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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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45話 美味しいモンスター!

 バッファロー!

 どこにいるのー!

 出ておいでー!

 大丈夫! 痛くしないから! 少しだけ! 少し齧るだけだから!


 ぐぬぬ。

 この私がこんなにも叫んでるのに出てこないなんて……もしやあいつ自分の価値を理解してやがるな……。


 くそー!

 どうしてもさっき倒したバッファローの味が忘れられないよー!

 はっ!

 もしかしてあいつ光で目が眩んでたからなのか分かんないけど、弱かったからあんまり存在してないのかも!

 日本でいうと絶滅危惧種みたいな感じじゃない!

 って事は私ラッキーだったのかな。


 まぁなんにせよこの私が楽園を出てまで探してるんだからいい加減姿を見せてくれても良いと思うんだけどね。


 あー!

 見つけた!

 見つけたぞ!

 あいつのこのこ歩いてやがる!


 ここは先手必勝!

 さぁ肉をよこせ!

 私の糧となれ!

 抵抗せずに喰われるから私に殺されて喰われるかの二択だぞ!

 選びやがれこのやろう!


 むむっ。

 本能で私に気付いたのか?

 逃げようとしてるな。逃すわけないだろ!

 私の舌を使えば動きを止めれることくらい把握してるんだよこっちは。

 ふっふっふ。

 さーてと、もう逃げられないよ。


 それじゃいっただきまーす!


 ん〜!

 やっぱり美味しいなぁ。

 日本にいた頃もそんなに牛肉を食べた事はなかったけど、それにしても今迄食べたどの牛肉よりも美味しい。

 多分だけど、味からして最高級クラスの肉の味だと思うんだよね。

 子供の時に両親に連れられて食べた高いお店のお肉に似てる気がするし!


 もぐもぐもぐ。

 ふぅ。

 美味しかったぁ。

 こいつを食べる為だけにこの階層に残るのも良い気がしてきちゃうなぁ。


 ま、でも私にはまだやりたい事があるからね。

 お腹いっぱいになった事だしひとまずは楽園まで戻るとしますか。


 ------------------


 いやー、まさか私とした事が楽園までの道を忘れちゃうなんて、ようやく戻ってこれたけどだいぶ時間掛かっちゃったよ。

 どうやら結構遠くまでバッファローを探しに行ってたみたいだし、やっぱりあいつは生息数が少ないっぽいね。


 ま、結局のところ無事に楽園まで辿り着けたし、いざ水の中に飛び込んでみますか!

 私の予想が正しければ、無事でいられるはず!

 予想が外れたらやばい状況になると思うけど気にしたら負け!

 私自身を信じて、いざ変態スキルの発動だ!


 うおっ!

 うおおおおおっ!

 光が大きい!

 私めっちゃ眩しいんじゃないかこれ!

 なんかもう骨格からなにまで全て変わっていく感覚が私を襲うよ!


 おっ、ようやく光が止んだ。

 ってことはやっぱりだ!

 私首長竜になれてるよ!

 予想は当たったね。多分、陸ならカメレオンのが首長竜よりも強いって認識なんだと思う。

 当然水の中なら首長竜のが強いわけで、今の私は巨大な首長竜になれてるわけです。


 ふぉぉぉお!!

 ひゃっはー!

 楽しい、楽しいよこれ!

 水の中を優雅に泳ぐの楽しすぎる!

 どうやって泳いでるのとか、水の中の進み方とかはあんまり理解出来ないけどなんだかんだ泳げる!


 いやー、もう体も大きいし水の中なら負ける気がしないわ。

 よーし、海底まで泳いでみよーっと。


 ふんふんふーん。

 にひひっ。わたしにビビって色んなモンスターが避けてくれるなぁ。

 大きいって偉大すぎる。こんなにモンスターが怖がってるの初めてだもん。

 首長竜に変態出来て良かったって心底思うよ。


 それに、なによりも私の本体がスライムって知った時のこいつらが凄く気になる。

 まぁさすがに変態を解くわけにはいかないからネタばらしは出来ないけどね。


 おっ、ようやく私に歯向かうモンスターが現れたな。

 しかも一度見たサメみたいなモンスターか。

 うーん。首長竜での戦いは初めてだし、とりあえず多分吐けるであろうブレスでいっちょやってみますか!


 ……。

 あれ?

 私、口を開けていつも通りブレスを吐こうとしても吐けないんだけど……。

 おかしいな。

 蜘蛛ですら炎を吐くってのにまさかまがりなりにも竜っぽいこいつが吐けないわけ……いや、吐けないわこいつ。

 ってか多分カメレオンみたいに痺れる舌を持ってたりだとかもない。

 なんていうんだろ。原始的な戦いしか出来ないっぽいかな?

 例えば噛みつきとか、そういうのしか出来ないみたい。

 ま、まぁね。水の中にいる他のモンスターも大概変な攻撃はしてこないし、多分大丈夫でしょ!


 よーし、めっちゃ大きな口開けて噛みつこうとしてくるサメさんに体当たりをぶちかますぞー!

 おりゃ!

 おおっ、めっちゃ吹き飛んだ。

 これは勝てるね。

 っておい! 一度反撃されたくらいで逃げるなよー。


 あーあ。逃げちゃったよ。

 ま、逃げられちゃった事だし私も優雅に泳ぐとしますか〜。

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