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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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56話 『強くなったけども……』

  ふぅ……。

 ごちそうさまでした。

 んー、はぁ。寝転びたい。

 そう言えばスライムの再生のお陰で身体的にはなんとか動けるくらい回復したし、多分だけど悪魔に戻っても魔法を何回かは使えると思う。

 けどなんていうか、疲れすぎて動きたくない。

 モンスターも現状は居ないし、もうここで寝ちゃおうかな。


『コピースライムとしての成長限界を迎えました』

『スキル:分裂を取得しました』

『成長限界に達した場合、成長限界にて入手したスキルを忘れることで能力はそのままでやり直すことが出来ます。やり直しますか?』


 ん?

 もう成長限界を迎えたの私?

 もしかして体を酷使した結果かな?

 ま、なんにせよこれでまた私は強くなれるって事だよね!

 よっしゃ! もう一回やり直しだ!


『やり直しの確認を致しました。ステータスをやり直します。残り2回まで成長限界を迎えられます』


 ふむふむ。

 あと2回だけ成長限界を迎えられるって事か。

 ってことは逆にあと2回は強くなれるって事だよね!

 うんうん。

 とりあえず私の限界も見えてきたし、あんまり深く考えないようにしよっと!

 なんかちょっとだけ悲しくなってきたし!


 さてさて、ステータスを確認しよっと!


 名前:霧香

 種族:コピースライム『希少種』

 HP:940


 スキル:変身 物理攻撃激減 再生 変態


 おー!

 強くなってる!

 やったー!


 カサカサカサッ。

 カサカサカサカサッ!


 あの、これなんの音ですかね?

 ちょっと数が多いような……。

 もしかしなくとも蟹さん、とかじゃないよね。


 うぎゃー!

 嫌ぁぁぁぁあ!

 無理ぃぃぃぃいい!


 なにここ! 蟹さんの群れがいるじゃん!

 まずいよこれ。しかも私へと向かってきてるし、逃げないと!


 ひ、ひとまず悪魔に変態して、蟹さんの群れとは違う方へ!



 蟹さんの群れが居る方向とは違う所、そんな道は一つしかなかった。

 巨大な蟹さんが入らないような道だ。洞穴と言ってもいい。

 そこに入ってしまえば私の勝ちだ!



 いよしっ!

 案の定巨大な蟹さんは洞穴の入り口で動き回ってるね!

 いい加減カサカサ音が煩くなってきたし、私は先に進んじゃおーっと!


 ふんふんふーん!


 その道は普段の迷宮に戻ったような道であり、違う点と言えば幾つもの道が用意されているということだ。

 適当に勘を頼りに進み、私は楽園のような場所を探す。

 けれど、進めば進むほどに嫌な気配を感じ、やがてはモンスターの死体が通路に落ちている場所にやってきてしまった。


 引き返そうと思ったその瞬間、私の視界に鋭い剣が迫り、私は間一髪後ろへと下がって回避する。

 背を向けて逃げることを危険に思った私は、何がきても避けられるように警戒しつつ、私へと攻撃してきた敵を見据えた。

 そいつは人形。6本の腕に剣を持った人形であり、剣は血で濡れている。

 どこで剣を入手したのかは定かではないけれど、随分と持っている剣を酷使しているようで、6本の剣はどれも刃こぼれしていて簡単には斬れそうになかった。


 でも、そんな事は人形には関係ない。

 私を見て、敵だと認識したその瞬間から既に私を殺そうとしている。

 即ち、私は獲物認定されてしまったのだ。


 そして今、こんなにも色々考えているけど、現状の私は死に物狂いで駆け回っています。

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