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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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87話 『扉の奥が見てみたい!』

 話を聞いていくうちにはあまり感じてなかった恐怖が私をじわじわと攻め、私は初めてゲームなんかのキャラクターの考えを少し理解する事が出来た。


 いや、うん。だってさ、普通に怖くない?

 私が考えて行動してるんだよーって思ってるのに、実は違う人が私を操ってましたなんて怖すぎるでしょ!

 私の意思ないじゃん!

 だったら私ってなんなの!?

 どういう存在なの!?

 ……ってなってくるわけよ。


 まぁ冷静に考えれば恐らくちゃんと自分で行動してると思うし、操られてるって事はないんだろうけども、いざそういう考えに至ったら止まらないよね。

 どんどん思考が変な方向に捻じ曲がっちゃう。

 なんとなくどこからか見られてるような気がするし、考えすぎだって分かってるけど、誰でも理解出来ると思う。


 ほら、アレだよ。ホラーゲームとか、怖い映画とか話とか、そういうの聞いたり見たりした後って、お風呂とか怖くなるでしょ?

 視線感じたりするでしょ?

 それと一緒。


 ……あ。

 そっか。そう考えたら別になんか怖くなくなってきたかも!

 だってそういう風に考えてる時って別に何か起きた試しがないし!


『汝。さっきから1人でブツブツ話したり、震えたり、どうしたんだ?』

『どこか悪いところでもあるのかしら? 少しなら回復魔法が使えるから治せるわよ?』

「い、いえ! 大丈夫です! ちょっと考え事してただけなので!」

『そう。なら良いのだけれど……』


 ふぅ。危ねえ。

 私が慌てすぎて心配掛けちゃったよ。

 んー、申し訳ない。

 ……ってかさ、ドラゴンが普通に魔法使えるってどういう事よ……。

 しかも回復魔法使えるドラゴンなんて聞いた事ないし……。

 やっぱ、この最下層に居るモンスターは上とかの階層とは一味も二味も違うんだな〜。

 うん。回復魔法使えるドラゴンとか勝ち筋が浮かびません!

 ……ほっ。

 良かった。話せる相手で。


『む。なにやら近くまでモンスターが来たようだ。懲りずにやってくるとは。少し蹴散らしてこよう』

『えぇ。お願い』


 えっ、えっ、えっ!?

 モンスターが近くに来てるの?

 大丈夫かな。ドラゴン単体だけど……。

 あー、でもそういえば今飛んで行ったドラゴンってゴブリンの軍勢に圧勝してたっけ。

 なら余裕だね!

 というより、私が心配して付いて行っても足手まといになりそうだし!

 ここは私も見守ろーっと!


 凄い綺麗なドラゴンと一緒っていうのがめちゃくちゃ怖いけど!


『あら? 心配してくれているの?』

「あー、まぁ、はい。一応この階層のモンスターって強いったら聞きましたので」

『問題ないわ。私達、いえ、あのドラゴンに勝てるモンスターなんて早々現れないもの』

「そうですか。それなら安心です」


 ふーん。

 そっかぁ。やっぱりそうなんだぁ。

 この2体のドラゴンってこの階層で最強に近いんだぁ。

 まぁこの扉を守ってる風だし、そりゃ強くないと守れないもんね。

 ……扉?

 ん? んん?

 そういえば忘れてたけど、この扉の奥ってどうなってるんだろ。

 地上に出れる道具とか、魔法陣があるのかな。

 だとしたら入ってみたいけど……うん。無理そうかな。

 守ってるって事はさすがに入れないよね。

 倒して入るとかは無理だし、とりあえず中になにがあるのかだけ聞いてみようかな!

 目的の物とかなければ興味なくなるし、守ってる理由も気になるし!


「あのー、この扉の奥って……」

『あら、気になるのかしら? そうよね。ここまで来たものね。良いわ。中に入れられないけど、何があるのかは教えてあげる。って言っても、ここに来る人やモンスターは大概知ってる事だけどね』


 ほぉ。

 ふむふむ。

 そういう事ね。

 理解しました!

 やっぱり私の考えは概ね正しかったみたい!

 なんかこの奥にはこの迷宮を支えてるダンジョンコアがあって、それと一緒に封印されているモンスターが居るらしい!

 一応ダンジョンコアとそのモンスターを倒せば地上に出れるらしいんだけど、守ってる2体のドラゴンより強いって言ってたし、私は戦う気はないかな?


 まぁでもやっぱり中には入ってみたいよね。

 どうにかならないかな〜?

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