第四十五話 『バスケ部復活!?』
「バスケ部が復活するってどういうこと?」
休日の梓にしては早めの起床となったらしく、まだ眠そうな目をこすって俺に問いかけてくる。
「復活するんじゃない。復活するはずなんだ」
そして俺と梓の横に、このバスケ部がらみの問題を引き起こした黒魔術部三人がそわそわと落ち着きなく座っている。自分たちの努力の結果がどのような形となって現れるのか楽しみな様子だった。俺たち四人は今対戦相手である相手高校の体育館に練習試合を見に来ていた。
「それで……竜は一体何をしたの?」
よくぞ聞いてくれた! その気持ちは俺だけではなく黒魔術部の三人も一緒だったらしく、四人は一斉に梓の方に向いた。
「俺がこのアイデアを思いついたのは、一昨日の梓の言葉がきっかけなんだ」
「私の言葉? 竜とは色々しゃべってるから何がヒントになったかなんてわからないよ」
ああ、そうだよな。昨日食べた夕食でさえ思い出せない頭だもんな。
「梓がクレープの時に話した言葉の中に出てきた『反対』って言葉がヒントになったんだ。呪いっていうのは、俺の勝手な考えだけどマイナス的な要素が強い。マイナスとマイナスの掛け算って、答えはプラスになるだろ。だから黒魔術部の三人にお願いして、もう一回バスケ部にかけた呪術をかけてもらったんだ」
黒魔術部の三人は俺の後ろでグッと親指を立てている。俺の説明を受けた梓はほうけた顔をしていた。
ふっふっふ、そんなに俺のアイデアに驚かなくても……
「竜……勉強のやりすぎで頭がおかしくなったの? それとも黒魔術部に竜も呪いをかけられちゃったの?」
「え!?」
俺は横を向くが、ロリ魔術師はフルフルと首を横に振っている。そうだよな、わざわざ黒魔術を実演する機会をあげたのに俺に呪いをかけるなんてことはしないよな……
「あ、梓。俺のアイデアはまずかったのか?」
梓の予想外の反応に俺の胸に不安が広がる。そんな俺の前に梓の人差し指と中指が立てられた状態で出された。
「確かにね。竜の言ったことも一つの可能性としてはあるかもしれないけど……呪いがさらに強まっちゃう可能性ってないのかな?」
「「「「あ!」」」」」
俺と黒魔術部の声が重なる。しまったあぁぁぁ! 俺としたことが、そんな最悪の可能性を見落とすなんて! 黒魔術部も取り乱して、何やら変な呪文を唱え始めている。
呪文はやめてくれ! これ以上悪いことになったらどうするんだ。
「ル、ル、ル、ル、ルシファー様落ち着いてください」
「お前が落ち着けえぇぇ!」
「いやいや黒魔術部だけじゃなくて、竜も落ち着こうね」
いや、でも……梓が言った可能性もあるが、どちらに転ぶかは試合が始まってみないとわからない。覚悟を決めた俺の耳に試合開始のブザーが響き渡った。




