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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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83話 『私って魔法以外取り柄なし……?』

 んー、んー、まずい!

 なんだこの肉は!

 不味すぎる! 筋肉質っていうか、筋が多すぎてこんなの普通じゃ食べれないよ!

 だがしかし! 私はスライムなのだ!


 美味しくないなら溶かしてしまえ!


 ……ふぅ。これで体力の減りもなくなったし、暫くは大丈夫そうかな?

 はぁー、というか最初のご飯がまずいのはショックだったなぁ。

 いやまぁ確かに私はスライムだからあんまり気にしないんだけどさー。

 なんていうか、美味しいモンスター少なすぎじゃない?

 私が食べて美味しかったのホントに数体くらいだよ?

 こんなんじゃスライム以外どうやって生きてるのか検討もつかないんだけど……。


 ま、どうでもいっか! 他のモンスターのことなんてしーらない!

 私が現にスライムだから関係ないし!


 それよりも、というか味以前の問題として、私がこれからどうしていくかを考えないと!


 今回は偶然にもドラゴンのお陰で上手くご飯が取れたのはラッキーな事だし、良い事だと思う。

 けど、正直まだこの階層の強さが未知数っていうのが怖い。


 勿論、私の他の魔法の威力も上がってるし、消費魔力も恐らく減ってるだろうけども、それでも多分この階層においては弱い方だと思う。

 幾ら成長したところで悪魔は上の階層のモンスターだし、ドラゴンなんかが生息しているこの階層じゃ厳しい。

 それに加えて、私自身近接戦闘が不得意すぎるのも問題。

 ドラゴン相手に浮遊して魔法で戦うのも不利だし、さっきのゴブリン達も軍規模で来られたら魔法なんかじゃ対応出来ない。


 うーん。

 どうしたものか……。

 爪と尻尾を使えばなんとかなるかなぁ。


 自分の爪と尻尾は一応戦いに使う事はできる。

 スケルトン戦で分裂体がやっていたのを真似すれば戦えるだろう。

 けど、それでも威力が低すぎる。

 柔らかい肉とかを切り裂いたり、尻尾で強打は出来るけど、硬い相手ーー例えばフルプレートアーマーを装備してたり、鱗を持ってるモンスターには使えない。

 ということは、やっぱり私は魔法くらいしか取り柄がないのだ。


 まぁ一応進化した影響で捕食スキルとか、魅了スキルが使えるようにはなっているものの、殆ど一度きりのスキルみたいなものだし、使い所が限られる。

 本気でこの先の戦いや立ち回りを意識しないといけない。


 ふーむ。ふむふむ。

 立ち回りを意識しようと思って、こっそり先の道を確認してみたけど、これはダメそう。

 さっきより小さいけど、ドラゴンとかが普通に飛んでるし、地面にも巨大なトカゲとか、炎を纏った狼なんかまでいる。

 ……どうしよう。

 これじゃ浮遊がリスクになっちゃう。


 あ!

 待った。

 私にはとっておきのスキルがあるじゃん!

 囮を使えば簡単に抜けられる!

 あぁ、でもそれよりも先に抜けられそうな道を探しとかないと。

 どうにもこの階層は広すぎるんだよね。

 洞窟なんかも見た感じないし、今この場所を抜けても、奥に見えるのは上の階層でも見たマグマ地帯。


 この階層が広いだけでほぼ一本道と仮定すると、マグマ地帯に進むのが正解だと思う。

 んー……よし!

 行こう!

 そこしか道がないのなら行くしかない!


 決まったら即行動!

 まずは囮を作り出すために眷属召喚!

 おおっ。

 ステータスが分かんないのは少し不便だけど、多分強くなってるはず!

 しかも数が以前よりも多い!

 あ、でも姿や形は変わらないのね。


 ま、まぁ良いや。

 どっちみち囮として使うんだし姿とか関係ないし。

 さぁ行け囮達よ!

 突き進め! 私の道を作るために!

 もはや私は可哀想とか思わないぞ。

 眷属達は私から生まれてるし、実質私同然だからね。

 私が生んで私の為に死ねるなら本望でしょ!


 さーて、順調に囮達がモンスターをおびき寄せてくれてるし、今のうちに進むぞ〜!

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