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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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12話 研究なんてしたくない

 さてさて、私のちゃんとした戦闘シーンの前に、今日は熊さんと楽園で出会う前の私や、日本での私について少しばかり説明していくよ。


 まずは私が熊さんから逃げて楽園にたどり着いた後の話をしようか。


 ーーーーーーーーー


 その日、私は自らの()()について調べていた。

 もちろん、スライムになった今、ある程度自分のことは分かる。

 だけど、例えば視力や聴力など人間の時には当たり前のように持っていた能力も私はある程度持ち合わせている。

 当然、変身対象によって異なるかもしれないが、スライム状態の私には声帯はおろか味覚すらない。


 それ自体は普通のモンスターだったらあまり問題はないかもしれない。

 けれど、今日の私は猛烈に味のある物を食べたかったのだ。


 うーん。やっぱりスライム状態だと味ないよねぇ……。

 スライムに味覚はない。ただ体に取り入れて溶かして食べるだけだ。

 そして、最悪なことに変身した状態であっても中身はスライムであることに変わりはなく、どう足掻いても私には味覚というものが無いという事が判明した。


 あーあ。これじゃあ、一生私は味のない物を食べ続けないといけないのかぁ。

 日本に居た時もそんなに美味しいご飯を食べてた訳じゃないけど、いざ味が一生分からないって考えるとなんか嫌だなぁ。


 ま、でも考えようによっては不味いものも普通に食べれるって事だし、異世界にいる今じゃむしろ運が良いかも!

 うんうん。

 ポジティブに考えれば問題ない!


 さて、お次は視力とか聴力かな?

 声帯は相変わらず変身しても無意味だったからもう調べる必要なし!


 む、むむむ?

 もしかして、スライムって視力低い?

 うーむ。

 視力低いのは困ったなぁ。

 あっ! でも、暗闇とかが割と見えてるっぽい! それに水の中でも普通に視界を確保し続けれるし、全方位を常に見れるし、デメリットを上回るメリットがあるから問題なし!


 よーし、なんか私の体の欠点とかに気付いて割とショックだからこれ以上調べるのはやめよっと!

 もうどうでも良いや!

 普通に暮らせてる今に不便はないし、気にしてたって仕方ない!


 ……あ、でも、そういえば私の体って何故か温度が分かるんだよね。

 今私が平らになっている壁の冷たさとかね。

 理由はよく分かんないけど、これは人間の私が勝手に壁は冷たいって解釈してるからなのかな?

 だって、普通に考えればスライムが冷たいとか温かいとか分かるとは思えないし、やっぱり私が勝手に思ってるだけな気がする。


 ……あううううう。

 うー、うがー!!


 もう考えるのめんどくさい!

 私の頭じゃ考えても答えなんて出ないし、考えるのなんてやめだやめ!

 研究成果は少しだけど出てるんだからそれで今日はおしまい。

 私の体についてはまたいつか、次の機会に研究するとしよう。

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