど俺の相棒なってくんね?」

「え…?俺が…?なんで?」

「…なんかお前となら上手くやれそうだなぁって!ま、これからよろしくな、相棒!」

「え、あ、う、うん!」

すごい…いきなりだ…。


放課後

俺は学校の中庭の花壇をじっくり見ていた。

理由は特にないが翼が何かしらの問題を起こしたらしくそれを待っていた。

氷尾は教室で女子に囲まれており助けを求めてきたが無性にムカついたので無視してきた。

「はぁ…俺もお前らみたいに綺麗に咲きてえよ…」

「今から咲けるぜイキリ野郎!」

驚き振り返るとそこにはバットやら鉄パイプやらを持った不知火とその取り巻き達らしき奴らが立っていた。

非常にまずいと思った。

俺は翼や氷尾がいないと何もできない。

自分の異能はあるはずだがまだ知らないのもあるし学校で人間を傷つけてはならない。

なのでこれは一方的にやられるしかない感じになっていた。

「あ、えっとぉ〜どうしたのかなぁ〜?」

俺が苦笑いをすると不知火一行は俺に向かって襲いにきた。

1人が俺にバットを振り翳したが間一髪で避けた。

「あっぶね!まってくれ!話し合おう!俺が何したって言うんだよ!!」

「お前がクラスの奴らの前で俺に恥欠かせたんだろうが!そんくらい覚えとけよ!」

「いや、しらんしらん!お前が先に絡んできただろ!」

「この野郎!」

すると不知火はその馬鹿力で鉄パイプを数本俺に向かって投げてきた。

「マジであぶねえよ!死んだらどうすんだ!」

「そりゃぁあいつに頼めば死体も隠してくれるはずさ!」

「あいつ!?」

俺が慌てながら逃げていると後者の4階の窓が空き凪が降ってきた。

「ばかばかばかばかばか!!!くそっ!おい、凪!!!」

「あ!伊織!!!」

そうして俺は凪を捕まえそのまま逃げた。

「伊織、ナイスキャッチ!」

「今そんなこと言ってる場合じゃねえんだよ!!!」

「待て、ハクビシン野郎!」

後ろから不知火達が追いかけてきていた。

俺は凪を抱えておりスピードが落ちたため追いつかれそうだ。

「あ〜、そう言うことね〜!任せて相棒!」

すると凪は後ろを向き手を伸ばした。

「せ〜の!がぶ!」

「ぐ!」

凪が手を握りしめた瞬間不知火の動きが止まった。

不知火は腹部が赤くなっており血が出ていた。

「何やってんだ凪!お前がリーパーなのは今分かったけど普通の人間に手を出したら退学だぞ!!」

俺が焦っていると凪は自分の鼻を指で指した。

「大丈夫だよ、だってそいつもリーパーだし。匂いでわかる」

「え?」

そうして後ろを向くと不知火の背中に羽が生えていた。

不知火の仲間達は普通の人間だったのか怯え始め逃げ出そうとした。

「はい、逃げない。おやすみしようね〜」

凪が自分の指を少し動かすと不知火の仲間達は動けなくなってしいそのまま倒れ込んで寝てしまった。

「え、これ大丈夫!?起きたとき騒がれたら…!」

「大丈夫大丈夫〜!今記憶を消したからねぇ〜!じゃ、改めて相棒に自己紹介!俺は獅子王凪!ライオンのリーパーだ!」

なんだか俺もしなくてはいけなさそうな気がして自分のことを話した。

「えっと、俺は白尾伊織…ハクビシンのリーパー」

「だよなだよなぁ〜!」

すると倒れていた不知火が起き上がった。

「くそっ、なんで俺がお前らに…!」

すると凪は不知火に近づいた。

「ねぇ、君。まだ自分が弱いことに気づけてないみたいだね」

「あ?」

その瞬間凪から覇気を感じ不知火は震え上がった。

「次俺の相棒に手出したら許さないからね。覚えておくんだよ…じゃ、伊織!僕らそろそろ行こっか!」

「おいまて!」

不知火が俺たちを呼び止めたが

「何?僕らもう行きたいんだけど?」

そういい凪が不知火を睨みつけた。

「いや…なんでもない…」

なんだか今日会ったばかりなのに以上に凪になつかれ俺は少し戸惑っていた。

何かされないかはめられないか心配でしょうがない。


「いお〜!待たせてごめんね〜!」

校門の前で凪止まっていると翼と氷尾の2人が来た。

「じゃ、帰ろっか!」

すると肩をガシッと掴まれ恐る恐る振り返ると笑っているが目が明らかに笑っていない氷尾、いや氷尾さんがいた。

「ど、どうしたのかなぁ〜?」

薄々気づいているが一応聞いてみた。

「なんでさっきわてのこと助けず置いていったん、いお?」

肩を掴む力が強くなり笑顔ももっと怖くなっていた。

「ひい!違うんです!ただ女子に囲まれてるのが腹立って!ちょ、凪たすけて!」

さっきからずっと助けてくれるし今回もと思い凪に助けを求めたが…

「ダメだよ伊織、悪いことしたなら謝らなきゃ」

おい、嘘だろなんて思いながら俺は氷尾に謝りまくった。

「マジごめんもうしないから許してくださいほんとすいませんでしたぁ!」

「しょうがない、つぎはあらへんで」

そうして俺は氷尾を怒らせてはいけないと学んだ。


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