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ユヴェールブラッティ  作者: 月島旭
第一章 これから
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ブラット

「さぁ、どこにいるのかな。シンデレラ君」




いきなりだが人間、ホモサピエンスが突然変異したらどうなるだろうか。

きっと普通の人間は困惑しその者達を消そうとするだろう。

だがしかし

その者達がもしも普通の人間達を排除する側ならば…

話は別であろう。



〜ユヴェールブラッティ〜



「うわぁぁぁぁぁぁ!!!やめてこないで俺何もしてないし本当に誤解なんですってぇぇぇ!!」

俺の名前は白尾伊織(はくびいおり)

今日から高校一年生だ。

そしてそんな日に警察と追いかけっこ中。

なぜこうなったかというのは数時間前…



「今日から学校が始まるぞ!」

そういい新生活に胸を躍らせていた。

この世界では人間の体の作りはすごく不思議なものだった。

人間の体は割くと花が敷き詰められており、その中に宝石が入っている。

宝石は人間の心臓でありユヴェールヘルツと呼ばれている。

そして人間は寿命で死ぬと体の中に埋まっていた花達が外に向かって開花しその人間が死に際に思ったことに1番近い花言葉の花が咲く。

だがそれは寿命で死んだ場合だ。

この世界にはユヴェールヘルツを食べる人間の種族もいる。

普段は周りに溶け込み暮らしているが主食はユヴェールヘルツという恐ろしい本性を持っていたのだ。

だがしかしユヴェールヘルツを食べる種族はとても美しく人を殺すあまり少しいかれている変態達が集まるオークションなどで高値で売られることもある。

そんなもの達の名前はリーパー。

そしてそのリーパーの中で飛び抜けて強いのはブラッディという人間。

その強さのあまり普通の人間でも彼に憧れるようなやばいやつだ。

だがそんな恐ろしい奴、いるならあってみたいものだ。

そんなどうでもいいことを考えていると後ろで銃声がした。

驚き振り向くと1人の女が立っていた。

「おっとごめん、巻き込ませて!」

「ええ!?」

するとその女は俺の手を引っ張って電車から出ていった。

「あのっ!何で俺を連れてくんですか!?」

「何でって!当たり前じゃない!?あなたから同じ匂いがするんだもの!ほら!いいから行くよ!」

すると後ろから警察達が追いかけてきた。

「待て!!お前がライアーか!!」

するとその女はいきなり大声をだしてこう言った。

「あぁ!どうしよう!このライアーとかいうやつがむっちゃ脅してくる〜!」

「はぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」

「やはりお前がライアーか!!」

「いや違うって!!」

警察は拳銃を出し僕たちに向かって発砲してきた。

「うわ、まじかよあいつら!…お、いいところに!」

女はいきなりとある車に向かって叫んだ。

「シーニー!!!!!」

「はいよ!」

するとその車はいきなり発進し僕たちの首根っこを掴んで乱暴に車に乗せた。

「シーニーナイス!まじでありがと〜!」

「い〜え〜。というよりその隣の子だぁれ?」

俺はその男と目があった時冷や汗が止まらなかった。

なぜかわからないが何かの覇気を感じたからだ。

「あ〜!こいつはおんなじ匂いがしたから連れてきたんだ。多分うちのもんだろって。」

「へ〜、君どこの子?」

「え、え〜っとぉ…月野学園所属、多分一年三組?です…」

すると2人はいきなり笑い出した。

「違うよ!そういうこと聞いてるんじゃなくてどこの隊所属かってこと!」

男の方は笑いながら教えてくれた。

「え…隊って…?」

「「………」」

2人は黙っていたがいきなり顔が青ざめていた。

「え…まさかだとは思うけど君……白尾隊って知らない…?」

「え…っと…白尾は自分の名前なので分かりますが…その…白尾隊は…ちょっと…」

すると男の方は震え出した。

「おい…どういうことだ…!!せいらぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」

「えええ!?!?私だって知らなかったんだもん!?」

「最初に聞いとけよアホ!!!」

そして女の方は苦笑いをしながら聞いてきた。

「えっと…よければ何だけど…私たちの仲間にならない…?その…多分いま、警察に指名手配されてるだろうし…」

「えええええええええええええ!?!?!?!?!?」

「ってことで君!名前は!?」

「白尾…伊織です…」

「「白尾伊織…」」

「ねぇ、伊織君…白尾伊月ってわかる…?」

「え…」

男がその名前を言った瞬間俺は驚いた。

「伊月は…父の名前です…」

「「…!?!?」」

「そうかそうか…!!じゃぁやっぱり私は間違っていなかったんだな!!じゃぁこれからよろしく!伊織!」

「え…??」


そうして俺はとんとん拍子で許可も出してないのに流阿野隊に入ることになった。


「え…っと…ぉ……病院…?」

「そう!ここは赤丸病院。僕たちのアジトだ!」

「でも、何で病院なんですか…?」

すると女が俺の方に手を置きいった。

「そりゃぁもちろん飯を食い放題だからだよ!」

「え…は…はぁ…」

「そうだ!僕たちの自己紹介まだだったね!僕は角洞宙(かくどうそら)。裏ではシニカルって読んで!シーニーでもシーでも何でもいいよ!で、こっちのポンコツ女が雪秘星乱(ゆきひせいらん)。裏ではライアーとかライって呼べばいいよ」

「何だよポンコツとは!?!?」

「だって本当のことじゃん」

「はぁ!?!?」

なぜ俺はこんなところに来てしまったのだろうか。

そう思いながら俺たちは病院の中へ入っていった。


「はぁ、お腹減ったぁ〜」

「え〜、星乱、今日の手術の失敗する予定あと数時間あるよ〜」

「え、手術が失敗する予定?」

「え、うん。だってじゃなきゃご飯食べられないよ」

「そ、そうなんですか…」

「しゃーなし普通の飯で我慢するか…」

俺は2人についていった。

だがいっている途中に2人を見失ってしまった。

「あれ、星乱さ〜ん、宙さ〜ん、ここどこだろう…ん?」

俺は薄暗く灯りのついた部屋を見つけた。

そこの部屋は遺体保管室で手術の失敗や寿命で亡くなった人たちの遺体が保管してあった。

俺はそこの部屋を少し覗いてみた。

そして1人の白衣を着た医者のような男が立っていた。

オレンジ色の髪に緑色の瞳猫の耳が生えていた。

うっかり眺めているとその男は一つのナイフを取り出し遺体を切り裂き始めた。

「え…??」

うっかり少し声が出てしまったがバレてはいないようだった。

遺体の中に詰まっていた花は紫のヒヤシンス、「ごめんね」であった。

「なんか悪いことでもしたんかな〜」

男はそう言いながら遺体の中に手突っ込んで宝石を取り出した。

サファイアの宝石であった。

「あ〜、そういうことねぇ〜。あ〜ん」

すると男は宝石と顔を上にあげ舌を伸ばし口に入れた。

すると何とも痛ましい音がした。

ゴリゴリバキバキぐちゃぐちゃと。

「やっぱサファイアはまずいわ〜不幸な味がする。で、君。何みてるの?」

やばいバレた!!!

俺はバレてることに気づいていなかった。

「あ〜出てきてくれないと君のこと食べにいくぞ〜」

俺は慌てて男の前に出た。

「ん?あ、な〜んだ。同類かよ。君も食べる?」

「え…いや、食べませんよ。」

「え〜、もったいないなぁ」

やばい、初めて本物見た。リーパーだ。

てか俺が同類?こいつは何言ってんだ。

「…もしかし君…自分がリーパーなことに気づいてないでしょ!?あは!」

「え…おれがリーパー…?」

「うん!そうだよ!ほら、食べて!」

男は無理やり俺の口を開けて宝石を突っ込んだ。

「やだ!やめろ!やめろ!んぐ!」

そして口の中に入った瞬間一気に涎が出た。

こんなに美味いもの初めて食べたからだ。

昔からあまり食事が好きではなかったがここまで美味しいものは本当に初めてだ。

だが自分がリーパーなことを認めたくなく俺は宝石を口から吐き出した。

「オエッ!ガハッ!ウゥッ!」

「ありゃりゃもったいない。」

俺は震え上がった。

自分があんな化け物なんて考えもしなかったからだ。

「嘘だ、嘘だ、嘘だぁぁぁぁぁぁ!!!」

そうして病院内を走ると一つの鏡が目に入った。

そこに写っていた自分は白髪の髪に少し丸く小さい猫のような耳にふさふさで真っ白ま尻尾。そして青色の瞳、まるでアルビノのハクビシンのようだった。

「う、う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

嘘だ嘘だ嘘だ。

俺が、俺が、リーパーだなんて…!

するとそこに星乱さんと宙さんがやってきた。

「伊織…その姿…」

やばい、今度こそ警察に捕まる…!!

「尻尾と耳くらい隠せよ。あとお前白髪だったのか。隠さないでいいじゃん。」

「え…?いや、俺リーパーだったんですよ!?食われるかもしれないんですよ!?」

「いや、伊織君…俺たちもリーパーだよ」

「え…?」

「「ほら」」

すると宙には洞角の角が生えて顔に白い模様が現れた。

星乱は丸い耳に白い髪、顔に黒い模様が現れた。

「僕は洞角のリーパーで、星乱がユキヒョウ。伊織君は見た目から見るとアルビノのハクビシンってところかな?」

「う、うん…でも俺実は自分がリーパーだって知らなくて…!!それで…!!」

「…そうか。それはびっくりしたな。でも俺らは元から知ってたよ。だってね、君のお父さんがリーパーだもの」

「え…?」

俺は昔の記憶がない。

父親の顔と名前だけを覚えていた。

そうしてそれを宙さん達に教えた。

「そっか…じゃぁこれからなれていこうよ。」

「そうだね!それがいいと私も思うよ!」

「…わかった。…俺、記憶取り戻したい…何で今近くに父さんがいないか知りたいんだ…」

「…いいじゃん!」

「あ、そうだ、伊織の名前を考えなきゃね!宙!」

「え…僕の名前は伊織…」

「違うよ!リーパーの名前!」

元気に星乱が答えた。

「う〜ん…伊織にはもっとわがままな子になって欲しいからブラットなんてどうかな?」

「いいと思います…」

「じゃぁこれからよろしく。」

「…は、はい」

さぁ、俺の高校生活は無くなりましたが、俺のリーパー生活が始まりました。

ここからどうなるんだよまじで…


「ねぇ、聞いて聞いて!さっきあった子がすごく面白かったんだよ!」

「へ〜どんな子?」

「自分がリーパーだって気づいてないの!!でもリーパーの姿がすごく綺麗でね!!」

「どんな見た目だったの?」

「白いハクビシンだった!綺麗な子だった!男の子!」

「…ねぇ、妖。その子の話、もっと聞きたいな…」

「…そう来なくっちゃ…」

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