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交際1日目

昨日の事がまだ信じられない。

寝て起きたら夢だったんじゃないかとさえ思った。


でも、朝偶然見かけたシルビアが僕を見つけて、すごく照れ臭そうな顔で笑ったので、あっあれ夢じゃなかったんだ、と分かった。


言葉は交わさず、シルビアは一緒にいた人達と行ってしまったけど、僕の心は満たされていた。




授業が始まる前の、騒ついた教室。

他の友人数人と話していたルオークに近づいた。


「話の途中ごめん、ルオーク今ちょっといいかな?」


僕の声を聞いた一瞬、ルオークの体が強張るのが分かった。

それでも何もなかったようにルオークはこちらを見る。


「何?エディ……ス?」


ルオークの顔が固まる。そして、ガタッと席を立つと、ルオークは僕の腕を掴んで教室の外まで連れ出した。


「もうすぐ先生が来るよ」

「どうしちゃったんだよ、その顔?」


真面目な顔でルオークは聞いてきた。


顔?いつもと同じように無愛想ならないよう微笑してるけど。


「どうもしてないよ」

「いやいや、はちきれんばかりの満面の笑顔だろ。お前のそんな顔今まで見た事ないんだけど」

「え?」


エディスは自分の頬に手を当てた。


そんな顔してるか?自覚はないんだけど。


「すっげー締まりのない顔。ずっとその顔でここまで来たのかよ。何かいい事でもあった?」


ルオークの言葉にドキッとした。


あった!言いたい。でも言えない。これは内緒だ。


「別に何もないけど」


そう言いながらも口の端が緩む。


「おい〜、何にもないって顔じゃないだろ。1回鏡見てこいよ。その顔で授業出る気か?」

「そんなに?参ったなぁ」


困ってるいのに、口元が緩む。


あれ?これって結構駄目な感じか?


「大丈夫かよ?」

「たぶん。ちょっと授業サボって顔整えてくる。先生に上手く伝えといてくれる?」


サッと行きかけて、目的を果たしてなかった事を思い出して振り返った。


「ルオーク、ごめん。僕が悪かったよ。仲直りしたいんだけど、許してくれるかい?」


ルオークが正しかった。全面的にルオークが大正解だ。

あの助言があったからこそ、今があると言っても過言ではない。


「そんな事か。許すも何も、俺が勝手に言いたい事言っただけだろ。でもケジメか。んじゃ、仲直りって事で」


ニッと笑ったルオークに、ニコッと笑おうとしたがどうしても口元が緩んでしまう。


「やっぱ変だな。あんなに苛々してたかと思えば、急にへにゃへにゃしだすし。本当に何もないのか?」

「あったらルオークに言うよ」

「だな。でも可笑しいから早く元通りにしてこいよ。その顔慣れない」

「あはは………。じゃあ、行ってくる」


エディスはルオークに手を振って、タッと走りだした。



そのままトイレに駆け込むと、ルオークの言ってた事が分かった。


確かに、これは酷い。


鏡に映った僕は、いつもの落ち着き澄ました顔に、口元には僅かな微笑の王子様の僕ではなく、気の緩んだ顔で堪えきれない笑みがこぼれてヘラヘラと顔いっぱいで笑ってる僕だった。


ちょっと馬鹿っぽかったな。何あの顔?


今は普通に戻っているが、ふと気を抜くと表情が緩んで、あの顔が出現してきた。

気を張ってないと、いつもの顔が保てない。


駄目だ、ホント幸せすぎて、無意識に気分が浮かれてる。

ただこうして過ごしてるだけでも、嬉しくて仕方がない。


今日は昼食後にシルビアとこっそり会う約束になってるのに、こんな顔見せられないよ。


あれ?でも朝に会話こそなかったものの、会いはした。

もしかして、あの顔してた?


うわっ、見せたくなかった、こんな顔。

シルビアには格好悪いとこ見せてばかりだ。


でも、会いたい。格好悪い僕でも、それでもいいから会いたい。




そうして、今日は恒例の昼食会の日だったが、もはやルオークの事もカトリーヌの事もどうでもよかった。


これが終わったら、シルビアに会いに行くんだ。

昨日ぶりの、それもただ会うんじゃない。恋人になった翌日に会うのだ。もう友達じゃない、恋人なんだ。


あー、ドキドキしてきた。


「おーい、殿下大丈夫かー?」


俯いたまま黙々と食べていた僕にナイルが声をかけてきた。


ニヤッと笑ってあげると、ナイルは顔を引き攣らせる。


「何か殿下変なんだけど!ちょっと病んでる感じになってるよ!」


ナイルがルオークに言うと、ルオークも分からんというように苦笑いした。


人の会話も耳に入ってこない。

ああ、相当浮かれてるな。でも仕方ないよな、昨日の今日なんだし。すぐに慣れないよ。当分はこのままだな。


「……エディス様!」


耳の近くで大きい声を出され、さすがにビクッとした。


「な、何?カトリーヌ」


もしかして、ずっと話しかけてたのか?


「もう、聞いてなかったんですか?今日このメンバーで授業の後、街に行きませんかって言ってたんです」


えっ……………?何で?

これからの僕の時間は全部シルビアとの為に使うんだけど。

だって恋人だよ。恋人なんだよ。


「おい、エディス!その顔!嫌なら嫌でいいから不満顔止めろ!」


ルオークが立ち上がって、僕の肩を掴む。


「どうしたんだよ、本当。今日のお前相当変だぞ」


コソッと耳元でルオークが言ってきたが、自分がそんな顔をしてた自覚すらなかった。


王子として平静すら保てなくなるなんて…………。

でも、やっぱり昨日の今日だし仕方ないよな。というか、別にもうどう思われたっていい。


エディスは無言で急ぎ食事を口に運ぶ。


「エ、エディス………?」

「食べ終わった。じゃあ、僕今日は用があるから」


口の回りを拭き、ルオークをどけて席を立った。


今日のノルマ達成。早く身支度を整えてから向かわないとな。


「あの、エディス様。では、今日街へは………」

「行きません」


カトリーヌへとニコッと笑うと、エディスは軽い足取りでその場を後にした。



さあ、いよいよ今日の本番だ。

昨日が恋人0日だとすると、今日が1日目だ。

昨日は想いが通じてただ嬉しくて浮かれていただけだったけど、泣いたり、縋ったり全く格好よくなかった。

今日からはシルビアに格好良くて頼りになる男らしい面も見てもらわないと。


身支度も整え、エディスは昨日と同じ奥まった鎮魂碑のある石碑の前に来た。


シルビアはまだ来ていない。

この石碑の後ろに隠れてシルビアを驚かそうか………。

いや、子供っぽいか。普段もそんな事しないし。だいぶ浮かれてるな、僕。


そうしてると、シルビアが走ってくるのが見えた。

高いところで結ばれた尻尾のような髪が、くるくるとたなびく。


き、来た!本当に来た!それもそうだ、約束したんだから!

どうしよう、もう恋人なんだ!恋人!


息を切らしたシルビアが目の前に来ても、ドキドキしすぎて直ぐには声が出なかった。


そんな僕を口を尖らせてシルビアがジロッと見る。


「朝のあれ何?嬉しいのは分かるけど、あんなあからさまな顔しちゃ駄目でしょ。バレバレだし、こっちが恥ずかしいよ」


うわぁ。ちょっと照れて拗ねた顔も可愛いな。


「あっ、またその顔。緩んでるぞ」


シルビアの両手が僕の頬を包み込む。

そして、顔をくしゃりとして、ぷっと可笑しそうに笑った。


か、可愛い〜。シルビアすっごく可愛い。恋人になれたなんて今だに信じられないよ。


「その、エディス………歯磨きしてきたか?」

「あ、うん。してきたけど」


明日はしっかり歯磨きしてきてと言われてた。言われなくてもしてるけど、何でだったんだろ。


シルビアは警戒するように、キョロキョロと周囲を見回す。

見渡す限り誰もいないが、それでも気が収まらないのか僕の手を引いて鎮魂碑の裏側に連れて行った。


「どうしたの、シルビア?」


尋ねた僕をチラリと見てから、シルビアは頬を染め、恥ずかしそうに目を伏せた。


「………キスでもするか?」


その言葉を聞いた僕の思考は、そこで停止した。


「昨日は抱きしめ合ったし、友達じゃなくて恋人しか出来ないものっていったら、次はキスだろ」


え?そうなの?そうゆうものなの?

いやいやいや、昨日まで友人だったし、恋人になったばかりだし、キスしていいの?こんなにすぐしちゃっていいの?


僕の目を見れずに、俯いたシルビアはさっきよりもっと赤くなっていた。


シルビアが照れてる。

想像のはるか上をいく発言だったけど、流石にシルビアでも恥ずかしいんだ。

それでも僕としたいって思ってくれたんだ。


何も言わない僕に痺れを切らしてシルビアはこちらを見て、それから顔をしかめた。


「何笑ってるんだよ?」

「ビックリしたけど、嬉しくて」


自然と堪えきれない笑みが溢れてしまう。

それを見て、シルビアは不機嫌そうな顔をした。


「何だそれ?余裕そうな顔しちゃって。さっきの無し、冗談。もっと時間置いてからにしよう」


あれ?拗ねちゃったのかな?


「えっ、待って。無しにしないで」

「いきなりすぎたな。別にしたくないだろ」

「今まで考えた事もなかった。でも、させてくれるならしたい。すごくシルビアとキスしたい」


ここは笑っちゃ駄目だ。ちゃんと真剣に言っとかないと、またシルビアが拗ねてしまう。


「………そんなしたい?」


覗きこむように見てくるシルビアは本当に可愛い。

したくないわけないじゃないか。

ただ、ビックリしただけだ。


エディスが何度も頷くと、ようやくシルビアは機嫌を直して笑った。


「んじゃ、するか」


言葉と共にガシッと両腕を掴まれる。


えっ、もう?ちょっと、まだ心の準備が………。

いや、男としてここは勢いでいくしかない。


エディスもシルビアの肩に手を置いた。

自分の鼓動が早鐘のように鳴り響く。

僕を見つめるシルビアの視線とぶつかり、更に鼓動は大きく高鳴った。


「なあ、エディス目を閉じないの?」

「シルビアこそ」

「エディスが閉じろよ」

「シルビアが閉じてよ」

「まずは言い出しっぺの僕からする」

「先に男の僕にリードさせてよ。初めてだけど」

「僕も初めてだけど、前世を含めるなら経験ありだ。もう遠い記憶だけどな。って事で目を閉じろ」

「嫌だよ、シルビアが先に閉じてよ」


もはや至近距離での睨み合いになっている。

キリがないなと思った時に、シルビアが動いた。


え?と思う間もなく顔が近づいてきて…………。


ガツンと歯がぶつかった。


お互い痛みで無言のまま口元を押さえ、その場にしゃがみ込んだ。


衝撃の痛さだ。勢いよく来るから避ける事もできなかった。

いや、避けられたとしても、この場で避けるという選択肢はない。


涙目でシルビアを見ると、同じく涙目のシルビアと目が合った。


無言で見つめ合った後、とぢらともなくぶぶっと吹き出して笑い合う。


痛いけど、可笑しい。キスも上手く出来なくて間抜けな事になってるけど、楽しい。

シルビアと一緒だと、何をしてても楽しい。


「もうちょっと冷静にならなきゃだな。初めてはエディスからでいいよ」


そう言うと、シルビアは瞳を閉じた。


再びの機会に、一気に鼓動が早くなる。


うわー、ど、どうしよう。

ああ、シルビア凄く綺麗な顔してるな…………。

薄くて赤い形のいい唇。


鼓動と共に、息遣いまで荒くなってきた。


呼吸が………。早くあの唇に口づけなきゃいけないのに。


バクバクと自分のうるさい鼓動の音しか聞こえない。

頭に血が昇って、クラクラとさえしてきた。


でもここでやらなきゃ男じゃない。


エディスは膝をつき、身を乗り出すとそっとシルビアの唇に自分のそれを重ねた。

そして、すぐに唇を離す。


や、や………柔らかい。思ってたよりもずっと柔らかかった。


「じゃあ………次は僕の番ね」


頬を染めながら、シルビアが言う。


シルビアも僕と同じくらいドキドキしてるのかな。


瞳を閉じると、ふっと息遣いを感じた後、唇にふにっとした感触があてられた。それもすぐに離される。


瞳を開けると、シルビアは真っ赤になって胸元を押さえていた。


「大丈夫……?」

「胸が痛い。10秒くらいはキスしとこうと思ったのに、心臓バクバクで苦しくて」

「うん、ドキドキするよね。ゆっくりいこう」


キスしようと言われた時は驚いたけど、僕と同じようにドキドキして照れているシルビアはとても可愛い。

すごくすごく抱きしめたい。恋人なんだし、いいよね。


エディスはギュッとシルビアを抱きしめた。

すると、シルビアも手を背に回してきて僕を抱きしめた。


ああ、凄く幸せだな。

ずっと想ってきたシルビアと恋人になれて、今こうして過ごしているなんて…………。

数日前の僕には想像すら出来なかった事が現実に起こっている。


あっ、こんなに密着してたらまたキスしたくなってきた。

でも、したばっかりだし、恋人になったばかりでガッツクのも浅ましい………。


考えてる途中で、シルビアの唇が重なってきた。


うわっ、やっぱり柔らかい。柔らかく温かくて気持ちいいな。


少しして唇は離れ、シルビアは照れたように笑う。


「ちょっと恥ずかしいな」

「うん、ちょっとね」

「照れなくなるくらい、これからいっぱいしてこう」


どうしよう、もうシルビア好き過ぎる。


「うん、沢山しようね」


そう言った僕へと、また唇が重なった。


も、もうシルビアってば…………。


唇を離すと、シルビアは僕の耳元でそっと囁く。


「順番でしょ。次はエディスの番。その次はまた僕の番。飽きるくらい沢山しよ」


耳元から聞こえる声に、ゾクゾクして肌が騒ついた。


シルビアの全てが僕のツボだ。

こんなにやる事なす事、どんどん好きになってくなんて。


エディスは耳元にあった、シルビアの唇に顔をよせチュッと口づけた。


もう大好きだ。本当に大好き。

昨日の告白まではただの友人だったというのに、この切り替えの早さと順応力、そして持ち前の探究心と行動力。

その全てを持ち合わせるからこそ、今こうなってる訳で、とにかく好きだ。大好きだ。


短いキスを、互いに何度も交わした。


自分の鼓動の音と、2人の息遣いだけが聞こえる。


何度しても飽きないし、もっとしたい。

ずっとこのままシルビアと抱き合ってこうしていたい。


「エディス様ー!!?」


突如した声に、2人は互いに分かる程体をビクッとし、唇を離した。


完全に2人の世界に入ってた。

今の声…………カトリーヌか?


「………とりあえず離れとくか」


コソッとシルビアに言われ、名残惜しいけれど腕を離す。


抱きしめあっていた一体感の温もりが離れてしまうのが寂しい。

とても居心地が良く温かくて柔らかくて、そうある事が自然のように1つになれていたのに。


っていうか何でカトリーヌ?

普通こんな所探しに来ないだろう。

広い学園内で、よく僕の秘密の場所が分かったな。

まさか、追跡の魔法でもかかってるんじゃないだろうか。


エディスはそっと自分の耳の魔石のピアスに触れる。


防御魔法の魔石だが、発動はしていないので追跡魔法はかけられていないようだ。


「エディス様いませんかー!?」


まだ、僕を探すカトリーヌの声がする。


僕がいるかどうかは分からないようだが、明らかにこの場所を僕が避難場所として利用してる事は知ってるようだ。


何でだ?ルオークにだって言ってないのに。

まさか、気配を消して隠れて後をつけてきてるとか?まさかだよね。いくら何でもそんな…………。えっ。怖いんだけど。


しばらくカトリーヌはベンチに座って、僕が来ないか待っていたがやがて諦めたように去って行った。


「……カトリーヌちゃんにもここ教えてたの?」


横目で意味深な目でジロッと見ながらシルビアは聞いてきた。


「教えてないよ、1人になりたい場所なんだから。シルビアにだけだよ」

「ふーん、じゃあどうしてここに来たんだろうね?探すなら校舎とか食堂とか庭園とかじゃないのかな〜?」

「むしろ僕が教えてほしいくらいだよ。何でここを知ってるのかって」

「お昼一緒に食べるうちにカトリーヌちゃんの可愛いさにクラッときてない?僕が駄目なら、カトリーヌちゃんにしようとか、ちょっかいかけてたんじゃないの〜?」

「シルビア、酷いよ。あんまりだ」


ずっと一途に想ってきた僕にそんな事言うなんて。


「ごめん、失言だ。そうゆうタイプじゃないって分かってるよ、悪い」

「いいけど…………」


カトリーヌが来たせいで、キスは中断するし、疑われるし散々だ。


「けど不思議だな。エディスが教えたんじゃないとすると、カトリーヌちゃんどうやってここにいるって知ったんだろ」

「不思議だね。そういえば前にも一度、僕の秘密の場所に来たことがあったな。警戒してるんだけど、後つけられてるのかな」

「まさかぁ、カトリーヌちゃんの尾行なんてバレバレでしょ。まっ僕レベルなら気づかれないなんてお手のものだけどね」


いや、シルビアの事は聞いてないけど。

それより、この話題はもういいからさっきの続きしたいな。


じっとシルビアを見つめていると、それに対しシルビアはニッコリと笑った。


「じゃあ、また来てもいけないし行こうか」

「え!?」

「昼休憩も終わっちゃうし、また今度いっぱいしよ」

「それなら、今日の授業の後とか?」


自分で言っておきながら、がっつき過ぎだな。


「う〜ん、今日は生徒会の会議があって………。ちなみに明日の昼も用あるし、授業後も親衛隊訓練日で。明後日の昼休憩は大丈夫」

「明後日…………」


エディスはガクッと肩を落とす。


いや、いいんだけどね。昨日までは友人だった訳で、こんな大進展するなんて夢みたいなんだけど。そうなんだけどさ。


すると、胸元の服をグイッと引っ張られ唇が重なった。


シルビア………。もう大好き、凄く凄く大好きだ。

可愛い。可愛い。本当可愛い。


シルビアの唇が離れると、今度はエディスから口づける。


もうこのまま離れたくない。


だが、大きく鳴り響いた鐘の音に2人はビクッとした。

予鐘だ。


「マズい、授業始まるぞ!急げ!」


すぐさまシルビアが立ち上がる。


非常に残念だがそうも言っていられない。


エディスも立ち上がり、シルビアの手を取った。


途中までならいいよね。


2人は手を繋いだまま、急いで走り出した。

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― 新着の感想 ―
[良い点] エディスの想いが報われてほしいとずっと思いながら、 でも無理なのか…?と気落ちしてたのでほんとよかったー! 脳内が大好きとかわいいで埋まってすごいことになってるのがかわいい(笑)。 普段男…
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