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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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30話 走れ私! どこまでも!

 ひぃぃぃい!

 怖い怖い怖い!


 ドンッ!

 ふぇ!?

 あいつ金棒を投げてきやがった!

 危なすぎるって!

 ってか金棒が壁にめり込んでるじゃん!

 あんなの当たったら木っ端微塵だよ!


 なんでこんなボスみたいに強いモンスターが私みたいな最弱スライムを追いかけて来るんだよー!

 嫌だー!

 死にたくない!


 げっ!

 目の前にモンスターが複数いるじゃん!

 さっきまでは居なかったくせに!


 えぇぇぇぇ!

 どうしようどうしよう!

 えぇい!

 一か八かこのまま走り抜けるしかない!

 走るスピードをそのままに天井を走るしかない!

 大丈夫。トカゲになってる私なら走り抜けれる!


 ふぉぉぉお!

 よし!

 やったぞ!

 モンスターの頭上を走り抜けた!

 背後で金棒で叩き潰されたような音と断末魔とか色々ものすごい音が聞こえたけど振り向かない!

 あのモンスターがどんだけ時間を稼いでくれるかわからんけど、今のうちに私は逃げるんだ!

 ごめんね、私を狙っていたモンスター。

 これも弱肉強食の世界じゃ仕方ないの。

 私のために生贄になってくれ!


 あっはっは!

 さすが私!

 既に後ろから追ってきてる気配はないし、これで私の勝ちだ!

 モンスターを生贄に私は死から逃れたんだ!

 そうだな、せめて私の生贄になったモンスターには感謝くらいして……ん?

 ここは、私がさっき通った分かれ道?


 って、ちょ、待って!

 まだ後ろから走って来る音が聞こえるんだけど!

 くそっ。

 迷ってる時間はない。

 さっき進んだ道とは逆に進むしかない!


 うぉぉぉぉお!

 ここまで来て私は負けないからな!

 絶対に!

 ……あれ?

 やばい、この道の先が真っ暗で何も見えない!

 ちょ、ちょちょ、ちょっと待った!

 やばい、私止まらない!

 このスピードだと暗闇にそのまま突っ込む事になる!


 ちょ、あー!

 ぐぇ、ほぁ、ぎょぇ。

 ……ふぅ。痛ったぁ。

 まさか暗闇の先に階段があるなんて。

 こっちが下に続く道だったのか。

 幸いギリギリで変身を解いてスライムに戻ったからあんまり痛みはないものの、あんな真っ暗な中階段から落ちるなんてこんな所でも死を覚悟しちゃったよ全く。


 はぁ。

 調子乗って自分が強いと思ってたから天罰が私を襲ったんだなきっと。

 反省します。私は最弱のスライムですから。

 だから、やばいスピードで飛んでくるこの飛来物を誰かどうにかしてください!


 ひぇ……

 あはは。

 あぶなぁ。

 本気で死んだかと思った。脳天に金棒が突き刺さる未来が見えてたよ……。

 ま、でも運良く真横をすり抜けてったから大丈夫大丈夫。

 いやー、さすが私だね!

 幸運すぎる!

 だからうん! 地面にものすごいめり込んでる金棒とか、階段の上から感じる殺気のこもった視線は無視しよう!


 さーてと、早めに逃げないと襲ってきそうだし移動開始だ!

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