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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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20話 あーあ。早く強くなりたい

 あと少し。

 あと少しだけ前に来てよ……。

 うん、良いよ。良い感じ。


 よし、そこ!


 ピギャァァア!!!


 いやー、相変わらず甲高い声。

 魔法陣に誘導して倒してる私が言うのもアレだけど、この階層に生息してるモンスターは罠とか理解してないのかなぁ?


 うーん。

 獲物を見つけたら本能が働くとか?

 ま、どうでもいっか。


 今日も今日とてモンスターを数体倒してるし、余計なことは考えなくてオッケー!

 まぁ倒したと言っても全部魔法陣を使ってるんだけどね。


 それでも私の知能で勝った事には変わりはない!


 よし、それじゃ鳥さんの事をいただきますかね。


 んー。初めて大きな獲物を倒したのは良いけど、やっぱり体格的に全部一気に飲み込むのは無理だし、かと言ってここで食べきるには時間掛かるからどうしよっかな?


 移動する?

 何処に?

 私の楽園は現段階においてこの階層で見つかっていない。


 うーん。悩ましい。

 魔法陣の罠でだいぶ食べられる所なんてないから、スライムとか全部溶かさない生物には獲物としての価値はないだろうさ、最低限だけ捕食してあとは放置にするか。


 今はなによりも自分の身を守らないといけないし、魔法陣の音でモンスターが寄ってくるのは最初の頃に理解した。


 だからさっさと食べて離脱しないと!


 ザッザッザ。


 むっ?

 モンスターの足音だ!

 やばい! 捕食はおしまいだ! 逃げないと!

 鳥さんごちそうさま!



 ふへぇ。バレなくて良かったぁ……。

 それにしてもこの生活は結構しんどいかも。

 居住地がないから安心して過ごせないし、私自体が弱いからモンスターに見つかったら終わり。

 今は魔法陣とかを使ったり、スライムとしての特性で隠れたりなんか出来るけど、それもいつ出来なくなるか分からない。


 そもそもとしてスライムの隠れる手段はいつでも出来る手じゃないんだよねー。

 先にバレたらおしまいだし、仮に同じモンスターと出会ってそいつに知能があったりなんかしたら私には絶望しかないわけよ。


 他にも私は魔法陣を今使って狩りをしてるわけだけど、モンスターを誘導して、魔法陣を起動させた時に私が巻き込まれたら大怪我だけじゃ済まないだろうしねー。

 戦う事に怪我とかバレるリスクとか考えてたら狩りは出来ないけど、まぁ万が一の時には変身やら、再生のスキルがある。

 瀕死の大怪我とかは未だにした事ないからわかんないけど、焦って狩りをして怪我をしまくっての回復が追いつかないって事だけは避けとくべきかな。


 と言ってもさー、私自身このままじゃホントに強くならないんだよねー。

 いやー、強くなるとは宣言したものの、ハッキリ言って強くなってる自覚ないし、なんなら狡賢さだけがパワーアップしてる気がする。


 まぁさ、狡賢さも重要ってのは分かってる。

 私がモンスターで正々堂々戦うのならば、負けることが殆どだろうし、狡賢さ、もとい、頭を使って勝たないとどうにもならない。

 ぶっちゃけ、熊さんと戦闘した時にも感じたが、特攻なんてした日には二度目の死を迎えるというわけだ。


 あ、私は転生してるから二度目なわけで、この体自体は一度目の死なんだけどね。


 まぁそんな事はどうでも良いか。

 とにかく、私は罠に頼らずに自らのスライムとしての特性を利用してモンスターと戦わないと成長出来ないということ。


 痛みとか怪我とかを本能的に怖がって避けちゃうけど、それを受け入れて戦闘にも慣れなきゃいけない。

 あーでも、一歩間違えたら死ぬ状況とかの時は、慣れとか以前に逃げに徹するべきってのは覚えとかないと。


 ま、今は住処もないし、ぼちぼち狩れそうな敵から狩っていくのが一番かな。


 あーあ。早く強くなりたいなー。

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