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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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27話 味って大事

 さてさて、初めて変態スキルを使ってトカゲさんになった私なのだけど、そんな日から恐らく数日程経過致しました。

 勿論、時計も太陽も空もないから時間なんて分かんないけど、体感的に数日は経過したと思う。


 とまぁ、そんな事は置いといて、今の私は居住地を見つけるまでもなくその辺の道で寝そべっております。

 えっ?

 どうして危険そうなのに寝そべっていれるのかだって?

 そんなの簡単です。


 なんと!

 このトカゲさんはこの迷宮のこの階層においては相当強い存在だったのです!

 最初に出会ったウサギさんのような集団や、先日戦った狼さん、他にもコウモリさんや私とは少し色の違ったスライムなんかにも遭遇しましたけど、どれも私の敵ではありませんでした。

 唯一私と同じモンスターだったらどうなるのか試してみた所、どうやら同属だと勘違いして襲ってこないんですよねこれが。


 うーん。

 ってか、それよりもどのモンスターも最初は好戦的に襲ってくるんだけど、私の防御力を確認した途端にすぐ腰が引けて逃げようとするんだよね。

 当然私は見た目から察することが出来るくらいに動きが遅いし、タックルとかは単純で分かりやすかったりするんだけど、如何にモンスターが逃げようとしても遠距離手段である炎を吐いてしまえば私に敵はいない。


 それに、何体かのモンスターをタックルで気絶させてから実験したんだけど、どうやら私の牙には毒があって、他にも思ったより爪が伸びるってことも判明した。

 しかしまぁ、動きが遅いから爪が伸びて引き裂こうにも、毒を持ってる牙で噛みつこうとしても当然の如く失敗に終わる訳で、結局私は炎で焼き尽くす事しか出来ません。


 はい。

 正直に言います。

 確かにこのトカゲさんはとても強いし、防御力もある。だけど、ご飯が食べれないのです!

 これはとても由々しき事態!


 スライムの時と今のトカゲさんの姿でも胃袋の量に変化があるのかは分かんないけど、今のところ私は数えて3回くらいしかご飯食べれてないの!

 たまたまタックルで気絶させて実験した後のモンスターを食べれたから今もこうして生きてるけどさ、基本的にタックルなんて当たらないし、もうご飯が食べれなくて餓死しそうだよ!


 はぁ。

 そろそろなにか食べたい。

 あっ!

 でももう一つ発見があって、このトカゲさんの姿でモンスターを捕食すると味があるんだよね!


 これは凄い発見!

 もう本当に味があるって分かった瞬間は私の心が凄く弾んだもん。

 食事になんて興味なくなるくらい淡々と今まで食べてきたけど、今はどんどん食べたいくらい。


 という訳で、腹を空かした私はカロリーを消費しないために寝そべっているのです。


 けれど、やはり私から行動しないとモンスターは見つからない訳で、さすがにトカゲさんになってからある程度の実験や、炎の調節も出来る様になった訳だし、そろそろスライムに戻ろうと思います。


 さっ、そう考えたら即行動!

 なんとなくトカゲさんの姿が本来の私と思ってしまうくらい長い時間変態してたけど、解除します!


 ……

 …………

 ……はっ!

 解除出来てる!?

 よし、体は重くないし、炎は吐けそうにない。

 それに、なによりもこの生まれた時から馴染んでるこの体。

 よーし。

 スライムに戻るのに成功だ!


 変身スキルを解除するのとは全く違った感覚だったし、というかなんなら気絶してたような気がするしで、よく襲われなかったなぁとは思うけど、問題なくスライムには戻れてる。


 というか、解除時に気絶するのが変態スキルのデメリットとするなら、これは気を付けないとだね。

 戦闘中に逃げようと思って解除したりだとか、今回みたいに油断して解除したりしたら、気絶中に襲われて死んじゃうだろうし。


 ま、この辺りは良く頭に刻み込んで、そろそろ奇襲作戦でモンスターを狩りに行きますか!

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