表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/161

65話 『ただ貪るだけ』

 それから私は、オークを食べて溶かし、悪魔の体に変態して魔法を使ったり、運動したりでお腹を空かせ、またオークを食べるという生活を繰り返した。


 正直最初はオークという種族を食べること、変身できるようにすることには抵抗があり、割と本気で食べたくなかったけれど、今ではもう何も思わない。

 ただの食材だ。スライムで溶かすのだから味も関係ないし、見た目も結局は骨になるから関係ない。

 ただ問題があるとすれば、日に日に腐っていくオークの捕食前の見た目が相当グロテスクな事。


 正直オーク達を食べ始めて何日が経過したか分からないし、モンスターがどれくらいで腐るのかも分からないから、最近は少し焦っている。

 なにせ、腐ってドロドロになってしまったら上手く捕食出来ないからだ。

 けど、スケルトンが殺したオークの軍勢は私が思っていたよりも遥かに多く、今はまだ半分程度しか食べれていない。


 また、私は未だにオークの王を食べていない。

 当然強いモンスターを食べればそれだけで成長するだろうさ、食べるべきなのだが、私はまだ心が決まっていないのだ。


 なにせ、あのオークの王を食べたら変態スキルで悪魔じゃなくなる可能性があるのだ。

 それだけは断固拒否する。オークにも一応変身しようと思えば出来るが、絶対に私がする事はない。


 あんな醜い見た目はダメだ。まだ虫の方がマシ。人型でありながら醜い。

 そんなの元人間として許せない。


 だからこそ、私はオークの王を食べれずにいる。


 あっ! 王冠発見!

 これは回収して私のオシャレアイテムにしなければ!

 いやはや、スライムになってからオシャレとか考えてなかったけど、こうしていざ王冠を目の前にすると変わっちゃうね!

 某ゲームとかにも出てくるスライムも王冠被ってたし、私もそれに習って被っちゃおーっと!


 どぷん。


 あー!

 嘘だ!? 嘘でしょ!?

 えっ、えっ、ちょっと待って。あり得ないんだけど!


 えぇ。王冠も解けちゃったんだけど……。

 はぁ。

 ま、いっか!

 とりあえずこの広場にいるやつ全員食べちゃおっと!

 強くなるには食べないと! どうせこの先の道にはあのスケルトン並みに強い奴がいっぱい居そうだし、食べれるときに食べないとね!


 むしゃむしゃむしゃぁ。


 ふぅー。お腹いっぱい。

 今日はこんな所かな。まだまだ腐ってないオークが沢山あるし、日を跨いで食べるぞー! おー!



 んー。

 うむぅ。こうも毎日毎日オークばっかり食べてると気持ち悪くなってくるなぁ。

 そもそも腐りかけのやつも食べてるからドロドロしてて気持ち悪すぎる。

 ま、でも食べるんですけどね。

 そろそろ目に見える範囲で残ってるオークはいないし、後は砕けた王冠が散らばってるくらいかな!


 よーし、掃除機になった気分で全部食べるぞ〜。


『コピースライムとしての成長限界を迎えました』

『スキル:分裂を取得しました』

『成長限界に達した場合、成長限界にて入手したスキルを忘れることで能力はそのままでやり直すことが出来ます。やり直しますか?』


 ふぇ?

 あれれ? マジ? 私放置されたのを食べてただけだよ?

 うーん。これはラッキーだ!


 まぁハイエナのように貪っただけで突破した成長に感激はしないけどね。

 それでも強くなれるのなら私は限界突破するよ!


『やり直しの確認を致しました。ステータスをやり直します。残り1回まで成長限界を迎えられます』


 あとたったの1回しか強くなれないという現実を知り、私は少なからずショックを受けながらも、ひとまずステータスの確認をする事にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ