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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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72話 『エラー』

『進化を開始します。骨格から変わる可能性がありますので、激痛が襲う場合がございます。ご了承ください』


 えっ、待って。

 そんなの聞いてない! 聞いてないって!

 うぎゃー!

 光が! 眩しい! 私が光り始めてる!

 嫌だ! 痛いのは嫌だぁぁぁ!


 ……。

 ん?

 終わった?

 あれ? 短くない? 数分も経ってないよ?

 しかも痛みなんてないし! 覚悟したのに! 必死に耐えようと頑張ったのに!

 どうして!?

 ってか、私のなにが変わったのさ! それくらい教えてくれても良いじゃないか!


『進化が終了しました。ステータスが強化されました。変態スキルを使用時に二体のモンスターが選べるようになりました。スキル『自爆』を習得しました』

『エラー発生。進化時の種族が変更されませんでした。エラー発生。形態変化に失敗しました』


 えっ? なにこれ。

 なになになに!?

 なんかおかしくない!? 私の姿が変わらなかったってこと?

 しかもエラーってなにさ! この世界って異世界だよね、エラーなんてあるわけないじゃん!

 おかしいよ!

 ゲームじゃないんだからさ。こんな事あり得ないって。

 ……あ、でも待った。そもそも機械音声っておかしくない?

 そうだよね。良く考えてみればやっぱりおかしいよね。


 あれ? もしかしてこの世界ってゲーム?


『実験体に重大なエラーが発生。強制記憶消去を開始します』


 ん?

 痛い! ちょっと、痛いんだけど!

 頭が、なにこれ。やめて。嫌、かき回さないで……。



 ……うぅ。

 痛かった。

 どうしたんだろ急に。

 ってかあれ? なんか私大事な事を考えていたような……。

 ま、いっか!

 とりあえず進化で姿とか変わらなかったみたいだし、強くなった部分を見てみよーっと!


 名前:霧香

 種族:コピースライム『希少種』

 HP:3000


 スキル:変身 物理攻撃激減 再生 変態 分裂 捕食 自爆


 凄っ!

 え、これホントに私のステータス?

 強すぎない? こんな沢山体力あるのに、物理攻撃殆ど効かないってチートじゃん!

 やばいこれ。遂に私の時代がやってきたよ!


 おっと。

 それ以外にもスキルが追加されてるみたいだね。

 危ない危ない。忘れるところだった。

 さーて、ふむふむ。

 捕食が復活……ね。これは切り札になるし、もう一回使えるのは相当嬉しいかな。

 それと分裂と自爆か。

 分裂は後で試してみれば良いとして、自爆ってどうすれば良いの!?


 試せないよ! 試したら死ぬじゃん! 明らかに要らないスキル筆頭だよ!

 ぐぬぬ。

 これ要はあれでしょ?

 大群に囲まれた時に、私諸共消し飛ばしてやるっていう悪役みたいな行動が出来るわけでしょ?


 ふはははっ! もうお前にはこの大群から逃げきる術はないぞ!

 な、なんだと!?

 くそっ、こうなったら自爆してやる!

 なにぃ!? そうはさせん!


 っていう展開が出来るわけだよね?


 ……いらないよ!

 必要ないわ! ふざけんな!

 この世界がどういう原理でスキルを習得させてるのか知らないけど、絶対遊び半分でスキルを与えてるでしょ。

 はぁ。

 ま、一応は戦力アップしたと思っておくかー。

 今までの攻撃手段に最後の切り札が増えたと考えれば良いかな。


 さて、それじゃお次はお楽しみの分裂スキルを試してみよう!

 スキル発動! 『分裂!』


 意気揚々と分裂スキルを発動した直後、ボンッという音と共に白い煙が生じた。

 そして、煙が晴れたそのときに私の隣に居たのは分裂という名前の通り、私とそっくりのスライムだった。

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