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底辺おっさんの転生先はキャラの墓場スローライフ。そこは悪役令嬢と男装美少女英霊の改名サロンだった

作者: 桃和野父

女「この種の問題は、根が深くて、祖母も本当はうつ病じゃなく、曾祖母のやり方がまずかったんじゃないかと思う。祖母は20代前半までは何ともなかった。会社の通勤に便利ってことで、高祖母の家に居候していたの。高祖母が躾に厳しい人で、祖母は高祖母から毎日ガミガミいわれて心が折れてしまった。きっと、生活環境を変えればそれですむ話だった。でも、曾祖母の親戚には、うつ病で自殺したり、精神の不調を放っていたあげく日常生活がままならなくなった人がいたらしく、遺伝の可能性も考えて、曾祖母は、自分の娘がそうなったら大変だと、早く手を打たなきゃいけないと、20代前半の祖母を心療内科へ連れていった。()()()()()()()()()()()()()()()()調()()()()()。それ以来、祖母は自分がうつ病だと思い込み、何十年も薬漬けにされたせいで本当にうつ病のようになって、自分の娘――わたしの母に暴力をふるうようになった。祖父は残念ながら家庭の問題に向き合ってくれなかった。そして、無関心な祖父、情緒不安定な祖母という過酷な家庭環境に育った母もまた、16才のとき、ついに心が折れて、自分の部屋から外へでられなくなった。いわゆる、ひきこもりね。祖母は、かつて自分がそうされたように、母を心療内科へ連れていき、母は発達障害と診断された」


底辺おっさん「こんなことをいうのは心苦しいが、事情をしらないぼくとしては、君の母や祖母が、薬漬けのせいではなく、医者の診断どおり、本当に発達障害だったのではないか、ということを考えてしまうのだけれど」


女「むしろそういってもらえたほうが、話をしやすい。私の母は、父と出会って、断薬に成功した。断薬というのは、薬漬けから抜け出すこと。父は、発達障害や心療内科業界に詳しい人ではなかったけど、ちょっと変わったひとで、いろいろ調べて、母のことをじっくり観察して、発達障害じゃない、薬でやられているだけなんだって見抜いたのよ。それから、ふたりで努力して、母は断薬に成功し、後遺症からも抜け出した。そこは愛の力ってやつね。少なくとも、母にかぎっては、発達障害というのが明らかな誤診だったといえる」


底辺おっさん「家庭環境の問題が無視され、発達障害のレッテルを貼られて薬漬けにされた被害者、か」


 これは、底辺おっさんが転生先のフィクションを利用して()()()()()()()()()()()()という、『たとえラジオでもNGかもしれない』シリーズ第2弾。

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