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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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29話 曲がり道に注意せよ!

 さて、スライムとしての自分を忘れないということはさておき、私は何故変身スキルにおいてトカゲさんになろうとしたのが失敗したのかを考えなくてはいけない。


 当然、その考えは既に頭の中で結論が出ている。余りにも単純で、簡単な話だ。

 即ち、変態スキルで変態出来るモンスターには変身スキルで変身することは出来ない。


 馬鹿な話かもしれないが、現に私は何度か試した上でこういう結論を出している。

 それに、そもそも変態スキルと変身スキルはきっと別種のスキルなのだ。

 変身の上位スキルが変態とかではなく、変身と変態は別物。

 故に、どういう区切りとか区分分けとかされているかは分からないけど、変態スキルで変態出来る、トカゲさんには変身スキルでは変身出来ない。

 他にもー、逆に変態スキルでは変身スキルで変身出来るモンスターには変態出来ないんだよね。

 例えば、熊さんとかには変態出来ない!

 なんでだろうね?

 強いモンスターにしかならないのかなぁ?


 うーん……ややこしいなまったく!

 どうして私がこんなに考えなきゃいけないんだ!

 いやさ、確かに私のスキルだから私が考えるのは当たり前だし、いざという時にこういう法則? みたいなものを理解してなかったら面倒な事になるってのは分かってるけど、分かった上で面倒くさい!

 ……けどまぁ、結局なんとなくでも分かったから良しとするかな!


 さーてと、ウサギさんもスライム状態で溶かし終わったし、そろそろ移動しよーっと!

 同じ場所にいるのは危険だしね!


 あっ、それとなんだけど、私がどうして味がわかるトカゲさんでご飯を食べなかったかって言うと、まぁスライム状態に戻っておきたいって理由の他に、燃費的な問題がスライムの方が圧倒的に良いからなんだよね。


 ま、こんな事誰にも理解されないだろうけど、私が理解してれば問題なし!


 --------

 ふーむ。

 うーむ。

 どうしたものだろうか。

 分かれ道……。

 いつもは切羽詰まって逃げたりしてたから意識してなかったけど、こうして目の前に分かれ道があるとなんだか考えちゃうなぁ。

 直感を信じて進むべきなんだろうけど、こうして立ち止まって考えちゃってる今じゃもうどうしようもないし……。


 はぁ。

 出来るだけ敵が居ないというか、奇襲が出来そうな道に出ますように。

 間違っても強敵なんていませんように!


 よし!

 右に進むぞ!

 私の利き手は人間時代は右利きだ!

 だから右!


 うーん。

 むむむ。

 敵が居ない?

 もしかしてこの道は正解だったのかな?

 でも多分だけど正解だとしたらこの先にあるのは下に進む階段だよねぇ。

 この迷宮から今のところどうしても出たいわけじゃないけど、さすがに下に行けば強い敵がいるだろうしちょっと怖いかも。


 おっ、曲がり道だ。

 ふーんふーんふふーん。

 はっ!

 やばいやばいやばい!

 呑気に鼻歌なんて歌ってる場合じゃない!

 いやまぁ鼻歌ってか声なんて出てないけど、とにかく呑気にしてる場合じゃない!

 そもそもこの道に敵が居ない事をもっと不自然に思うべきだった。

 だって、曲がり道でばったり偶然出会ったモンスターが明らかに今まで会ったモンスターよりもオーラというか威圧が凄まじいんだもん。


 走れ私!

 全速力で、誰よりも早く走らないと!

 いや、逃げないと!


 私を獲物だと思って追いかけてきている金棒を担いだ鬼にだけは追いつかれちゃいけない。

 絶対に負けるし死ぬ。

 ゲームでいえばボス的な存在がどうしてこんな普通の道にいるのかは分からないけど、きっとあの先に何か良いアイテムとかがあるんだと思う。

 けど今はそんなもの要らないし、どうでも良い。


 とにかく今は私よりも足の速い鬼から意地でも逃げる方法だけを模索しないと、私はここで命を落とす事になるだろう。

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